嶋田利広ブログ

会計事務所の職員教育

経営者へ深掘り質問をするコツ

会計事務所での監査担当者向けにコンサルティングや研修を始めて27年が経ちます。

これまで、

  1. 監査後面談力の向上
  2. コーチング会話力の向上
  3. 聴き方、メモの取り方
  4. アクションプランまで落とし込んだ経営計画書作成
  5. 経営改善計画書の作成方法
  6. SWOT分析の現場での活用
  7. 経営課題別、対処方法の教育
  8. 会計事務所のUSPづくりとホームページコンテンツ作成
  9. 監査現場の効率化と顧問先指導の仕方
  10. 顧問先新規紹介キャンペーンとセミナー実施
  11. 企業防衛や自計化提案の話法型決め
  12. 経営承継の可視化の提案  

そして、上記⑿の各種ロープレこれらを、実施してきました。長い会計事務所では22年間、毎月教育をしていますし、毎月5事務所と7年以上、お付き合いしています。すべてのロープレで何回も訓練していますが、総じて「深掘り質問」が苦手な職員が多いですね。

1、なぜ、会計事務所職員は「深掘り質問」ができないのか?

基本的に「教えるスタンス」の仕事なので、相手(経営者)が何か、質問したら、何とか答えよう、何らかの解決策を提案しようとします。それが、会話を浅くしている最大の理由です。もっと、相手(経営者)に、その質問の背景、相手自身はどう考えているか、を確認せずに、持論を展開しているわけです。また、持論を持たない職員は、「そうなんですね」と、ただ相槌を打つだけ。経営者に対して「深掘り質問」ができないと、会話が浅くなり、経営者の真意を知る事ができません。だから、せっかく顧問先に監査に行っても、経営者が対応せず、奥さんや経理担当とやり取りするだけで終わっている場合が多いのです。

2、SWOT分析を習得するには「深掘り質問」が必須

SWOT分析は、表面的な質問では何も独自の戦略は生まれません。ヒアリング能力の低い会計事務所職員は、徹底してSWOT分析を学び、現場で実践すると、「深掘り質問」のコツがじわーっと、分かってきます。何故なら、RE式SWOT分析では、例えば「機会」を聴きだす時、

担当者=「具体的ヒントを言い、意見を聴きだす」

経営者幹部「ヒント、事例にそって具体的な意見を発言」

担当者「その意見に対して、背景・出来事を聴きだす」

経営者幹部「背景・理由を言いながら、いろいろな意見を言う」

担当者「更に、その理由や、やるとしたら何をしたいかを聴きだす」

経営者幹部「自分なりの具体策を発言する」

担当者「その具体策を、5W2Hで、固有名詞に落とし込む」

こういう流れに沿ってSWOT分析「機会」をヒアリングしていきます。「強み」であれ、クロス分析も同じです。SWOT分析をするうえで、「深掘り質問」や「質問の連続性」は重要なスキルといえます。

3、SWOT分析スキル検定のロープレで「深掘り質問」スキルを上げる

SWOT分析スキル検定では、毎回ロープレと、聴きながら「文字化」する技術を習得します。当然、「深掘り質問」の感覚をつかんでもらうロープレです。検定では、SWOT分析の聴きだし役のコンサルタントと、相手社長役、それを見守るオブザーバーに分かれて、何回もロープレを経験します。このロープレが、研修効果を一番高めていると言っても過言ではありません。「深掘り質問」をしないと、「機会」や「強み」「積極戦略」が固有名詞にならないのは明らかですし、経営者役がその後の振り返りで、厳しい指摘をするかもしれません。

 

もし、あなたが「深掘り質問」がうまくできないなら、SWOT分析スキル検定を受けてそのノウハウを体感する事をお勧めします。

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