コンサルティング現場でのPCの使い方で差がつく
コンサルタントとして業務を開始した昭和62年頃は、まだ各自に1台のパソコンはなく何とかワープロを個人で購入して、企画書やレポートを書いていました。私のワープロ遍歴は、8台位あります。それから平成23年頃になって、初めてアップルのマックデュオを購入しました。しかし、上手く使えなかったですね。その後、自宅ではiMacを購入し、いろいろしているうちに慣れてきました。でも、データ作成は多くはWordやExcelなので、ノートPCをWindowsに切り替えてから、私のノウハウのデータ化が始まりました。
1、現場でPCがメモ代わり
ノートPCをコンサルティング現場や会議、研修、面談では必ず持参し、議事録を取ったりします。特に経営会議などの場面では、決定事項が重要なので、それをしっかり記述します。もし、他の書記がいたとしても、自分でキーパンチの音を立てずに静かに入力します。この入力作業で保存しておけば、いろいろな時に引き出しとして役立ちます。
一番、役立つ機会は
「社長、昨年の2月に、こういうように決定していたんですよ」
「皆さん、平成16年にこんなトラブルが発生してますよ。覚えてますか?今回は類似ケースですから、…」
これは、コンサルタントがメモ代わりにPC入力する事によって、クライアントの「歴史年表」を知っていて、即引き出せる事を意味します。ここに付加価値があると思いませんか?
2、いかに早くタイピングするか
ノートパソコンが苦手という方には、タイピングスピードの問題があります。これは練習しかないですね。実は私がワープロ活用が早く、タイピングもそこそこスピーディーだったのは大学時代に洋楽の歌詞を覚える為に、質屋で「オルベッティ」の手打ちのタイプライターを購入し、何回も我流で打ち込んでいたからです。但し現在も指使いは我流ですから、誤字脱字が多いのが難点です。(このブログも結構な誤字脱字があると思います。すみません)とにかく、タイピングスピードが遅いと、議事録取りが間に合わず、逆に邪魔になる可能性もあります。
3、「聞きながら、司会しながら入力する」
多少タイピングのスピードが遅くても構いません。大事な事は単なる書記ではなく、「聞きながら、司会をしながら、議事進行を考えながら入力する」事です。そこにコンサルタントの付加価値があります。
単に記載だけなら、誰でに言い訳です。そして、参加者の視線を、PC入力状況が分かるモニターやプロジェクター投影に集め、議事を進行します。視線が集まっている以上、入力でもたついていては、参加者の緊張感をなくすので要注意です。
4、画面を見ながら、決定事項を誘導する
モニターやプロジェクター投影のスクリーンを見ながら、必要な議事内容が入力されます。議論には総論や世間話で終始する事もあります。しかし、大事な時間を使って会議をしているので、コンサルタントは司会と書記の入力をしながら、頭の中では、常に「どんな決定事項に誘導すべきか」を考える必要があります。いろいろ議論する中で、
「結局、どうしたいんだ」
「先ず、何から始めるんだ」
「どこから手を付けるんだ」
「誰が、それをやるんだ」
「いつからやるんだ」
と5W2Hの言葉を意識して、頃合いを見計らい、上記の質問を投げかけます。すると、その質問に応じた返答がでるので、それをまた決定事項として入力していきます。
このようにコンサルティング現場でのパソコン活用は、しばらく続くと思います。AIが来ようが、音声入力が進もうが、「眼で見てわかるコンサルティング」は重要なスキルだと思います。
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