嶋田利広ブログ

SWOT分析コンサルタント

コンサルタント自身のSWOT分析の仕方

当社が主催している「SWOT分析スキル検定」には、多くのコンサルタントの方が受講されます。受講生の多くは「自分のスキルアップ」「コンサルティングアイテムのバリューアップ」「生産性アップ」を目指して、参加されます。

中には「これからの自分のブランディングをSWOT分析メソッド」に置きたいと感想を書かれる方もいます。これは大いに結構な事です。しかし、そんな方は少数派で、多くの受講生は「クライアントの為」にSWOT分析を学びたい訳です。

1、コンサルタント自身のUSPを出す為のSWOT分析

しかし、SWOT分析はクライアントの為だけでなく、コンサルタント自身の為に使うべきメソッドです。コンサルタントが、「どの地域で、どの分野でどんなターゲットに対し、どんなニーズに、どんなメソッドで、どんな効果を出すか」を導くには、コンサルタントが自身の「自分SWOT分析」が先ず先ではないでしょうか?

もし、コンサルタントであるあなたが、ある見込み客経営者から、「先生は、何が『強み』ですか?この地域で一番のノウハウって何ですか?」と質問されたら、何と答えるでしょうか?USP(ユニークセリングプロポジション)とは「独自のウリ」という意味です。「この地域であなたでなければならない理由」それがUSP。だったら、SWOT分析の「機会分析」と「強み分析」から「積極戦略」を導きだし、育てていくUSPを作ることをお勧めします。

2、コンサルタントのSWOT分析の順番はまず「強み」から

一般のSWOT分析では「機会」からの検討を推奨しています。コンサルタントの「機会」も、今後の可能性や成長しそうなニッチニーズを探し出します。しかし、闇雲に広く「機会」を探しても意味がありません。そこで、コンサルタントの場合は「強み」から入るケースがあります。何故なら、「強み」の多くは過去の経験に起因するからです。では「強み分析」で自身に問うてほしい項目は?

  1. 過去の職歴で、長い経験がある作業名とそこで何が秀でていると思うか?
  2. 持っている経験、ノウハウはどの業界、どんなクライアントの属性やニーズに役立ちそうか?
  3. 職歴や経験がない場合、どんな技能・スキル・習慣がクライアントにとっての「強み」といえるか?
  4. 知り合いや友人から「君のこれがすごいね」よく褒められる事で、ビジネスに使えそうな事は何か?
  5. 興味がある事で、それに関連する書籍、セミナーなどを積極的に学んでいるものは何か?
  6. コンサルタントを目指そうとしたきっかけになったのは、何か?
  7. その他、自分では強みとは思ってないが、他人から指摘された強みは何か?

この7つを冷静に固有名詞を出して、箇条書きにします。

3、この「強み」が使えそうな「機会分析」の仕方

 「強み」が見えたら、その「強み」が活かせそうな業界、ビジネスにおいてどんなニッチ市場があるかをチェックします。「機会分析」のポイントは

  1. 経験のある職種の今のニッチニーズは何か
  2. 自分のスキル・ノウハウが活かせる業種・クライアント属性のニーズはどこか
  3. 自分が興味あるビジネス分野・業種業態で、今後ニーズが増える分野は何か
  4. 自分のスキル・経験・ノウハウは、どんなクライアントのどんな困り事に活かせそうか
  5. 自分のスキル・経験・ノウハウを特定業界、特定分野で出版しようとしたら、どんな絞り込みをするか?

この「機会分析」は、あなた自身の「強み」から、ある程度フォーカスした内容にします。

4、「積極戦略」からUSP立案

「強み」×「機会」からいくつかの「積極戦略」を導き出しましょう。「積極戦略」は超具体的な固有名詞で書かれます。それは先述の「どの地域で、どの分野でどんなターゲットに対し、どんなニーズに、どんなメソッドで、どんな効果を出すか」を表現してください。この中身がそのままUSPになり、それを育てる為にブランディングを考えていきます。

コンサルタントはクライアントに「SWOT分析」を指導する前に、自身のSWOT分析で、自身のUSPを立てて、自信をもって指導に生かすべきだと思います。

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