社長面談は「エグゼクティブコーチング」で

エグゼクティブコーチングとは、「経営者や役員向けのコーチング」ということです。実際に私たちコンサルタントは「社長面談」と言う形式で、エグゼクティブコーチングをしている筈です。しかし、エグゼクティブコーチングの本質を知らずに、「普通に社長面談」をしていたら、信頼関係構築が難しいかもしれません。

1、社長面談とは

元来「社長面談」とは、経営者との打ち合わせ全般をいます。特に大事なのは、「経営会議前後の社長面談」です。「経営会議」が円滑に進み、しっかりした決定事項をだす為にも、根回しや確認の意味で「社長面談」は不可欠です。「社長面談」では、いろいろなテーマに話が飛びます。経営課題から、社長個人のテーマ、身内の問題、将来像、業界の事等々ここで「世間話っぽくなりがちな社長面談」でも、経営者が付加価値を感じる「社長面談」があります。それが「エグゼクティブコーチング」を取り入れたものです。

2、「教えるコンサルタント」は社長面談でも長続きしない

「コンサルタントは教える人」を信じ切っている人がいます。特にベテランに多いですね。いつも「教えるコンサルタント」は、経営者も息苦しくなります。社長面談では、経営者は教えて貰いたい訳ではなく、むしろ「聴いてもらいたい」訳です。そして、一緒に考えてくれればそれでありがたい 訳です。

それに「教えるコンサルタント」は、常にアドバイスをします。経営者が感じた事、やろうとしたことについて、アドバイスをするのですが、時に経営者の意見を否定するような事をいう人がいます。それは経営者との力関係や年齢差、信頼関係によって、否定意見もありがたい言葉として、受け入れて貰えるケースはあります。しかし、多くの経営者にとって、自分の意見を否定したり、違う意見を推奨するコンサルタントは、徐々にうっとうしい存在になります。それに気づかない「コンサルタント」には、超・長期経営顧問企業のコンサルティングはムリだし、契約を切られた理由も分からず、同じことを繰り返しているのでしょう。

3、エグゼクティブコーチングと普通のコーチングの違い

コーチングを生業にしている方はたくさんいます。ただエグゼクティブコーチングと普通のコーチングには、一つだけ違いがあります。それは、「経営知識の有無」です。エグゼクティブコーチングでは、経営者の戦略判断などに関与する為、一般的な質問によるコーチングだけでは経営者が納得しない場合があるからです。コーチング会話におけるヒントの出し方もリアルな他社事例や経営知識を出さないと、比較論理の展開もできません。

そこで、「経営コンサルタントこそ、エグゼクティブコーチングであるべき」だと思うのです。経営コンサルタントなら他社事例も経営知識もあります。但し、前述の「教えるコンサルタント」ではなく、「一緒に考えるコンサルタント」としてコーチング会話をすべきです。

4、エグゼクティブコーチングのポイント

難しい論理的な事は置いといて、ポイントはいかの通りです。

  1. 社長の考えている事・話した事の論理的背景を聴きだす(何故何故質問)
  2. 社長の考えに賛同する場合、他社事例や論理的な理由を明確にする
  3. 経営戦略や課題解決の話題の時は、アドバイスは控え、社長の思いややりたい事の真意まで聴きだす
  4. たわいもない世間話的社長面談の会話の中でも、毎回ひとつくらいは、方針や方向性に具体的なアクションまで導く
  5. 社長面談でも、経営課題解決やビジョンに関係することは、しっかり議事録を取り、たとえ経営者が忘れても、コンサルタントは頭の片隅に留めておく
  6. 具体的な提案は、経営者から求められた場合、またトークの延長線上で必要な場合に行う
  7. 焦って、何かの新ネタを言わなければならないと考えず、自然な会話を楽しむ

私たち経営コンサルタントは、「教える」「アドバイスする」事が仕事のようですが、実は、エグゼクティブコーチングの時間が、経営者から求められているかもしれません。

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