嶋田利広ブログ

中小企業のコンサルティング

早期戦力化の新卒教育1

春になると、新卒が企業にも、病院・介護施設にも入ってきます。規模の大きい事業所なら、新卒の導入教育やOJT、offJTの仕組みもあるでしょう。しかし中小事業所では、正直、現場のリーダー任せで、統一感もありません。そして、「教え育てる」という思考そのものがないベテランやリーダー責任者のもとに配属された新卒は不幸としか言いようがありません。

1、変な先輩につけると変な若手に育つ

ブラザー制度とかチューター制度とか言葉はいろいろありますが、ちょっと上の先輩や上司が仕事全般の面倒を見る制度です。ここに、年が上だからとか、若手で成績が良いからとかの理由で新卒のブラザーや直属の上司としてあてがうわけです。しかし、その先輩や上司が「変な人」だったら、その新卒は確実に6カ月以内に「変な若手」になっていきます。「変な先輩」とは、

  1. 仕事のいろは、心得を説明しない
  2. 最初から仕事の裏話や手抜きを見せる
  3. マニュアルや手順書の大事を伝えず、忙しいから時間効率の良さだけを教える
  4. 届出書やその書き方もいい加減に教える
  5. 仕事の目的やお客様、患者、利用者の喜びに対する貢献を伝えず、目先の作業だけ見せる

要は、「しっかりしていない先輩」の事を「変な先輩」と呼ぶのです。そんな「変な先輩」の仕事が、正しい仕事だと新卒は、免疫がないから信じ込むのです。すると、若い頃のプリンティング(刷り込み)されたイメージは、その後、数十年と変わりません。なのに、新卒教育を適当にしている中小企業、病院・介護施設は相変わらず多いのが実態です。

2、鉄は熱いうちに打て

私の経験では仕事の価値観、発想方法、使命、姿勢、学習意欲は、入社・入職後6カ月間で決まると思います。この6か月は、人生で一番大事な時期といっても過言ではありません。最近は「物腰の柔らかい上司」が人気のようで、ガミガミ厳しく指導する上司が敬遠されているようです。しかし、大事な事を新卒時代に頭と体で教えなければ、その新卒にとっても不幸です。ガミガミ行ったり、パワハラをしようというのではなく、「しっかり理詰めで教育」しないといけないのです。

例えば、組織にはいろいろな取り決めがあります。就業規則のルール、現場でのルール、組織としてのルール等々。もしかしたら理不尽なルールがあるかもしれません。それでも、その取り決めの目的とゴール、理不尽でも必要な理由などを理詰めで説明して頂きたいのです。そうせず、頭ごなしで指導したら、その新卒もいずれ後から入ってくる後輩に頭ごなしで指導するようになります。

3、新卒6カ月間の教育は、管理者・責任者が直接関与してモニタリング

このように、最初の6カ月間が人生で一番大事な時期です。だから、いい加減な先輩に新卒教育は任せず、管理者責任者が直接関与する事です。しかも、毎日、毎週個人面談を行い、仕事の進捗状況や一つ一つのOJT経験から、

「何を学んだか」

「どうしてそう思ったか」

「次に同じ作業をする時、どこに注意するか」

「先輩の仕事を見ていてスゴイと思ったことはどこか」

「逆に、あれおかしい、非効率と直感したところはどこか」

等を聴きだします。こういうフィードバックが、新卒を短期間での育成につながるのです。

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