
昨今、法人を開拓することの難しさから、個人の起業家や個人事業主、フリーランスをターゲットにしたコンサルタントが急増しています。
彼らが提供するのは、単発の専門知識セミナーや起業支援、あるいはメンタル面のコーチングなどです。
確かにこの領域は裾野が広く、お悩みを抱えている人も多いため、一見するとビジネスとして成り立ちやすいように思えます。
しかし、ここに安易に足を踏み入れると、ある重大な落とし穴に直面することになります。
それは、これからの時代、こうした「個人向けの簡易的なコンサルティング」は、生成AIによって真っ先に仕事が代替され、そして低単価から抜け出せない現実です。
本記事では、個人向けコンサルタントが陥る限界と、金額にシビアな中小企業の経営者から長く愛され続ける「本物の経営顧問」になるための条件を、現場のリアルな実態を交えて整理していきます。
1,裾野は広いがマネタイズが困難?個人向けコンサルの「落とし穴」
個人向けのコンサルタントが増える最大の理由は、集客のしやすさにあります。
しかし、実際に支援を始めてみると、多くのコンサルタントが「ある壁」にぶつかります。
それは、コンサルティングの実態が、企業経営の舵取りというよりも、相手の「人生相談」や「愚痴聞き」「カウンセリング」のようになってしまうという点です。
例えば、ある独立したてのコンサルタントが、SNSで集客した個人事業主を支援した際のエピソードです。
当初はビジネスの仕組み化を支援する予定が、毎回
「モチベーションが上がらない」
「家族に反対されて不安だ」
といったメンタル面の相談ばかりに時間を費やされ、挙句の果てには「簡単なSNSの投稿文章を代わりに作ってほしい」と頼まれる始末。
これでは企業経営コンサルティングとは到底呼べません。
結果として、経営顧問契約のようなまとまった報酬ではなく、個人の相談相手としての「少額の顧問料(お小遣い程度)」しか受け取れなくなります。
そして何より恐ろしいのは、個人向けコンサルばかりを続けていると、組織(社員)を持った中小企業を継続的に支援する感覚が全く磨かれなくなり、ますます法人開拓から遠のいていくという悪循環に陥ってしまうことです。
大は小を兼ねるではないけど、個人相手のコンサルばかりしていると、社員数が数十名数百名規模の経営者の経営顧問にはなれない。しかし法人の経営顧問をしている人はいつでも個人向けのコンサルは出来るのです。
2,高単価だがハードルも高い、中小企業向け「経営顧問」のリアル
一方で、組織を持った中小企業を相手にする経営コンサルタントの世界は、個人向けとは全く異なります。
最大のメリットは、コンサルティングの契約単価が大きいことそして提案できるコンサルティングもダイナミックだという事です。
月額数十万円規模の顧問契約を結ぶことも珍しくありません。
しかし、単価が高いということは、それだけ経営者から求められるスキルの水準も高く、競合となるプロフェッショナルも多いことを意味します。
中小企業のトップは、自分自身のお金、あるいは会社の命運をかけてコンサルタントを雇います。
そのため、費用対効果に対して極めてシビアです。
独自の差別化や、明確な強み(ブランディング)ができていないコンサルタントにとっては、参入するだけでもまあまあハードルの高い世界と言えます。
よくある会計事務所の経営支援やコンサルタントの失敗事例として、「一般的な専門知識の切り売り」に終始してしまうケースが挙げられます。
例えば、「最新の補助金情報」や「一般的な財務分析」のデータだけを届けるようなコンサルティングです。
これは最初の数ヶ月こそ重宝されますが、経営者がその知識を吸収し終えたり、自社に落とし込めなくなったりした時点で、「もう十分だから」と短期間で契約を終了されてしまいます。
そこそこの企業規模の経営顧問であり続けるためには、経営者の視点に立ち、組織の歪みや人間関係まで見抜くような、相応の「引き出し」が不可欠なのです。
3,生成AIに代替されないコンサルタントへ!必要なのは「圧倒的な引き出し」の数
今、生成AI(ChatGPTやGeminiなど)の進化は目覚ましく、一般的なビジネスモデルの構築方法や、マーケティングの基礎知識、SNSの文章作成などは、AIに問いかければ数秒で精度の高い答えが返ってくる時代になりました。
つまり、「専門知識をただ教えてくれるだけのコンサルタント」や「親身に話を聞いてくれるだけの相談相手」は、AIで十分に代替できてしまうため、個人向けコンサルの市場価値は急速に崩壊しつつあります。
では、AIに翻弄されず、中小企業の経営者から「あなたが必要だ」と言われ続けるコンサルタントは何が違うのでしょうか。
それは、現場で使える「提案の引き出しの多さ」です。
中小企業の現場は、綺麗事だけでは動きません。
「営業方針は決まったが、古参社員が反発して動かない」
「社長の右腕となる幹部が育たない」
「資金繰りと現場の投資のバランスが悪い」
といった、ヒト・モノ・カネが複雑に絡み合った泥臭い問題ばかりです。
こうした複雑な因果関係を紐解き、「このパターンの会社なら、まずはこのアプローチから手を打とう」と、多角的な視点から次々と具体的な解決策を提案できる能力――
これこそが、AIには真似できない人間のコンサルタントの強みであり、長期契約を勝ち取るための「引き出し」なのです。
私自身が、そこそこ規模の大きい中小企業の長期経営顧問をしている理由もこの現場経験から得た引き出しの多さだと思います。


この12の引き出しを、企業の課題やニーズ別に自在に組み立てて、コンサルティングを行っています。
だから70%以上の顧問先が「10年経営顧問」になっているのです。
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