嶋田利広ブログ

コラム

逆パワハラに備えよ

逆パワハラ職員とはもし、あなたの部下にあなたの言う事を聞かず、平気で勝手な事をし放題の部下がいるなら、それは「逆パワハラ」部下です。「逆パワハラ」は、部下が権限や隠然とした力を持ち、上司にはむかい、上司を困らせる部下です。

「逆パワハラ」部下は、どんな事をするか?

  1. 配置転換、異動を、命じると「断固として拒絶」する(拒絶しても処遇は変えられない)  
  2. 陰で職員同士を束ね、1対多数で上司に反論する
  3. 上司からの指示命令も、何とか言い訳して従わない
  4. しかし、ある実務能力があり、辞められたら困るので、リーダーも正面から対決ができない
  5. リーダーの上の上層部にはいい顔するから、逆に上層部から「ダメなリーダー」と思われる

こんな「逆パワハラ」部下いると、リーダーや上司は相当なストレスがかかります。

私が長年コンサルティングをしている介護施設や病院でも、逆パワハラ職員の部下を持った管理職に悩まされているリーダーが結構います。

逆パワハラ職員はどうして生まれたか?

しかし、多くの場合「逆パワハラ職員」は最初から、「逆パワハラ職員」になったわけではないようです。一番多いのが、「人事の停滞」が招いたケースです。もし、定期的な配置転換やいろいろな上司の下でマネジメントを受けていれば、そう問題なかったでしょう。

しかし、同じ部署に10年以上もいて、その間に上司だけが数人変わる。そして、その部門の事を一番知っていて、古参になった職員を、上司はあてにするようになります。この段階で、既に逆パワハラ職員の可能性が出ています。上司は逆ワハラ職員をあてにする事から、依存するようになり、この逆パワハラ職員がいなければ部門が回らないようななってしまうのです。

そうすると、その上司の弱みを知った「逆パワハラ職員」は、自分の都合を言っても上司は反対しない事をいいことに、どんどん自己主張していきます。もし、途中で「逆パワハラ職員」の勝手を許さない上司がいたり、仕組みがあればそんな事はないですが、結局都合がよい「逆パワハラ職員」を放置した結果、発生した必然ともいえます。

国政で新たな大臣が決まっても、省庁の高級官僚が大臣のいう事を聞かず、むしろ大臣に自分たちのやり方を強制する感じですね。

逆パワハラ職員に負けない行動

先ず、「会議等で公然と批判させない」為に、しっかり根回しをしましょう。逆パワハラ職員の言い分が、自己勝手で矛盾だらけなら、他の職員への影響は軽微です。しかし、筋が通っている反抗なら、他の部下もその反抗になびく可能性があります。

そこで、上司は「逆パワハラ職員への指示」に大義が必要です。上司の都合の指示では、逆パワハラ職員へ反抗の機会を与えてしまうからです。大義とは、目的が明確で、それが患者・利用者・スタッフの満足度向上や品質、コストに合致している事です。いわゆる「合目的主義」を貫く姿勢が必要となります。

上司は「自分の言うことを聞かない逆パワハラ職員」を人事評価で落とせば良いと安易に考えない事も必要です。人事評価で落とすと余計に意固地になり、対決姿勢を出すでしょうし、仕事ができる「逆パワハラ職員」を悪く評価する理由は結構難しいものです。 日ごろから、上司は感情的にならず「逆パワハラ職員」をこちらサイドに引き込む手段を考えた方が得策と言えます。

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