嶋田利広ブログ

コラム

【重要】コロナショック後のコンサルタントのスキルとビジネスモデル⑴

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株価の大幅なダウン、世界的なパンデミックと認めつつある各国、急激な業績不振で倒産予備軍増加で、金融・経済の混乱の始まり…既存「秩序の崩壊」(日経ビジネスより)のきっかけになりますね。

まだ、この段階で、「コロナウィルスの影響後の姿」を確定することはできませんが、ただ一つ言えることは、「これまでのコンサルティングや教育研修では、コンサルタントは食べていけなくなる」という事です。既に大きな変化がコロナショック以前から起こっていました。

代表的な経済指標を見ると、

  1. 消費税後の消費不振
  2. マンション価格の下落
  3. 大企業中心に中高年のリストラ発表
  4. 米中摩擦と中国経済の減速 
  5. 少しずつ増えてきた倒産廃業等々

東京五輪前に既に景気は息切れ状態でした。そこに、今回のコロナショック。我々、コンサルタントも大きな「仕事改革」をしなければなりません。

1、「成長する為のコンサルティング」より「生き残るコンサルティング」へシフト

例えば、組織改革コンサルティング、モチベーションアップコンサルティング、人事コンサルティング等、ここ数年著しく成長しています。これらは、なかなか即効性がなく、成果も分かりづらい。しかし、人手不足の中、今いる人材の育成や採用の為に、職場活性化が必要だと、多くの経営者は考え、導入してきました。しかし、これからはもっと目先の成果が求められます。それより、「生き残る為に精一杯の状況」が当面続くでしょう。すると、「即効性のあるコンサルティング」や「拡大よりも足場固めのコンサルティング」が求められます。

2、人手不足が一気に、人余り時代へ

ここ数年の人手不足による、賃金上昇や契約社員の正社員化など、企業は処遇改善に力を入れてきました。それは、企業の成長と中高年の高齢化代替対策の為でした。しかし、今後業務を見直し、「コストダウン」や「事業仕分け」や「部門の縮小撤退」が増えていくと、むしろ「人余り時代」が急激に来るかもしれません。すると、企業側は人員の粛清に着手することは容易に想像できます。例えば、新卒採用抑制、賃金賞与カット、人事異動による自然退職、そしてリストラ。まさに「いつか見た夢」です。そんな時代には、それに沿ったコンサルティングスキルを持つ必要があります。ここで、私からの提案は、人事評価の中に「各自の仕事範囲・職務責任を文書で明確化し、契約の概念」を入れる事です。職務分析や貢献度分析、生産性分析は求められると考えられます。

3、不況時・業績悪化時のコンサルティングはズバリ・・・

10年前にリーマンショック時、1990年のバブル後の総量規制不況時、その時も不況によるコンサルティングの在り方が問われた時代でした。「コロナショック」後も、似たような経営者心理になる事は予想されます。こんな時代のコンサルティングは、ズバリ

⑴コスト削減コンサルティング

 ムダ取り、カイゼン活動、業務効率化のコンサルティングや研修

⑵事業仕分け・選択と集中コンサルティング

 重点化する顧客、商品の選定と縮小撤退する商品・顧客の仕分け、SWOT分析などを使って冷静に分析し、モニタリング

⑶事業の縮小撤退コンサルティング

 止める部門・撤退する事業をSWOT分析を使い、計画的に実施。今後の金融機関からの融資条件になる事もある。

⑷財務対策資金対策コンサルティング

 政府によるセーフティーネット資金対策があるが、資金繰り対策やリスケなどの金融機関を巻き込んだコンサルティング

⑸アウトプレースメントコンサルティング

 リストラを急ぐ大企業は、再就職支援の企業と組んで行うが、スキルアップや起業の為の支援やコンサルティング

⑹オンラインコンサルティング

 低価格でしかも、直接訪問して指導しないzoomなどを使った遠隔地コンサルティング

だと思います。無論、企業としての差別化や独自性を打ち出す為のコンサルティングや研修教育存在します。しかし、新たなクライアント顧客を開拓していくなら、上記のどれかに特化したサービスをしていないと、受注が難しいかもしれません。

