最近の顧問先での会話です。

経営者から

「生成AIの使い方を知れば知るほど、経営に有効活用できますね。先生への相談も今までなら、一から相談していましたが、今後はAIの結果に対して、どう判断するかの相談に変わっていく感じです。」

と。

そこで私も冗談交じりに聞きました。

「社長が生成AIを使いこなすと我々コンサルタントの商売はあがったりです(笑)。一コンサルタントの知見をはるかに超える客観的な情報が出適すからね」と

すると、経営者は

「いやいや、いかに生成AIが優秀な答えを出しても、それをそのまま戦略や組織に反映させることはできませんよ。確かにいろいろな聞き方でその戦略の妥当性や組織への落とし込みかたのノウハウを言ってくれるけど、自社の組織の実情を知っている訳ではないので、AIの答えは所詮、一般論の範囲ですよ。」と。

この経営者のようにある程度生成AIのプロンプトを使い、AIツールも使い分けている方が、「最終的な判断では人間の相談相手」を求めているのです。

ここはコンサルタント業界も自身を持っていいところだと思います。

では、2026年の生成AIが普通の時代にコンサルタントのスタンスや取り組み方について、考察したいと思います。

１，多くの経営者、幹部には生成AI教育が有効

前述のように経営の様々な場面でプロンプトを意識して、素案を出させることが普通にできる経営者はまだまだ少ない。

多くの中小企業の経営者や幹部は「プロンプトのプの字」もよく理解してないです。

だから、生成AIの使い方の初歩の初歩の研修や教育でもニーズはあります。

多くの企業でも「生成AIを使わないといけないとは思うが、どのように学習するか、どのように導入するか分からない」という方がほとんど。

だから、その初歩の初歩から入るべきです。

私が提案しているのは、下記のようなカリキュラムを事業所に提供して、半年間の生成AI研修を提案しています。

生成AIの取り扱いから、少しでも実務に使えることを理解してもらう事でも、意味はあります。

また幹部に課題を出させることで、固有のテーマアップもできるし、NEXT提案にもなります。

２，プロンプトの知識を深め、AIでコンサルティング生成物を出す

ある会計事務所の監査担当者からこんなことを言われました。

「嶋田先生のように生成AIの使い方を経営者にどんどん教えて、プロンプト技術が高まったら、私たちの経営支援の付加価値が出ませんよね。経営者から課題を聞き出し、事務所でプロンプトを入れて、その結果を提供するのなら、自分たちの生成AIの付加価値は上がるのですが…」

言いたい事は分かります。

まだ生成AIの対応レベルが低い相手なら、そういう使い方をしてもいいと思います。

どの経営者も皆が皆、生成AIを有効活用しようとは思っていない訳だから。

毎月の監査やコンサルティング訪問、会議指導時に経営テーマに沿った生成物を提案していくことで付加価値は出せるでしょう。

但し、いずれ経営者も後継者も幹部もプロンプト技術が高まります。

その時、監査担当者と同じ精度の生成AI生成物が出ると分かったら、そのアドバンテージは消えます。

３，生成AIの結果からの「判断提供」の為のコーチング、ファシリテーション機能を全面に出す

前述の経営者が指摘していたように、顧問先もクライアントもいずれ自分でプロンプト技術を学び、自分のアイデアでテキスト型の生成AIの生成物を出していきます。

それでも最終判断を生成AIにゆだねる訳ではありません。

生成AIから出た素案をもとに、更に深い会話で経営者の意向や企業の固有の実態を通じて、的確な判断提供をすることが求められます。

AI時代に必要ななのは、今まで以上に「コーチング機能」と「ファシリテーション機能」だと思います。

会計事務所もコンサルタントも生成AIの技術的な側面ばかりを見らず、「人間本来の会話機能の充実」に力点を置くべきだと痛感しています。

こちらにも「生成AIとコーチングに関係」について解説しています。

https://re-keiei.com/blog/generative-ai/2324-2025-11-25-ai.html

1月23,24日に「生成AIコンサル養成　オンラインbootCamp」では、各種チェーンプロンプトの技術も提供しますが、そのヒアリングの仕方・コーチングの仕方にも比重を置いて解説していきます。

詳しくはこちらから

https://re-keiei.com/blog/generative-ai/2300-2025-10-17-2026-1-23-24-ai.html