SWOT分析現場の「困りごと解決シリーズ」③「機会を深く聞き出す質問ロジック」
をSWOT分析、事業再構築、経営承継可視化コンサルタントの嶋田です。
SWOT分析の巧拙を決める要素の一つが「機会」をどこまで、深く聞き出せるか、です。
「機会」は
●質問の「多様な切り込み方」
●「質問」→「相手の答え」→「再質問」→「相手の具体的な答え」のロジカル展開
で決まります。
「機会質問」の「多様な切り込み方」とは、相手が考えやすい「ヒント」をいくつ持っているかです。
これは次回に詳説しましょう。
今回は、「質問をどのようなロジカルな落とし込みで、相手から具体的に聞き出すか」について解説します。
1,質問は3つのみ
「機会」の質問にはいろいろあるが、ここでは3つのみを紹介します。
最初のメイン質問
「社長、この1年間で顧客から聞いた要望やニーズの変化、予期せぬ成功、C顧客のニーズはどんな事ですか」
この質問では、実際の顧客から聞いた声から、「ニッチニーズ」を類推していきます。
「予期せぬ成功」とは、ピータードラッカー氏も言っていることだが、「供給者が想定している事とは違う使い方や違うニーズは何か」を知ることで、「今後まだ取り込めていないニッチニーズ」を知る機会になるということです。
「C顧客のニーズ」とは、滅多に買いに来ない顧客や小口顧客が抱えている課題で「新たなニーズの芽吹き」ととらえる事ができます。
2つ目のメイン質問
「同業者がやっている事で、マネしたいけど、経営資源がないから諦めている事は何ですか?」
これは、本来なら真似したいけど、諦めていることを聞くことで、その「真似したい事」がなぜいいことなのかを深く聞き出します。
3つ目のメイン質問
「同業者がやっている事の逆張りをして、新たな可能性を見出そうとしたら、何がやりたいですか?」
天邪鬼的発想で、「逆張り」にアイデアを出すときに使います。
敢えて、同業者とは違うことをしようとしたら、社長は何をしたいか、何故そう思うのかを深く聞きます。
2,相手の第1次返答から「落とし込む質問」の種類
上記の3つのメイン質問から、相手の第1次返答から「落とし込む質問」をドンドン展開していきます。
仮にメイン質問1の
「社長、この1年間で顧客から聞いた要望やニーズの変化、予期せぬ成功、C顧客のニーズはどんな事ですか」
に対して、
⑴そのニーズはどんな顧客(特性)ですか(規模、商圏、営業方法、対象顧客等属性を聴きだす)
⑵何故、その顧客層はそんなニーズを言うのでしょうか(顧客先のニーズの変化理由を聴きだす)
⑶その顧客層には、どんな商材を用意すれば「きっかけ」になりますか(新たなニーズのきっかけ商品を聴きだす)
⑷その顧客層は、この地域では何社位が潜在的にいますか?地域を拡げれたらどれ位になりますか(そのニーズの市場規模を知り、他地域展開を考える)
⑸それをWebやSNSを使って、PRしようとしたらどんな事ができますか(営業人員が限られている中小零細企業にはネット活用の可能性を聴きだす)
⑹Cランク客から聞いた具体的なニーズはどんなものですか(市場の変化は大口よりも、小口から始まることがある)
このように、相手が第1次返答したこと、こういう基本パターンに沿って「深堀質問」をしていくことで、どんどん具体化されていくのです。
この「メイン質問と深堀質問」のポイントは、「小さな変化、価格だけの大口顧客ではない小口客のニーズに変化の兆しがある」ということを想定したものです。
3,再質問では固有名詞への切り込みが不可欠
この再質問のポイントは「固有名詞への展開」を意識して行うことです。
再質問が再度抽象的だったり、概念的だったりしたらそれを5W2Hに落とし込む事です。
そうしないと抽象論ばかりで再質問しても何も具体性が生まれません。
「zoomでSWOT分析ロープレ」を見ていると、この「固有名詞への落とし込み」に苦労している人が多いようです。
また5W2Hをつかったとしても、十分なヒントや深堀をする前から「それはなぜですか?」「何をしたらいいと思いますか?」と相手の答えを求める聞き方は感心しません。
ヒントやたとえ話がないと、イメージができない為アイデアも出ないからです。
「100の理論より一つのロープレ」
SWOT分析は実践の中で鍛えられていきます。
しかし、ロープレを経験する場はほとんどありません。
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