経営コンサルタントになりたいって本当?
今日は、経営コンサルタントになりたい方、既に活躍されている10年未満の方へ、送ります。一言で言えば、「覚悟」です。
世の中、経営コンサルタントが流行なのでしょうか?書店に行っても、インターネットを見ても、経営コンサルタントという文字がよく目に付きます。定年で一斉に退職し始めた団塊の世代。セカンドライフとして、今までの経験を活かして、経営コンサルタントになろうとする方も多いようです。また、所属していたどこかの経営コンサルタントファームから独立して、コンサルタント会社を立ち上げたり、個人事業で始める事もあるでしょう。
経営コンサルタントという仕事は、自分の知見と経験が財産であり、あまり設備投資も、仕入れも必要のない業界です。簡単に言えば、自称でも 『今日から経営コンサルタントです』と言えば、コンサルタントになれるのです。中小企業診断士と言う国家資格を取る人もいますが、資格がなければできない仕事でもありません。
巷には、眉を顰めたくなるような自称コンサルタントの方もいるようですが、多くはそれぞれの出身や経験、持っている技術やノウハウの種類を自己PRし、コンサルタント業を行っています。
かく言う私も、今から15年前にコンサルタントファームから独立し、自分でコンサルタント会社を興した一人でもあります。私の場合、元々独立はあまり考えておらず、むしろコンサルタントファームの組織力を活用し、多くの企業の経営をお手伝いできればと考えていました。そのファームには14年勤め、ボードの末席を汚す立場でもあり、自分なりに、コンサルタントファームの成長や経営改善・業績づくりに、貢献してきたと言う自負もありました。しかし、様々な状況変化(ちょっと言葉では言えない)で、結果的には独立せざる得ない状況になり、そのファームから分社と言う形で、当時の部下3名と会社を興しました。今で言うMBO(マネジメントバイアウト)の一種です。最初に創業したコンサルタント事務所では、コンサルティング事業自体は順調だったのですが、以前のコンサルティングファームの経営者に傾倒し過ぎる部下(一応、NO2)との考え方・方向性の違いに、どうにもこうにも、一緒に仕事をする事ができなくなりました。
そこで、話し合いの結果、4名で創業したコンサルタント会社を部下(NO2)に譲り(私の出資金はその部下に買い取らせた)、私は独自のコンサルタント会社を創業しました。それが今の、RE-経営と言う会社です。これまで、組織の中で、そして独立してコンサルタントを行ってきた私なりのこの業界における考察を言いましょう。
このコンサルタント業界は参入しやすく、独立しやすい特性があります。しかし、創業・参入の安易さに比べて、それを継続する事はとても難しい事です。それが証拠に、勢いよく独立し、華々しく活動していたコンサルタントが3年もしない内に、どこかのサラリーマンに鞍替えするという事もしばしばです。また、ブローカーまがいの仕事に手を染めたり、健康を害して開店休業状態になるなど、なかなか思うほど、うまく継続できないものなのです。私もこの業界に身を投じて約30年、自分でコンサルタント会社を創業して15年ですが、当然のように紆余曲折を経験しています。もし「お金」が理由で創業すれば、恐らくこう長くは続かないと思います。そこには、「志」や「使命感」「分相応な振る舞い」「健康管理」など心・体両面にわたる基本的な条件が揃わなければなりません。
ノウハウや経験だけでコンサルタントにはなれますが、継続するには、それなりの覚悟と自制が必要という事です。私も多くのコンサルタント同業者と付き合っていますが、自分の経験をベースに、信頼できるコンサルタントの基準を設けています。例えば、
- コンサルタントを本業として経験が10年以上
- 5年以上継続してコンサルティングした会社が5社以上(長期指導経験が多いと言う事は、顧問先の信任が厚いと言う証拠)
- 時間の約束を確実に守れること
- 打ち合わせした事、提案した事を短時間で文書化できる
- よく報告連絡してくれる
などです。 まあ、高いレベルで同業者同士が切磋琢磨できれば、新規参入は大いに結構ですが、この業界の信用を貶めるような行為をされる方には、ほとほと困ります。
お客様や社会は、十把一絡げで、「経営コンサルタント」を判断されるからです。経営コンサルタントという仕事は、素晴らしい仕事です。しかし、きつい仕事でもあり、セルフコントロールとポジティブな思想、そして「志」がなければ、続かないと言うことを、覚悟した上で、取り組んで頂ければ、同業者としてうれしく思います。
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