嶋田利広ブログ

コンサルタント事務所経営

全ての提案、コンサルティングは企画書から

恐らく、コンサルティングファームを経験したコンサルタントなら「提案する際に、企画書を書くなんて当たり前でしょう。むしろ企画書を出して、了承貰わず仕事なんてできないでしょう」と言うはずです。ところが、多くの個人コンサルタント、会計事務所では、この企画書の習慣がない人が圧倒的に多いのです。それは「顧問契約」という形式で、長年のお付き合いから、いろいろなことがインクルードされてしまっているのです。

1、曖昧な顧問契約の範囲

まず、顧問契約で行う事の範囲が曖昧です。

  • 会議に参加するだけなのか、
  • 別途時間での経営相談も含むのか
  • それ以外の種々の社内の課題に具体的に時間を取るのか
  • 文書化、書式作成は顧問の範囲かどうか
  • 会計事務所なら月次監査でどこまでやるか

経営顧問も税務顧問であれ、経営者と担当者がお互い忖度して、なあなあの関係が多くの契約状況です。だから、もし経営者から相談されたり、依頼された事が

「今のは顧問の範囲かな」

「別料金は言えないのか」

「どこまでなら無料か」

など考えて、口頭アドバイスだけで、逃げている場合もあるでしょう。すると、経営者から「もっと真剣にやってほしいのに」とコンプレイン(不満)を持たれるのです。経営者からすれば、「おカネが掛かるなら、掛かるとちゃんと見積を出してくれればいいのに」と思っているかもしれません。おカネが掛かるなら、そんな無茶な依頼はできないと予防線も張れますし。

2、顧問外業務は全て「企画書」「プラン書」を出すべき

小さな作業でも、また別途時間を取るような勉強会、何らかの所内作業で時間を取られるが確実なアウトプットを出すものは、企画書を出すべきです。イメージとしては5万円以上の仕事です。おカネと作成の為の期間、どんなアウトプットを出すかを明示すれば経営者から「えー、7万円もするの?ちょっと安くしてよ」と言われるかもしれません。すると「じゃあ、今回は5万円で結構です。2万円値引きします」と言えます。ここで「無料でせざるを得ない状況」は回避できるし、値引きした事で経営者に恩を売ることもできます。

3、いちいち企画書を出すのが面倒だし、毎回は言いにくい

5万円以上の仕事にイチイチ企画書を出し、毎回交渉するのはメンタルブロックがあると思います。だから、そういうものを含めた別途契約を提案します。税務顧問なら、経営承継顧問契約をプラスしたり、コンサルタントなら研修企画やプロジェクト企画として提案するのです。そうやって、しっかり費用を明確化して、依頼された仕事はちゃんとしたアウトプットが必要です。

経営者も、コンサルタントや会計事務所も、お互いが真摯な姿勢で取り組むのが「企画書」だったり、別途契約の明文化なのです。

4、企画書に入れたい要素

では、コンサルティング企画書やプラン書にはどんな項目が必要でしょうか。これは、経営者がどんな心理で「別料金でも何とかしたい」と思って貰うような表現になります。代表的なものは

  1. この提案の主旨、目的。今起こっている問題点と原因
  2. 何をすれば、この問題点と原因が解決に向かうかの方法、メソッド
  3. この問題点と原因を放置しておくと、更にどんな災難が具体的に起こるか
  4. やるべき対策とそれを実現する為に、サポートする項目(実施要項)
  5. その実施期間、月別実施内容、だいたいの所要時間
  6. 担当者名
  7. 費用、実費、払い方

そして、アウトプットの事例があるなら、それも企画書に添付しておきます。企画書を常に書く習慣が大事ですね。

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