面談力を高めるロープレの仕方
「本当に、そんな話し方を経営者とやっているのか?」
「社長が君と監査後に面談してくれない理由を分かっているのか?」
「自分は話し下手なんです」と自覚している職員は多いものです。
でも、それは違います。
「質問の仕方が下手」なんです。
いわゆる、「聞き下手」が原因で、経営者が話そうという気にならないのです。人は「なくて七癖」と言って、自分では気づかないものですが、経営者を相手にする会計事務所の職員は、会話力が乏しいのは致命的かも知れません。それに、相手を苛立たせる話し方をするような職員は、いつもクレームが生まれ、事務所の品質にも悪影響します。でも多くの事務所では具体的なトーク技術の訓練はしていないようです。 トーク技術と言うのは、セミナーで講義を何回も聞いて、頭で分かったつもりになっても、実践では使えない場合が多いです。
ロールプレイングによる模擬訓練
私が長年会計事務所の職員教育で行っているのは、定期的な研修それも基本は毎月一回、ロールプレイングによる模擬訓練です。ロールプレイングが良いのは、実際に「声に出して、現場の雰囲気を仮想体験」できるからです。
実際にロープレで行っていることはどんなテーマでしょうか。
- 月次巡回後、試算表を見ながら、課題と今月の取組を聞き出し、何らかのアクションの約束を取り付ける
- 決算検討会や期末に経営計画書のフォームに沿って、聴きだすべきインタビュー項目に沿って、ヒアリングし、それを、PCに入力する
- 経営改善計画書・経営計画書の必要性や意思決定をしてもらう為の説明
- 企業防衛の提案する際に、標準保証額を見せながら、保険加入の意思決定を進める
- 相続対策提案、株式評価、相続財産シミュレーションの必要性と、やらない場合のリスクを説明
- 事務所主催のセミナーの案内トーク など、
その事務所で必要な事で、顧問先への説得が求められるものがすべて、ロープレ対象です。但し、ロープレが効果ないと思っている所長や管理者もいます。所詮、仮想の話だから真実味がないと。そう思うのはロープレの目的を知っていないからです。
ロープレのポイント
- 目的につなげるストーリー展開の有無
- 職員の聴きたいことではなく、相手の話や情報に、自然に乗り、相手主導だけど、こちらの質問次第で、結果、こちらの提案の必要性を理解してもらうこと
- ペーパー、資料を説明する時、相手の関心度を見ながら、相手を引き込む為に態度や聞き方
- 相手が話す内容を聴いたら、即アドバイスするのではなく、その背景、原因を聴きだす技術
- 相手が興味を示したら、行動や意思決定につなげるトークの念押し
こういうリアルな技術をみにつける為に、何回も何十回もロープレをするのです。私のクライアントの会計事務所では、私自身が社長役になってロープレをするケースが結構あります。それもいろんな社長のバリエーションを演じて。
例えば、
- 寡黙な社長、
- 屁理屈とできない言い訳が多い社長、
- 景気や社員など他責にする社長、夢があるが、抽象的で現実感のない社長、
- なかなか自分のアイデアを言わない社長等々
いろんな社長のバリエーションを用意し、ロープレの相手である職員に選ばせます。そういう経験を通じて、職員は知らないうちに経験したトークを、顧問先の現場で使うケースが増えていくのです。
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