嶋田利広ブログ

SWOT分析コンサルタント

【SWOT分析と事業再構築】その新規事業で本当に補助金が出ると思う?

「強み」を引き出すSWOT分析コンサルタントの嶋田です。

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私の経営顧問企業に地元の金融機関から「事業再構築補助金を活用して設備投資をしませんか」というオファーが来たそうです。
しかも同じ時期に2社。

そう、2月に事業再構築補助金の概要が出た後でした。

そのうち1社の企業の経営者は、補助金まで考えていた設備投資の案件や内容を細かく説明したそうです。
すると、金融機関担当者は、「それ、補助金になると思います。事業計画はこちらで作ります」と言って話をどんどん進めたようです。


この企業の設備投資内容は、この銀行の担当者が思うような、事業再構築補助金の適用要件を満たすものではなく、補助金に関係なく検討している最中でした。

製品の新規性も市場の新規性も、また売上比率も10%も満たすはずもない案件です。
当然、経営者はよくわかっています。

その経営者から

「先生、ウチの設備投資は今の生産量を効率的に増やし、これまで外注にしていた分野を内製化するものです。これって、補助金対象ですか?」

と。

「いえいえ、これは顧客ターゲットが同じで、しかも改変に当たる設備投資だから、ムリだと思いますよ」

と。

すると経営者は

「そうですよね。銀行が補助金の事を進めるのはやはり融資が欲しいからですよね。しかし、この補助金の縛りって、きついですよね」

経営者は分かっているんです。

しかし、何とか補助金で融資をしたい銀行担当者は「補助金の可能性がある」という甘い言葉を言い続けます。

もし、この経営者のように補助金の定義をよく知っていて、銀行の甘い誘惑に乗らない経営者ならいいですが、知識のない経営者に甘い期待をさせて、

「御社の案件は補助金に該当しませんでした」と梯子を外されたら、どう思うか。

●「補助金と融資ありき」の金融機関の態度
●ここぞとビジネスチャンスをうかがう会計事務所、
●新分野展開の定義の合わないのに補助金に期待しすぎる経営者

この補助金はいろいろな問題をはらんでいます。

今後事業計画書で補助金が認定されてても、その通りに進めずとん挫する企業が多く発生するのでは?
税金の無駄使いにならなければいいですが、たぶんそうなりそうで。

「とりあえずただでもらえる補助金をもらおう」という姿勢は絶対、後から強いダメージがあります。

そこで、かなり勇気もいるのですが、もし事業再構築補助金用の事業計画書やSWOT分析の依頼を受けたら、冷静に分析して

「その新規事業では補助金は無理です」

と言えるネガティブSWOT分析も必要かもしれません。

だって、「社長、それ行けますよ」と安易に承認して仮に補助金が下りたとしても、そんなに新規事業が上手くいくほど、甘いはずがありません。

また、補助金以上に大変なのが、ランニングコストです。

目先の補助金で安穏としていても、ランニングコストで経営を蝕む場合は多いものです。

これから来るコロナ大不況期で、しかも先発企業がうようよしているレッドオーシャンに、よそから新規に参入する事業が勝てるには相当な条件とニッチと差別化が必要です。

今進めている事業再構築補助金用のSWOT分析は、かなり厳しい分析をしています。
このノウハウはオンラインサロンで公開しています。

https://re-kentei.com/zoom-swot01.html

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