コンサルタントのノウハウの棚卸
コンサルタントには、いろいろな経験があり、またノウハウがあります。長い事、現場コンサルティングをしていると、それなりに積みあげたノウハウやツールがあるものです。私の場合は、それをパソコンに保存しています。そこで、今私自身が行っている最中ですが、「コンサルタントのノウハウの棚卸」について、考えてみたいと思います。
1、何故「ノウハウの棚卸」が必要か?
「なんか、昔この質問の答えになるシートをつくったなあ?どこだっけ」
「今作ろうとしているフレームも以前、似たようなモノをつくったはずだけど、どこだっけ」
「このセミナーで使いたいこのポイントは、以前作成したような?どこだっけ」
すべてを一から作成すれば時間が掛かります。昔のデータがあり、それを加工修正するだけでなら、大幅に時短ができます。コンサルティング現場で使うノウハウやテンプレートは、再現性や類似性がある筈です。だから、一度作成したノウハウ・ツール・テンプレートはインデックスをしっかり決めてファイリングしておく事です。
2、テンプレ・フレームはノウハウではない
よく「私はノウハウを持っています。ちょっと先生見てください」と私に見せてくれる方がいます。ほとんどのノウハウというものが、
「それって、本見ればありますよね」
「ネットでも出てきますよね」
の類が多いですね。しかも、「フレームとかテンプレート」をノウハウと思っている人がいますが、それは誤解です。フレームやテンプレートにしっかり実例が書かれているものこそ、「ノウハウ」です。しかもその実例をコンサルタントが直接関わり、一緒に作成したものです。
3、固有チェックリストはノウハウそのもの
ノウハウの典型例が「チェックリスト」です。チェックリスト化できたという事は、その段取りや順番、ポイントが分かったという事です。しかも再現性も高いです。固有チェックリストとは、そのノウハウについて「誰でもは知らない事実」が項目に入っているモノ。それも現場で構築してきたノウハウだから、知っている事です。
私もチェックリスト化をコンサルティングのキーワードに置いています。最近では、「あなたが2週間入院しても、現場がなんとかしのげる為の、幹部の仕事をチェックリスト化してください」というテーマで、企業や介護支援で研修をしました。チェックリスト化する際には、チェック項目だけでなく、その作業をする時の段取り、見る資料、誰に確認などの「備考欄」もしっかり書いてもらいます。これ自体は、そのクライアントの現場レベルの「具体的なノウハウ」となります。それを指導したコンサルタントは、そのチェックリスト修正のアドバイスをする訳です。
4、クライアント単位で作成したノウハウを「汎用ノウハウ化」
上記の「幹部の仕事のチェックリスト」は、その企業だけで使うものですが、固有名詞を消し、書き方やポイントを一般論としてアレンジしておけば、他のクライアントにも使えます。機密情報は保持して、汎用化させるのが、コンサルタントのノウハウが貯まる秘訣です。私の場合も、過去にそういうノウハウは1000ファイル近くあります。今せっせと、汎用化を進めており、いずれそれを会員にお知らせしようと思っています。
5、本・ネットからの情報をヒントに、自分流ノウハウを加工修正してオリジナルに
ネットからいろいろなsampleやテンプレートを入手している人は多いと思います。それをコピペして、そのまま外部で使う事は問題になる可能性がありますが、それを参考にオリジナルに加工修正する事は、よくある事です。いわゆる、ネット上の情報、sampleやテンプレートからヒントを貰い、自分流にアレンジと追加補正を繰り返し、新たな独自ノウハウとする事です。但し、それはあくまでも「入り口ノウハウ」です。それをクライアントと共に、また自身の経験を加味しない限り、「出口のノウハウ」には至らないでしょう。
「ノウハウの棚卸」とは、あるクライアントで使ったノウハウは、他のクライアントでも参考になる。そして、自分流としてブラッシュアップしていくことで、いつでも引き出せるようにしておくことです。
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