嶋田利広ブログ

コンサルタント事務所経営

コンサルタント失敗物語⑧(自社主催セミナーでの失敗)

コンサルタントにとってセミナーは受注機会を作る為にも必須の対策です。しかし、セミナーには常に魔物が潜んでいます。私にもこんな経験があります。過去、熊本で年に何回もセミナー開催していました。企業経営編、医療介護経営編、リーダーシップ編等々しかし、集客も少なく、その後のフォローでも直接受注がなかなか発生しない事が続きました。知名度もなかったのですが、それにしても、10~20名が関の山。更にそのうち決定権者は半分未満など、散々な結果でした。私の失敗経験は、多くのコンサルタント共通のようです。その後、あるやり方に変えてから、集客もその後の受注も円滑にいくようになりました。

1、集客を他人に依存、大会場少人数

自身の直接の見込み客や知り合い、紹介客を持っていない場合、誰かに集客を依頼します。基本は自分自身の集客が半数以上あり、その補填を誰かに集客依頼するのが本来の姿です。しかし、人脈も見込み先リストもないと、他人の集客をあてにします。しかし、その他人には「集客は協力するけど、責任も義務もない」訳です。だから、セミナーで集客結果がなくても、痛くも痒くもないのです。その結果、例えば50人の会場に5名しか来場がないなどと悲惨な結果になっていきます。

小さな会場で少人数なら、まだ主催者側の意図も分かり、「このセミナーは少数で近い距離感でやるのだなあ」と納得もします。

しかし、大会場で少人数は

「あー、集客に失敗したな」

「何でこんな大きな会場を借りたんだろう」

「あまり力がないのかな」

などと勘繰られます。いずれにしても、他人を当てにした集客は失敗しがちだという事です。

2、フォロー出来ないアンケートで資産ムダ

せっかくセミナーに来て頂いても、その後のフォローができなければ、経費倒れに終わります。セミナーは受注機会の創造です。だからアンケートを書いてもらうのが一般的です。しかし、そのアンケートが「セミナーの感想」だけを書いてもらっても何の意味もありません。大事な事は、受講者がこのセミナーを受講して、次にどんな行動をすべきか導線や誘導があることです。いわゆるセミナーはフロントエンド商品であり、きっかけに過ぎません。

セミナーでコンサルタントの品定めをしている訳です。ただ、まだこの段階では「即契約しよう」とはなりません。その前に何回かのトライするサービスや商品を経験して貰い、更に信頼感を持ってもらわないと契約にはいきません。アンケートでは、「ネクスト商品」や「ネクストきっかけ」の提案が入っていて、それに〇やコメントが書けるようにしておくことです。

例えば、「無料相談会や別のセミナー案内」「無料ツール、コンテンツ提供の有無」「メルマガ登録した場合のメリット」等々特に、そのセミナー関連のネクストセミナーやネクスト研修は見込み客集客にもつながります。アンケートの内容には、神経を集中して作成する事が必要ですね。

3、段階踏まず売込み強くて、客逃げる

これも私の経験です。アンケート結果で、セミナー評価も高く、コンサルティングニーズもあると判断して、アポを取って訪問します。第1訪問でいろいろなニーズを聞いて、第2訪問で「コンサルティング企画書」を提出します。

そこで、「契約しましょう」みたいな追い込みをかけるのです。まだコンサルタントが過剰でもなく、景気が良かった時代ではそれで契約した事も多々あります(3回訪問で契約書までもっていく事から、『3ステップ契約』なんて呼んでました)しかし、昨今そんなに簡単に受注はできません。直ぐ企画書を出すという事は「いきなりバックエンド商品を買え」と言っているようなものです。まだ信頼感も高まっていないし、相手の心も熟成していません。その段階で企画書⇒契約は、逆に見込み客の心が離れる結果になります。

もう少し熟成させる為に、いくつかセミナー受講、無料コンテンツの提供、無料の経営相談などを繰り返したのちに「熟した柿が落ちる」ように、先方から「依頼」が来る訳です。我々にとって大事な事は、「熟した柿が早く落ちるように、木の根元や葉っぱに栄養分をどんどん打ち込む」事です。それをせず、まだ硬い柿を、竹の棒で無理やりむしり取るやり方では、無理が生じるという事でしょう。

4、下手な講演で、客居眠り

講演力というのは、センスでも何でもありません。場数と理論、自分のエネルギーをいかに出すかで決まります。確かに下手な講師の話は面白くないし、受講者も居眠りします。講演が下手だと、超専門的なテーマの講義出ない限り、リピートはし難いでしょう。講演力を上げるテクニックはいろいろあります。一番やってはいけないのが、「一方的にしゃべるばかりの講義」です。

どんなに良い話でも、それでは眠くなります。だから、「参加型」「作業型」を取り入れることです。「参加型」とは、受講者同士を班にまとめ、議論をシェアするようなケースです。「作業型」とは、用意した資料やフレームに個人作業で書かせることです。後、「下手な講演」も、「使える具体的なテキスト」にすることで、リカバーできます。

5、セミナーのパンフが訴求できないコピー

もしかしたら、一番もったいないセミナーとは、「受講者評価が高いのにセミナーパンフがしょぼく、新規客が来ない場合」です。これはセミナーパンフのコピーライティングの問題です。実は、私もこのコピーライティングを勉強するまで、

  • ありきたりの「セミナータイトル」
  • 堅苦しいあいさつ文
  • セミナーの開催要項

でセミナーパンフが成り立っていました。ところが、下記のようなコピーライティングを入れたことで、

  • 感情に訴求するヘッドラインのようなセミナタイトル
  • セミナーで得られる具体的な効果
  • サブヘッドを入れたセミナーのコンテンツの表現
  • セミナーの希少性、限定性、固有性を具体的に表現  等々

集客が一気に変わりました。FAXDMを2回出すのですが、反応が以前とは全く違うのです。だから、「セミナーは中身よりも、タイトルや打ち出しが大事」な訳です。どんなに中身が良くても、見込み客に訴求出来なければ、セミナー受講がない訳ですから。

 

主催セミナーは武器です。「集客が難しいからやらない」という声を聴きますが、それは消極的な発想です。しっかりセミナーをやり続けましょう。

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