嶋田利広ブログ

会計事務所の職員教育

見えてきた「会計事務所の付加価値」の形

この前のブログで「会計事務所のコンサルティング」について書きました。KPIコンサルティングの進め方についてです。その後、数事務所のコンサルティングをしている時、このKPIコンサルティングの進め方をより、職員目線で進めやすくするには、どうすべきか?いろいろ検討をしてきました。

1、クラウド化が進むと、監査の質が変わる

会計ソフトのクラウド化は、監査担当者の仕事の仕方を根本から変えざる得ません。これまで、顧問先で行っていた各種のチェック業務が、事務所でできるようになり、事前の指示なども可能です。監査で重要視されるのは、会計のチェックではなく、「顧問」に相応しい仕事になります。物理的な業務の多くの部分は、顧問先には見えない所で進みます。すると、顧問先経営者は、「何のための顧問料か」「もっと安くしてもらおう」と考えるのは自明の理です。これまで、「監査担当者が避けてきた付加価値業務。しかも継続的にできる付加価値業務」が本格的に求められてきます。

2、付加価値業務は単発ではなく、サブスクリプション業務

例えば、「経営改善計画書作成支援」や「新規創業融資」「事業承継」案件は今後とも推進していく必要がありますが、基本的にスポット業務です。大事な事は、顧問料の価値に相応しい「サブスクリプションサービス(継続課金サービス)」です。ある事務所では「経営会議指導」ノウハウを学習しています。これも重要ですが、やり方の基本が分からないと、ネタ切れを起こし、数カ月で終わってしまいます。

スポット業務とサブスクリプション業務の基本的な違いは、「サブスクリプション業務」はこちらが教える事ではなく、チェックして相手に考えさせて、相手が言った具体策を書き込み、モニタリングしていくことです。「教える指導」は、なかなかサブスクリプション業務にはなりにくいことを理解しましょう。

3、業績結果だけ、予実と称してチェックしても、価値がない

前回もご紹介したKPIコンサルティングは、サブスクリプション業務に直結していきます。何故なら、多くの職員が行っている監査時のチェックは、

「社長、売上が下がってます」

「社長、A商品の売上が芳しくありません」

「〇〇経費が上がっています」

「労働分配率が上がってます」  等々

こういう聞き方をすると、経営者は腹の中で「そんなことは君に言われるまでもなく分かっている」と思っています。そして、「結果だけ見て、文句を言うのは誰でもできるよ、それで会計事務所はカネがもらえるんだから、いいよね」と、思っているかもしれません。「結果だけのチェックに付加価値はない」と理解すべきです。

4、KPIコンサルティングはプロセスチェックだから、付加価値がある

売上、利益、外注率、原価率、ロス率、労働分配率、人件費率、新規講座開拓数、商品別売上貢献度、シェア・・・などは、すべて「結果」です。一般的には、これを「KGI(key goal indicator(重要目標達成指標)」と呼びます。問題はこのKGIを実現する為に、「KSF(key success factor(重要成功要因)」があり、それを実現する為の詳細指標が「KPI(key Performance indicator(重要業績指標)といわれます。だから、目標を達成する為のプロセスを数値化した目標です。

そのプロセス数値をチェックしていくのが、KPIコンサルティングです。だから、経営者との会話も深くなり、行動具体策へ導くこともできるのです。「結果だけワーワーいう職員と、プロセスを一緒に確認する職員」では、自ずと信頼感が代わってきます。

まず、概要だけでも見てください。

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