嶋田利広ブログ

コンサルタント事務所経営

経営顧問を依頼すべきかどうか、企業はどんな防衛反応を出すか?

facebookカスタムネイル経営顧問に対する企業の防衛反応

新規開拓はどの業界でも生命線です。むろん、コンサルタント業界、士業業界においても、新規顧客を増やさないとじり貧になる事は明らかです。そこで、多くの方が、新規見込み客とのきっかけの「フロントエンド商品」としてセミナーを開催します。そのセミナーから、新たな顧客の囲い込みを始めます。

1、セミナーからいきなり、コンサルタント契約が減っている?

私がコンサルタント業界に入った1990年台や2000年台では、初めてセミナーに参加した見込み客が、セミナーに感銘して、即コンサルタント契約というものが、多かったと思います。たぶん、その時代はまだ、中小企業の経営者が「コンサルタント慣れ」していなかったでしょうし、今ほどネットなどもなく、経営情報が簡単に手には入らない時代でした。

しかし、今は、セミナーフォローで即コンサルティング契約は、余程の強い信頼筋からの紹介でもない限り、無理だと思います。多くのセミナーでのアンケート結果後の、フォロー面談をしたとしても、顧客満足度を上げる程度です。そういう時代では、「いきなり契約の話を匂わせない」事が大事です。今の時代は「急いては事を仕損じる」時代です。

2、今は経営者も、幹部の意向を無視して、勝手な導入はしない?

今の時代、コンサルティングであれ、何であれ、ワンマン経営者が自分勝手な判断で、コンサルタントを導入したり、大きな設備投資をする事は減っています。何故なら、結局幹部や社員の協力や価値観の共有がない限り、コンサルティングも何もうまくいかない事を知っているからです。という事は、経営者だけに営業しても、あまり「画竜点睛を欠く」状態だと言えるわけです。

だから、当社では、役員幹部へのミニ勉強会などを通じて、「このコンサルタントはこんな人間です。今回はこういう事をして、こんな効果を出したい」と説明する機会を頂く事が多い訳です。

3、コンサルティング依頼までの心理的防衛反応

経営者や役員幹部が、コンサルタントを導入するまでには、いくつかの心理的な防衛反応を踏み、相手から信頼される事が大事です。では、企業側はどんな心理的な疑問や防衛反応を出すのでしょうか?

  1. このコンサルタントのノウハウは、自分達の問題解決につながるのか
  2. このコンサルタントは、人として信頼できるか
  3. このコンサルタントは、過去にどんな実績があるのか。それを見せてくれるのか
  4. このコンサルタントは、コンサルティングの過程でどんなアウトプットをしてくれるか
  5. このコンサルタントは、、口で言うばかりで、結局やらせられるのは自分達ばかりではないか
  6. このコンサルタントは、指導の仕方は民主的か高圧的か、自分達の話をしっかり聞いてくれるか
  7. このコンサルタントは、費用対効果はあるのか  等々

です。しかし、最後の費用対効果の件は、上記6つがクリアされているなら、そう大きな障害にはなりにくくなります。

4、防衛反応を払拭するには、経営者の一番の課題に対して、「良くなるイメージ」を沸かせる事

ここで、多くのコンサルタントや士業の方が見落としているのは、「経営者の一番の課題」だけにフォーカスして、提案する事です。高単価にもっていこうとして、いろいろなメニューを出す人がいますが、それは逆効果。「経営者の一番の課題」に対して、ロジカルに説明していきます。

その順番は

  1. 問題点の列挙
  2. 一番の問題点のフォーカス(経営者ののどに突き刺さった小骨。大骨は狙わない)
  3. その問題の原因追及(Whyの3回掘り下げ)
  4. 根本問題、先ず短期間で改善できそうな原因の問題をフォーカス
  5. その原因問題が改善されれば、業績や起こっている問題がどう改善されるか確認
  6. その原因問題を解決するツールや、指導方法を提案
  7. そのツールや指導を行う為のスケジュール

そして、それに伴いコンサルティング実施要項や料金の順番になります。ここで、大事な事は、一連のロジカルな説明をしながら、相手にイメージをさせる事です。イメージができない解決策には、経営者は「おカネ」を払いませんので。

経営顧問やコンサルティング契約は、こういう流れの原則に沿って、相手の理解度を確認しつつ進めていきましょう。

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