コンサルタント開業準備マニュアル(理念と指針)

多くのコンサルタント起業者が考えている「コンサルタント起業に必要な事」とは

  1. おカネを払ってくれるクライアントの確保
  2. 具体的な専門ノウハウ・スキル
  3. ホームページやSNSの準備
  4. 関係人脈づくり
  5. 事務所、パソコン、Fax、プリンターなどのハード

これらが大半だと思います。

現実面から言えば、その通りなんですが、コンサルタント事務所も一般の企業と同じです。最初は遮二無二に頑張り、何とか軌道に乗ってくると、途端におかしくなる場合があります。それは、創業当初は「ハード面」だけを考えてきたのに、それだけでは辻褄が合わない状況になるのです。だから、創業時から「心構え」「思想」「何を大事にして経営するか」「コンサルタントとしての基本姿勢」などの「精神面」をしっかり整理し、それを「自分の理念や方針」として文字化することが必要になります。

実は、途中で挫折したコンサルタント起業者には、そういう事の重要性を分かってない方が多いように思います。クライアントへのコンサルティングでは「経営理念が大事」なんて言っているくせに、自分の事務所には、それがないのです。世間では、それを「医者の不養生」「紺屋の白袴」と言います。

私の経験からも、コンサルタント起業して自己矛盾を抑制できたのも、創業時にそれを文字化し、イメージし、貼り出し、ホームページにも書いたからだと思っています。では、コンサルタント事務所においては、どんな思想や行動規範を文字化すべきでしょうか。

私は下記の3点を文字化しており、それをスタッフにも共有させて、コンサルタント仲間にも教えています。

1、経営理念

私の事務所の目指す価値観、永遠に到達できないが、死ぬまで追いかけたいイメージ

理念は、分かりやすく短く語呂の良い表現が定着しやすいです。当社では「時代を診る 継栄を創造する」という事を旗印にしています。これの説明はホームページの会社概要に詳しく書いています。

2、事務所経営基本指針

事務所戦略や収益に関する基本姿勢

当社では21の基本方針として、「手を出すべきジャンル」「手を出さないジャンル」を決めています。リスク分散を考え、商品別・地域別の守るべき比重(黄金比)も決めています。そして資金の貯め方や使い方の基準も。今でもこれをベースにしています。

3、コンサルタント指針

コンサルタントとして信頼され、長く続ける為の行動規範。

当社の場合50の指針を設けています。この指針には専門性とか戦略的な事はほとんど入ってなく、基本動作や習慣について記載しています。実は、長く続かないコンサルタントには、この行動規範が欠落している方が多いのも現実です。だから重要なんです。

4、求めるパートナー像

どういう思想や行動ができる仲間が当社の仲間なのかを整理

仲間(パートナー)とは、社員も外注コンサルタントも入ります。当社が元請で請け負ったモノをある分野だけ専門家に外注する時、こんな外注先には2回目を依頼しないという事を明示しています。1回目は分からないけど、1度一緒に仕事をすれば、2回目はないコンサルタントは結構いるものです。

5、中期ビジョン

5年後のコンサルタント事務所の姿。数値目標、戦略展開の中身

中期ビジョンは年度ごとに見直しています。実際に当社でも3年前に思っていたビジョンと現実は相当かい離するケースもあります。中期ビジョンについては、次回USPづくりでご紹介します。

 

このように「思いを文字化」することで、自分の頭がいろいろ整理されます。「そんな精神論でコンサルタントが飯を食えるか」と思っている方もいるでしょうが、10年20年と続けるのは、やはり精神論ではないでしょうか。

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