効果が出る初任者研修のポイント
初めて役職者やリーダーになった人に対して「初任者研修」は不可欠な事です。ただ、初任者研修も目的と人数、登用した人材の属性によって若干進め方が異なります。初任者研修でどんな事を行うのか、目的別に考えてみたいと思います。
1、リーダー・役職者と一般職員の違いを教える
一般職員なら職場でも基本動作、職業姿勢、実務、専門性の研修など「自分の為」の研修が一般的です。しかし、リーダーになった時から、「自分の為」だけではなく、「チームの為」に必要なスキルを学ぶ事になります。この違いが相当大きく、20代後半、30代前半では
- 年齢の近い後輩や年上の部下にどう指示すればいいのか
- 自分ならできる実務を、後輩へどう説明すればいいのか
- 後輩や部下同士の人間関係をどう円滑にすればいいのか
- 自分の上司からの理不尽な指示(組織としてはよくある事)をどう現場に納得させるか
等、自己解決できないテーマがたくさん出てきます。だから「リーダーと一般職員」の違いを思想面、行動面、マネジメント面で教えていきます。
2、問題点も解決策の自分たちで考える「検討会」
初任者研修では、初めて部門間連携の重要性を理解させる必要があります。自部門の事ばかり考えて他部門を批判したり、協力支援を渋ったりする事で、組織的に大きなマイナスです。初任者研修で、部門間連携の重要性と全体を見て判断する意識づくりをする必要があります。そこで、初任者研修では、各部門の新リーダー・新役職同士で「今、部門間連携が上手くいっていない課題とその対応策」の議論をします。
この時、大事な事は「他部門を責めない」「ヒトを責めない」「魔女狩りをしない」事です。責めるのは、「ルール」「仕組み」「ツール」の不備を責めて、具体的な解決策を皆で議論し、上層部へ提案する事です。私たちが研修をする時は、ロジカルシンキング方式で、検討を推進します。
そして、この初任者研修に仲間で、プロジェクトや委員会を作り、その後の問題解決のテーマアップや、イベント企画などの事務局にする場合があります。初任者研修で一緒に学び、一緒に問題解決の討議をし、一緒に上層部へプレゼンし、一緒のイベント企画をする事で、お互いの部門を超えた理解が進みます。彼らが、部門の壁を取っ払ってくれる可能性がある訳です。
3、初任者研修で教えて欲しい「コーチング」と「会議ファシリテーション技術」
リーダーはチームをまとめたり、意見収集をする事が増えます。初任者が最初に苦戦するのは、肩ひじが貼って「指導なければならない」「叱責しなければならない」「何とかまとめ上げなければならない」と力の入ったリーダーシップを意識するからです。こういう事はこれまで同じ立場だった職員の心が一気に離れて、孤軍奮闘になる可能性もあります。
そこで、コーチングと会議ファシリテーション技術を初任者研修で徹底して教えることが求められます。コーチングとは、上司は答えを最初から与えず、部下に考えさせ、部下に解決の行動を自発的に促す会話・コミュニケーションの取り方を言います。詳細は別にしますが、部下や後輩の自発性を出す為にコミュニケーションスキルとして現在必須にスキルです。
会議ファシリテーション技術とは
これもリーダーが会議やミーティングの議事を進める訳ですが、どうしたら皆活発に意見が出て、前向きな結論になるように議事運営するノウハウです。別名「合意形成型会議」と言われるものです。コーチングや会議ファシリテーション技術を若い段階で、何回も経験する事で、「チーム一丸のリーダーシップ」を体に叩き込む事ができます。
実際に、こういう研修を経験してない古株のリーダーや役職者は、マネジメント下手な人が多く、部下育成や仕事の配分、上司との信頼関係も上手くいっていない方が多いですよね。
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