社長は社員の声より、外部の声に反応しすぎ!
梅雨真っ只中と言う感じで、朝からじめじめです。そうそう、明日は当社主催の「管理職リーダーシップ1日研修」が熊本で開催されます。1日掛けて、自分のリーダーシップの棚卸をして貰い、意識改革だけでなく、リーダーシップの「仕組み」を作ってもらうセミナーです。 また、結果報告をしますね。今回のテーマは「外部の意見に左右され過ぎる社長」の話しです。
私たちの仕事は経営コンサルタントという仕事です。中小企業の社長にいろいろアドバイスや提言をします。確かに外部の専門家ですから、客観的な意見を述べるのが仕事です。社長も、私たちの提案を、参考意見として耳を傾け、最終的には自分の判断として、いろいろな場面で決断し、対策を講じます。
ここでのポイントは、『私たちの提案を参考意見として』という箇所です。
本来なら我々コンサルタントのアドバイスには当然ですが、決定権はありません。決定するのは経営者です。経営者の意思決定に大いに参考になる提案をするのが、コンサルティングと言うものです。私が何故、そんな当たり前の事を強調するかというと、経営者に中には『コンサルタントのアドバイスを鵜呑みにして、判断までコンサルタントに委ねてしまう』人もいるからです。私たちが言うのも変ですが、よほど自分の経営スタイルに自信がないか、依頼心の強い方なのでしょう。
そのような社長の会社の業績が決して、良いはずがありません。過去にお付き合いしたある会社に話しです。その会社の社長は、よく言えば素直で他人の意見に耳を傾けるのですが、優柔不断で、『先生はどうしたら良いと思いますか』といつも尋ねていました。
私たちも自分の見解とその論拠を述べる訳ですが、そうすると、決まって『そうですね。そうした方が良いんでしょうね。ではそのようにします。』とあっけなく、自分の意見を考える間もなく、私たちの意見を採用してしまうのです。それがほとんど毎回です。ある時、その会社の役員が私に相談にこられました。私も何かあるなとは思いましたが、案の定 開口一番に『先生、うちの社長にあまり入れ知恵しないでください』と少し激高気味に言うのです。私は『どうしたんですか』と、その言葉の背景を聴くと。
その役員は下記のように言うのです。
- コンサルタントが参加してない会議で決まった事も、コンサルタントに相談して、違う意見が出ると、あっさり朝令暮改してしまう。
- 二言目には、『先生が言うには』を連呼する。
- 最近はどんな小さな事も『先生に相談して・・・』と、早期に判断が必要な事も保留が多くなった。
- また最近では 役員や幹部が信じられないのか、社内に意見よりも、違い会社の経営者仲間のアドバイスや、挙句の果ては、取引業者の営業マンに意見の方を尊重する始末
- よほど役員や幹部は社長から信用されていないと痛感した。信用されていないTOPに仕えるんもは本当にしんどい。
要は、社長は『社員の意見より、外部に声に反応し過ぎ』という事を言いたかったようなのです。私もそういう社長の姿勢には問題があると思っていましたが、少し閉口しました。経営者が、自社の社員や身内の声を聞かずに、外部の意見に反応するのは良くある事です。それは、社内や身内の意見だと、人間関係や利害関係が絡んで主観的な意見になりがちだからでしょう。また社内のレベルが低いと思っている社長の場合は、特に外部意見を尊重するケースはあります。私たちの立場から言えば、社長は冷静に判断し、社内に意見の社外の意見も是々非々で聞き分ける必要があります。そして、自分なりの価値尺度で判断しないと、周囲の意見に振り回され、適切な決断ができなくなります。
そこで、そのような経営者を持っている会社の役員や幹部へのアドバイスです。第一点目は税理士やコンサルタントなどの外部の専門家をうまく利用することです。但し、私たちは結構理屈っぽいので、役員や幹部は、自分の意見の論拠を明確にして説得しませんと、墓穴を盛る形にもなり兼ねません。第二点目は、言葉ではなく、文書や図にする事です。第三点目は、怒られる位何回も、説明する事です。優柔不断な社長は頑固者ではないのですから、説得回数が勝負だとも言えます。
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