コンサルタントや税理士としての「ブランド化」を急げ!
この前、Aさんという方(この人はプロの経営コンサルタント)の「パーソナルSWOT分析」をお手伝いしました。Aさんは経営コンサルタントとして、15年のベテランの域に入っている方です。何故、Aさんの「パーソナルSWOT分析」をしたかというと、Aさんから、こんな要望が出たからです。
「15年もコンサルタントをしていれば、一通り、オーダーのあったコンサルティングは、何でもある程度できます。でも、『これだけは、日本一』とか『ここは、絶対、僕だよね』というものを決めてないし、どこにフォーカスすれば、良いか分かってないんです。こんな相談、嶋田先生だからしますが、他のコンサルタント仲間や、経営者には知られたくないですね。」と。
そこで、私が「だったら、Aさんも知っているSWOT分析を「パーソナルSWOT分析」にノウハウ化したので、それを使って、AさんのUSP(ユニークセリングプロポジション=独自もウリ)を整理しようか?ちょうど、僕も事例を集めている最中だから、協力するよ。」と。そこで、Aさんの「パーソナルSWOT分析」をする事になりました。
1、コンサルタントの「強み」分析
本来の企業向けの「SWOT分析」なら、最初に「機会分析」をしますが、Aさんのスキルと経験、ノウハウはある程度限定されているので、先に「強み分析」をしました。「強み」では、
- 過去のコンサルティング実績での複数事例(テーマ、業界業種、規模等)
- やっていて苦にならないコンサルティングテーマ
- 好きな事・休日でもそのテーマなら、あまりストレスが溜まらないコンサルティングテーマ
- 過去創り出したツール、ノウハウ、テンプレート
- 過去、クライアントやコンサルタント仲間から、「褒められた技術」や「出来事」
- 業界業種別の複数回経験したコンサルティングテーマとそれから生まれたアウトプットツール
- 「〇〇の分野で〇〇のノウハウや実績で、この〇〇の地域で、私がNO1だ」と無理やりでも言いたい事は何か
こういうものを、ヒアリングしながら、Aさんから聴きだしました。途中で、Aさんの表情が和らぎ、「私も、結構やってきていますね」と自分で自分の実績に改めて気づいたようでした。この「強み」は、すべて固有名詞で聴きだし、文書化しました。
2、「強み」が活かせる、「機会分析」
これも本来は逆ですね。「機会に使える『強み』を発見し、それを掛け合わせる事」と日ごろ、言っていますが、先にAさんの具体的な「強み」を箇条書きにしているので、それらを一つ一つ見ながら、「機会分析」をしました。コンサルタント業界は、不特定多数の業種や規模を対象にしてる場合が多く、専門業種コンサルタントではnない限り、最初から業種に絞り込むと難しい場合があるので。
先ず
- 各「強み」にあげた事実を、欲しがる人、ノウハウを求める業界業種はどこか
- これまで作ったアウトプット事例を、どんな提供の仕方、見せ方なら、新規や既存のクライアントが買いたいか
- これまでの経験業種から、「強み」が活かせる「コンサルティングニーズ」はどこにあるか(業種ごと・規模ごと)
- 「強み」が活かせる「コンサルティングニーズ」の出し方、価格、地域、売りだし方は、どんな事なら、受入らそうか
- この「コンサルティングニーズ」で、他のコンサルタントより、圧倒的な「差別化」ができそうだとすれば、どんな事なら、即できそうか(既に『強み』がある分野で)
こういう「機会分析」をヒアリングしながら、先ほどの「強み」を見ながら、箇条書きにしていきました。Aさんも当然、分かっている事でしたが、いざ、「自分のフォーカスすべき機会・可能性箇所」を、私に質問されて、答えるという事が、いろいろな気づきにもなったようです。
3、「強み」×「機会」=「積極戦略」で作戦とUSPを具体化
後は、企業向けの「SWOT分析」のクロス分析と同じ進め方です。「強み」を一つ一つ拾い出し、そこに「掛け合わせそうな『機会』」をぶつけて、「積極戦略」の具体的な作戦を整理します。ここまでくると、Aさんも楽しい作業になりました。自分の既にある「強み」が、ニッチなテーマの可能性のある企業などにぶつける訳ですから。ここでは、5つ位の作戦ができましたが、効果が短期間で生まれそうな、3つの作戦に絞り込みました。
その一つには、Web戦略、facebook戦略も入りました。これらの戦略は、コンサルタントなら当然だし、それ以外の業種も必ず入る固有戦略です。Aさんの場合、ホームページはありますが、アクセスが少ないのと、アウトプットがあまりされてない、既存客も名刺交換した相手もそのページの来てもらう為の仕掛け不足だったので、当然優先度の高い作戦に上げました。もう一つは、この「積極戦略」ではAさんのUSPを決めました。
このUSPに沿ってWeb戦略も、今後の営業戦略も変わってきます。Aさんがまだ半信半疑な面もありました。それは、USPをトコトン絞り組むことへの不安感です。
「あまりにニッチカテゴリーに絞り過ぎると、他の依頼が来なくなるのでは・・」と。
Aさんを知っているクライアントは、絞ろうが絞るまいが、Aさんを評価し、リピートや紹介はあるはずです。しかし、Aさんを知らない見込み客、または、「あるテーマを探して、Aさんにたどり着いた見込み客」には、USPで引っかかる訳です。そういう説得をして、USPを出しました。
4、名刺も、ツールも、出版も ホームページも、facebookもブランディング統一
USPが決まったところで、これからのブランディング戦略を決めました。ブランド化の第一歩は、すべての露出に「ブランディング」で統一したモノを打ち出す事です。
- ホームページの打ち出し、キャッチコピー
- USPに事例、フレーム、テンプレート整理と出し方
- メルマガ・ブログのUSPに沿ったテーマアップ
- USPに沿った出版戦略(最初は電子書籍、その後出版)
- USPに沿ったリスト集め
- USPの沿ったYouTube動画アップ
- 小規模セミナー企画
こういうものを3か年のアクションプランにしました。
「自分ポジショニング」「自分ブランディング」を明確に打ち出す為に、「パーソナルSWOT分析」を使い、それを論理的に明らかにする事がとても重要だと思います。
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