「強み分析」は隠れた経営資源を発見する事

わが社には、「強み」なんて見当たらない。見えるのは「弱み」ばかり。 SWOT分析をしていて、そんな嘆き節を言う経営者や幹部がいます。そんな方の多くは、「現状の眼で見える強み」「誰でも分かる強み」ばかりに、眼が行って「強み」がどう活かせるか、本来の視点を忘れているケースがあります。「強み」は別の言い方をすれば、「今の経営資源を他の角度から見る」とも言い換える事ができます。では、「自社の経営資源」をどのように分析すれば、新たな「強み」として、認知できるのでしょうか?

当社では、この「経営資源」を大きく分けて「顧客資産」「商材資産」「サービス資産」「組織機能資産」の4つに定義しています。

1、顧客資産とは

  1. 今取引している商材や売上だけに目を奪われずに、顧客の将来に渡って自社のメリットを考える事(Life time value=生涯付加価値)
  2. 将来も有望な顧客が変化していくなら、自社も変革させて対応する…「顧客についていく」
  3. 今の取引商材だけでなく、顧客のニーズがあるビジネスに積極参入(仕入先や納入業者という枠を超えて提案する。既に口座を持っているので相見積になりやすい)
  4. 「顧客の顧客」は何を望んでいるかリサーチし、顧客を支援する新たなニーズを開拓する
  5. 今の顧客の未来を考えて、自社の「強み」をシフトしていくことが、顧客資産の活用といえます。

2、商材資産とは

  1. 今の取り扱い商品・販売権を、違うチャネル(販売先)に展開できないかを考える。
  2. 業務用を個人用に、個人用を業務用に、代理店販売を直販に、店頭販売をWeb販売にと、チャネルを変える事で、できる事はないか

今の商材を違う視点で見ると、今までとは異なる販売戦略が見えてきます。それが「商材資産」の活用です。

3、サービス資産とは

多くの企業は既にいろいろなサービスを展開していますが、それらのサービスを3段階に分けて、よりブラッシュアップします。すると、それが新たな「強み」へと転換します。

3段階とは

  1. 既にやっているビフォアサービス(契約前、購買前に展開しているサービス)
  2. 既にやっているインナーサービス(取引中、施工中に実施しているリアルタイムサービス)
  3. 既にやっているアフターサービス(アフターサービスやメンテナスなどのサービス)

4、組織機能資産とは

これは、今の社内経営資源を組織や機能で見てみます。

  1. あるチームを持っている事で差別化できている事(例えば、修理部門等の技術サービス部門、店頭窓口サービス部門等)
  2. 配送車両の多さ、エリアの強み、体制の強み
  3. 営業と営業事務を分業化して、即応体制がある
  4. 年齢が高い社員が多い。しかし、休日でも対応してくれる  等々

「組織機能資産」は、意外と高コスト要因として認識されており、どちらかというと合理化対象にされがちですが、視点を変えれば正に資産になる訳です。

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