経営理念は儲かるのか?
経営理念の重要性は今更、説明の余地がないでしょう。多くの経営者がその必要性を言うし、またコンサルタントもそう指摘しています。但し、「経営理念は儲かるのか?」という質問が来たら、どう答えますか?
経営理念づくりのコンサルティングは多くの方は行っています。そして、その必要性として
- 経営理念があれば、価値観が統一される
- 経営理念があれば、組織がまとまる
- 経営理念があれば、おかしな経営判断にならない
- 経営理念があれば・・・・
この経営理念と言うものは、「文字にできても、心というカタチが見えない」ものなので、それがそのまま成果に直結するのは何かイメージが沸かないかもしれません。
そこで、先ほどの質問です。「経営理念は儲かるのか?」
その答えは「yes」です。
その理由は
「経営理念」⇒「解説」⇒「行動規範」⇒「会議活用」⇒「行動直結」
だから「経営理念は成果につながる」のです。一つ一つを見ていきましょう。
1、経営理念が組織に浸透してない企業の特徴
立派な理念があり、言葉も覚えやすい、朝礼での唱和もしている。しかし、その思いが浸透してないように感じている経営者は相当数いるでしょう。その理由は、「経営理念と今日の行動が即イメージできない」事です。
「経営理念」を聴いて、すべての行動基準や判断基準が分かるでしょうか?ほとんど、分かりません。ここでのポイントは「経営理念を聴いても、今日の行動基準が見えない」ことです。
2、経営理念の次に必要な事は、言葉の解釈
経営理念や基本方針、社是、誓いなど、いろいろな言葉が文書として残っているでしょう。多くは総論的な、精神論的なワードです。その一つ一つの言葉の意味、思いを解釈した説明文が必要です。その説明文を読むことで、経営理念の意味合い(隠れた思い)が分かります
3、経営理念の意味が分かったら、次は行動規範
説明文で経営理念のおよその思いは分かったとします。しかし、それでもまだ行動のイメージは湧きません。そこで次に「経営理念」を実行する上で大事な事を目次化します。例えば、「顧客との付き合い」「新規開拓の考え方」「品質の考え方」「人材育成の考え方」「組織づくりの在り方」「商品開発の在り方」「資金の在り方」など、「ヒト・モノ・カネ・カンリ・ジョウホウ」などの自社なりの経営の要素に分けて、目次を創ります。
経営理念の目次ができたら、それに沿って「1目次あたり3つ位」の、行動規範を箇条書きにします。行動規範は、その文言自体が「行動や判断基準が分かる表現」にします。
4、行動規範は会議で活用
行動規範が30項目位あるとします。その表現は具体的で経営理念に沿ったものの筈です。もし、クレームが起こり、その対応策の会議をするなら、その原因分析において、「この行動規範のどの部分の徹底が不足していたのか_?」と確認します。また、商品開発においても「この行動規範の考え方をベースにコンセプトを創ろう」と言います。
そういう目的別会議で、行動規範の内容をいちいち確認する事で、「行動規範の徹底。すなわち経営理念の浸透」につながっていくわけです。思いついたような研修や訓示で経営理念が浸透する訳ではないのです。日ごろのルーチンワークに「行動規範の確認」が入る事で、社員各自のDNAになっていく、それが「経営理念の浸透」と認識しています。
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