嶋田利広ブログ

コラム

経営コンサル歴32年目の真実②

営業は順調に行きました。紹介も増え、セミナーフォローでのコンサルティング受注も出ました。とは言っても、直接最終受注(フォワード)のための面談は上司が行うので、それにつなげるMF(ミッドフィルダー)の仕事が中心でした。少額のサービス商品は独自で受注していましたが。

1、いきなり転勤辞令、いきなりコンサルティング

入社後2年の時に、いきなり四国へ転勤の辞令が出ました。まあ、独身だし自由だしいいかという感じで、辞令を受け、四国徳島へ転勤しました。そこは赤字拠点であり、前任者の所長が既に辞める事が決まっており、その代替要員としての赴任でした。しかも、コンサルティングをしなければならない状況です。

私は単に営業をするつもりでしたが、所長がいないという事は、必然的にコンサルティングもせざるを得ない訳です。

「そんな、まだ経験も少ない自分にはコンサルティングはできない」と経営者に直訴しました。

すると、こう言われました。

「コンサルティングは経験でやるものではない。原理原則をベースに、クライアントと一緒に成果を作り上げていくものだ。経営指導をしようと思うから、多くのコンサルタントが失敗するんだ」

要は、「ああすべきだ、こうすべきだ」と上から目線でコンサルティングをするな、寄り添うようにやるべきだという事です。

これは頭では分かっても、なかなか腑に落ちない。しかし、誰もいない以上は、前所長の後継として引き継ぐしかない訳です。クライアントも「こんな若造で大丈夫か?」と思ったはずです。私も営業経験しかなく、コンサルティングの自信がなかったから。

2、素人でもできたコンサルティング、それは「経営計画書作成」と「経営会議」

経営戦略とか営業戦略とか、人事労務などその業種の特性などもあまり分かりません。ただ経営計画書の立て方の知識とフレーム、記載事例は学習していたから、先ずそこから始めました。すると、最初は怪訝な表情のクライアントの経営者も「こういう経営計画書なら、使えるね」と評価頂きました。

そこからです。経営計画書に少し自信を持つようになったのは。当然、その後はPDCAサイクルを回す為の「経営会議」のコーディネーターとして提案し、受け入れられました。面白いもので、この2つのスキルは今でも、私に中心に位置づけされている訳だから、普遍のスキルなんですね。

3、少人数の拠点なら最高利益も、仕事の楽しさも出せる

徳島での3年半、その後福岡に転勤して、取締役になるまでの拠点長時代が、第1期のリア充の時期でした。拠点のコンサルタント数名とスタッフで8名未満なら、自分の力量次第でコントロールできるし、固定費もそう高くないから、利益も出やすい訳です。仕事は忙しいが、休日も仕事仲間と遊んだり、プライベートも能力向上もできていたと思います。丁度年齢も20歳台後半から30歳台前半にかけてだったので、気力も体力も充実していましたね。

しかし、その後福岡拠点が本部に昇格し、取締役になると、事態は変化します。10~18名のコンサルタントとスタッフ、高い固定費、多拠点の管理業務、取締役としての責任・・・

この頃は、精神的に結構参っていました。役職や立場と反比例するモチベーション、しかし、増える管理責任。そして経営者からの直接のプレッシャー。福岡の後半は、あまりいい思い出がないのも事実です。この頃の私は完全な「負け組」だったと思います。

4、都落ちしたら、リア充になった

結局、福岡本部の責任者としてはダメという事になり、熊本の拠点長として転勤しました。取締役のままでしたが、外から見ても内から見ても「都落ち」です。しかし、私はむしろとそれが好機となり、モチベーションはそこから、一気に高まりました。当時の熊本は7名前後のコンサルタントとスタッフ。

前任者以前から、いろいろ問題があった拠点。各スタッフには能力もスキルもある。ただマネージャーに問題があっただけ。だったら簡単。その反対をすればいいだけ。そうするうちに、福岡時代とは全く逆のリア充になっていきました。スタッフもやる気になるし、利益も出るし、売上も上がるし、休みも取れるし・・・

但し、この頃になると「自分は小規模事務所なら上手いが、大拠点のリーダーの適性はない」と自分を再認識したように思います。

 

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