嶋田利広ブログ

コラム

復命書が本当に役立つ方法

形骸化した復命書の特徴として、「学んだ」「良かった」で終わっている事です。もう一歩進んで、

「その学びを今の組織にどう導入するか」

「どんな仕組みや制度なら、その学びが定着するか」

まで考えないと、効果は半減です。だったら、復命書の内容にこんな項目も追加して欲しいところです。

  1. 研修参加者の役割
  2. 学んだことを実践導入するまでのタイムスケジュール提案
  3. 内部講師としての講義機会とスケジュール

一つずつ見ていきましょう。

1、研修参加者の役割とは

研修に参加し学んだ人が、プロジェクトのリーダーや担当者となり、学んだことを実践に移す役割を明記します。費用を掛けてもらって学んだ受講者には、学びをアクションで示す責任があります。

どんな事でも良いので、

「私(受講者)は、〇〇のチェックをします」

「私(受講者)は、〇〇の作成を◆月までに行い、その後△△します」

と自分の役割責任を書いてもらいます。

2、学んだことを実践導入するまでのタイムスケジュール提案

「あれします」「これします」なんてこというだけなら、誰でもできます。問題が本当のアクションプランをつくってもらい、それをチェックする事です。それも「結果の工程表」ではなく、「プロセスの工程表」と期限、担当を明記してもらう事です。この習慣をつくれば、「1つの研修で1つの成果」が確実になり、そういう組織風土につながっていくものです。

3、内部講師として講義機会とスケジュール

受講者は必ず、内部講師として学んだ事を皆の前で披露させます。それも単なる報告披露ではありません。しっかりと講義をさせるのです。講義をさせるには、パワーポイントに整理したり、話し方も工夫しなければなりません。そうすると、受講している最中から「どう内部講師をすべきか」を意識した受講や、受講後の復命書の整理になるわけです。

 

病院や施設の管理者も、こういう事を受講者任せにしていては「仕組み化」できません。組織風土として定着するまでは、管理者が「復命書のルール」を口を酸っぱくなるほど言い続けなければならないでしょう。しかし、それが「本当の役立つ復命書」の在り方ですね。

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