嶋田利広ブログ

病院・介護施設のコンサルタント

病院でよく見かける「無責任体質」

一般企業と医療法人の違いはいろいろありますが、「経営責任」に対する意識や行動は相当な違いがあるように思います。企業では、すべての責任が経営者や取締役にあります。最近は、業績悪化や問題行為をすれば株主が黙っていないし、リスクマネジメントを放置すれば、社員からも訴訟される事もよくある事です。だから、経営者は四方八方に気を配りながら、経営をしています。翻って医療法人はどうか?

経営者責任という点では、民間病院も同じです。理事長院長が最終責任を負うはずです。だけど、何かが違います。それは、経営責任と実務責任の間に相当なギャップがある訳です。

1、病院の設備投資を決定したドクター、業績責任を言われる事務長

これは過去の病院コンサルティングで何回も経験した事です。CTでもMRIでも高額医療機器の設備投資を迫ったドクターの意見に押され、理事会で購入が決定しました。減価償却費が発生して固定費を押し上げます。高額機器を何回使い、何点あげれば、投資は回収できるという青写真の元意思決定した筈です。しかし、導入後思ったほど使用頻度が高くありません。

機器導入鵜を強く迫ったドクターは既に退職し、後から入職したドクターはあまり積極的に機器活用をしません。ドクターが揃う会議で、事務長から「活用をお願いします」といっても、ドクターはそうそう簡単に協力してくれません。すると、理事長院長がドクターへ厳しい注文をするのではなく、事務長や看護部長に対して「もっと、活用が進むようなデータを出さないから、ドクターも使わないのでは?」文句を言われるのはドクターではなく、事務長や看護部長なんですね。

おいおい「あの高額機器はなかなか償却できないから、導入は難しいですよ」と忠告したのに、既に辞めてしまったドクターの意見に流され、導入を決定した理事長院長から、文句を言われるは、事務方と看護方。本当に変な話です。

2、院長・ドクターがコロコロ変わる病院では、事務長がいつも責められる

前述と同じように、ドクターや院長が長続きしない病院があります。すると、歴史的な事実を知っているのっは事務長だけ。すると理事長は、歴史的事実をしっている事務長に対して、

「あれはどうなっている、これは何故しないのか」

「こんな事は以前からしているのか」

「何故、止めないんだ」

「他の病院ではやっている事を、何故当院はしないのか」等々

おいおい

「それを決めたのはあなたたちだろう。医者同士で議論しないのに、上手くいかない原因を事務方にするのはお門違いでしょう」と言いたくなりでしょう。

その前に何で、こんなにドクターがコロコロ変わるのか、その原因を考えて、経営者として何か 手を打っているのか?ドクターの募集採用も全部、事務方に任せ、上手くいかなかったら事務方の責任。ドクターが辞めても、事務方の責任。多くの事務長から聴く嘆きは

「理事長がドクターに厳しく指導しない、こうなったんです。私たちからドクターに指導なんか

できる訳ないじゃないですか」

今回は事務長寄りのコメントでした。

「事務長ガンバレ」

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