嶋田利広ブログ

中小企業のコンサルティング

行動基準がないと同じミスは繰り返される

組織をまとめる上で、経営理念や使命感が大事なのは誰でも分かっていますね。私達もいろいろな病院や介護施設、歯科医院で「基本理念」「使命感」「行動指針」等々にコンサルティングをしてきました。でも・・・

基本理念、使命感、行動指針も、日本語が総論、精神論などの考え方中心で、職員の今日の行動には直結していない場合が多いように思います。

例えば、「報連相も漏れによるヒヤリハットやクレームが続いている」とします。管理者が「当法人の基本理念に、患者様の安全を第一に・・・、職員同士の信頼感をもって・・・て書いているでしょう。皆さんももっと意識を高めて、理念に沿った行動をしてください」なんてことを言ったとします。それを聞いた職員は「そうか、理念に書いているから、皆頑張ろう」とはなりませんね。理念は大事だが、そのことと「報連相の漏れ」は直結していません。だから、「当法人には理念もあるし、唱和しているし、定期的に研修もしています」と言っても、この手のヒヤリハットは減らない訳です

そんなとき、必要なのは理念や使命感や行動指針よりも、もっと表現がリアルな「行動基準」が必要なんです。

行動基準とは

例えば、先ほどの「報連相漏れが減らない」なら、行動基準としては「報連相漏れによる二度手間やヒヤリハット、ミス、クレームは、重大事故の予兆と考え、始末書にも該当する行為である。確実な申送り、メモ書き、他人への連絡依頼を欠かしてはならない」みたいな表現が行動基準です。すると、「報連相漏れ」があった場合、この行動基準と照らして、「あなたはこの行動基準通りしたのか?」「してなかったら始末書該当だけど、今回は目をつぶるので、しっかりは頑張ってね」と指導できる訳です。

「行動基準」または「具体的な服務基準」を作成してみてはいかがですか?

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