4、中小企業数が一気に減少する先を見据えて

2025年以降、団塊の世代の経営者が引退することで起こる後継者難に伴う「大量廃業時代」を我々は予測していました。しかし、今回のコロナショック不況で、それが大幅に前倒しになれば、企業倒産廃業は一気に訪れる可能性があります。企業数の激減は、中小零細企業相手のコンサルタントや会計事務所、士業には死活問題です。そうすると、そういう企業数減少を見て、今手を打つべき事は、「他のコンサルタントや会計事務所とは違う、差別化、独自化、付加価値化」を大至急進めることです。普通のコンサルタントや会計事務所に、わざわざおカネを払う経営者は極端に減少するという事です。圧倒的な差別化やブランディングが今、必要だという事です。しかも、早急に。

地域のクライアント見込客が減少しても、先方からわざわざ探されて、依頼されるブランディングをすることです。すると、それは自分のメディア露出回数を増やすことです。ブログ、facebook、YouTube等々、早急にコンテンツを増やし、提供することです。

5、SWOT分析と経営承継可視化の専門家は強い?

私見ですが

  • SWOT分析を使いこなし、事業仕分けや「事業の撤退縮小」コンサルティングができる人
  • 不況下でも「非財産相続承継」の経営承継の可視化コンサルティングができる人

は、ニーズがあると思います。超専門的な学習を今さら行っても、多くのコンサルタントや会計事務所は難しい。ならば、既にニーズがあり、今回の不況に直結するスキルがベターだと思います。SWOT分析スキルは、企業の「選択と集中」の具体策や「集中重点配分戦略」や「致命傷回避撤退縮小戦略」を導き出すメソッドです。

不透明な不況期こそ、自社の経営資源を再分析し、「ニッチカテゴリー」を攻めて、収益源の深掘りや周辺展開を導き出します。当然、このメソッドを使いこなせるコンサルタント、会計事務所は「強いブランディング」を持っていることになります。「非財産相続承継」の経営承継の可視化コンサルティングでは、こんなことが起こりえます。

事業承継を考えていた経営者が急激な業績ダウンから、「社長復帰」「権限復帰」で難局を乗り越える企業が増える事です。すると、そこにも

「当面の生き残りの為の経営戦略の『見える化』」⇒SWOT分析による独自戦略の立案

「後継者、役員幹部とのコミットメントの明確化」⇒直接生産性向上策

「ダウンサイジング型中期計画の立案」⇒SWOT分析による「選択と集中」

これらを経営者や後継者、役員幹部と至急立案するのが「経営承継の可視化」に含まれる訳です。

6、顎だけ、言葉だけコンサルタントは見向きもされない。見せられるツールが必須

こんな緊急事態や業績不振の状況下で、概念論やあるべき論を連呼しても、相手にされません。

「論より証拠」

「言葉より、見せるノウハウ」

が必要です。経営者に、「確かにこんなものがあれば、社員も理解し、少しは改善されるかも」という期待を持たせない限り、コンサルティング受注はあり得ません。私も以前から「その場で議事録化「固有ノウハウの文字化」「実例テンプレート作成」を心掛け、もう25年以上になります。そのきかっけは、1990年代のバブル崩壊後の金融不況、2008年のリーマンショックでした。しかし、その「コンサルティングの文字化・見える化」のおかげで、ここまで食べさせて頂いています。今回も、同じ傾向が予想されます。

 

クライアントは、大変な状況になります。当然我々、コンサルタントや会計事務所も影響大です。そんな中で、少しだけ未来を見て、できる事をまい進したいですね。

この記事をYouTubeで講義しています。

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