SWOT分析検討会で議論が止まった時
百数十社もSWOT分析のコンサルティングをしていると、いろいろなケースに遭遇します。代表的なものは、「議論が止まる」「意見が出ずに、沈思黙考状態が続く」場合です。これは、SWOT分析を学び現場で指導した方が、恐らく皆経験する事でしょう。そんな時、どうすれば良いのか、ちょっと私のノウハウを公開しましょう。
1、意見が止まる理由を聞き出す
無言状態に陥った時、参加者は何かを考えているか、又は頭が「空」の状態になっています。だから、ここでいたずらに「ヒント」を多用しても、あまり頭に響かない事も多いですね。コーディネーターとしては、次の質問をしながら、「何が考えにくいのか」を知る必要があります。その場合、必ず名指しして聞いた方が意見が出ます。
- A部長、今頭の中で、どこでブレーキがかかっていますか?
- B専務、私の「この機会の質問」でどこが分かりにくいですか?
- C課長、どんな掘り下げをした方が考えやすいですか?
と、「今、意見が出ない頭の中を正直に言ってもらう」訳です。すると、そこに新たな「考え方ヒント」や「事例ヒント」のネタが出てきます。
2、議論が止まった時、個人作業に入る
多くのSWOT分析検討会では、「皆さん、何かないですか?」とコンサルタントやコーディネーターは、参加者全員に問いかけます。しかし、なかなか意見が出ません。
そこには、
「こんな事を言ってもダメだ」
「この発想はコンサルタントの質問の答えになっていない」
「具体的って言ったって、どう表現すればいいんだよ」
等、頭の中が交錯しているのです。
そこで、コンサルタントやコーディネーターは、「では、皆さんこのA4コピー用紙に、考えられるアイデアや意見を、10個書いてください。関係性が少しでもあると思うなら何でもOKです。時間は5分です。さあどうぞ」と言って、個人作業に入ります。
すると、文字を書く事で、しかも10個と指示があるので、何でもドンドン書かざるを得ません。書いた後は、その一部を発表してもらい、それに賛同や意見の追加などの議論を再スタートします。
3、意見が止まる最大の理由が「議論の空中戦」
特に「機会」や「強み」そして、それを掛け合わせた「積極戦略」の意見が止まった時、多くの方は、「議論の空中戦」をしています。「議論の空中戦」とは、文字を残さず、言葉だけで議事をしているのです。もし、ホワイトボードやプロジェクターに書いて「見える化」して議論すれば、何を言うべきか分かるし、参加者の意識が集中します。
コンサルタントやコーディネーターは、「議論の空中戦」を極力排除し、参加者の視覚を一転に集中させる事が重要です。これは、SWOT分析検討会に限らず、すべての会議指導にも言える事ですね。
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