中小零細企業の究極の人手不足対策4 高額入社支度金と高額アルバイト
SWOT分析、KPI監査、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
今年に入って、弊社のクライアントでも「人手不足感」が日増しに拡大している感があります。
コロナ禍の回復局面もあるでしょうが、少子化の影響がどんどん出ている気がします。
何故なら新卒の応募が激減しているからです。
総務省の労働人口推移グラフを見ても、高齢化の勢いと若年層の激減は著しく、このままでは労働者確保が物理的に難しくなるのは自明の理。
どうにかして、具体的な手を打たなくてはなりません。
この「中小零細の究極の人手不足対策シリーズ」はそんな思いを込めて、不定期で配信しています。
そこで今回の
究極の人手不足対策シリーズの第4弾は、「高額入社支援金」と「高額アルバイト」です。
1,高額入社支援金で県外求職者を増やす
弊社の顧問先でも最近数社で「高額入社支援金」を打ち出し、求職者面談数が増えています。
以前からある仕組みですが、入社支援金を一気に高額化したのです。
その理由は紹介会社経由で採用すれば、その手数料は軽く100万円を超えます(年収の30~35%が成功報酬としてかかる)
しかもその人材が良いかどうかは不透明だし、直ぐ辞める可能性もあります。
それなら、直接応募した方に「数十万円の入社支度金」を出した方がいいという発想です。
しかも同地域での採用も厳しいなら県外から移住、引っ越しを伴う転職者に採用の幅を広げようという事で、その費用負担や転職メリットを出すのが「入社支度金制度」です。
これまで平均20万円程度でしたが、あるクライアントは一気に50万円に設定しました。
中途半端な金額ではなく、Uターン希望のあるいい人材を多くとりたいという意識からです。
県内からの引っ越しに伴う転職でも20万円を支給します。
おカネでつることに違和感を持つ経営者もいますが、背に腹は代えられない事態になっているという事です。
因みにそれをしっかり採用ページに訴求し、過去この制度を利用した社員の奥さんのコメントなどを掲載すると、より説得性が出てきます。
2,高額アルバイトで青田買い
定職を持たず、やりたいことがあるから当面アルバイトでも、という人もいます。
また大学生、専門学校生でアルバイトもあるでしょう。
このアルバイトは「いつでも解約できるし、いつでも辞退辞められるスタンス」です。
だから少しでも時給の良いところやシフトの融通性があるところに集まりやすい傾向があります。
以前弊社のクライアントでも製造設計部門のアルバイトを募集しました。
理系大学生の新卒が欲しかったので、今でいうインターンシップのようなアルバイトのような形でした。
時給も普通の大学生よりかなり高めに設定したら、数名の大学生から応募がありました。
そこで、大学生アルバイトを普通にアルバイトとして、補助業務や定型業務をさせるだけでなく、「当社に興味をもって就活先として見てもらう」にはどうすべきか考えました。
その時の答えが「アルバイトの自尊心をくすぐり、承認される喜びを知ってもらう」ことでした。
その為に該当部門の幹部や監督者に事前に「コーチング教育」を行い、通称「褒め褒め作戦」をアルバイトに対して展開しました。
作業の覚えが良いことを「センスがあるね」と褒め、気の利くアイデアを聞いたら「この仕事向いてるね」と褒めます。
そして、アルバイト期間中に就職相談のアドバイスもしながら、あくまでも「うちに就職してよ」という露骨な勧誘は避けます。
しかもそのアルバイトの「強み分析」を面談をする中で行い、自信を持ってもらい、職場仲間から前向きな声かけをしてもらう。
パーソナルSWOT分析面談で個人の強みを再確認してもらう
https://www.re-keiei.com/blog/swot/640-swot-69.html
そんな経験を数か月して貰えば、就職先の一つとして考えてもらえるわけです。
但し現場で変な先輩がアルバイトによからぬことを言ったり、ハラスメントまがいなことを見聞きすれば、これは諸刃の剣でもありますが。
この手法は介護施設に来る実習生にも使い効果を上げました。
とにかく今のままでは、中小零細企業に若手は見向きもしません。
処遇面とソフト両面で求人対策を導入すべきです。
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