普通の「ダメ管理職」と「隠れダメ管理職」
いろいろな管理職と触れ合って、最近常々思うことあります。見た目には分からない「隠れダメ管理職」って結構多いのではと。「隠れダメ管理職」というのは、日常は決してダメ管理職ではありません。この話しをする前に、一般的に分かりやすい「ダメ管理職」の特徴を紹介します。当社では、一般的なダメ管理職として、当社では、20の「ダメ幹部」を上げています。こういう幹部・管理職は傍目にも大変分かりやすいですよね。
※「幹部」の漢字にご注目。
- コスト意識がなく、改善提案も考えない思考が患っている患部
- 「何とかなる」と問題解決を自らしない考えのあまい甘部
- 具体的なデータや事実で判断せず、感覚論で業務をする勘部
- トップの方針をただ伝えるだけの間部
- 思いやりがない・やさしさがない、心が冷たい寒部
- 直ぐに沸騰し、冷静な判断ができない燗部
- 杓子定規で、本質とは関係ない細部にこだわる官部
- フットワークが重く、自らは動かない艦部
- 問題が発生しても、責任者としての行動をしない傍観者の観部
- 「俺が一番偉いから。俺の言う事を聞け」と威張る冠部
- 「寄らば大樹の陰」強いものには弱く、弱いものには強い巻部
- セクハラ等を平気で行う旧態依然の奸部
- する事は一杯有るのに、じっとしている事が多い閑部
- とにかくチェックや押し付けが多い監部
- 「俺は知らない。あいつに聞け」と質問事項をたらい回しにする環部
- 人を持ち上げるのではなく、人をけなし陥れる陥部
- 指示の仕方が単刀直入すぎ、直情型で、潤いがない乾部
- 自分一人がバタバタ動き、チームで協力させきらない汗部
- もう無理はしたくない、今のままが良い完部
- 早く辞めたいといつも思っている棺部
こういう、分かりやすい「ダメ管理職」ではないのが、「隠れダメ管理職」です。どう違うのか?
一言で言えば、「経験則から、自分の価値観が固まって、自分が正しいと思っている」幹部です。だから、理論的だし、間違ってもいません。でも、柔軟な聞き方ができないし、優しい言い方でも、結構押し付けてくる。こういう上司を持つと、部下はかなり困ります。でも、上司自身は「間違っていない」と認識しているので、理解を得るのが難しい。こういう管理職は、外部からの評価も高いし、経営者の覚えも良いでしょう。だから、「管理職の問題より、部下の問題」がクローズアップされます。一般的なダメな管理職なら、経営者も「君が悪い」と管理職自身を問題にします。
でも「隠れダメ管理職」は、その問題の根深さを部下しか、知らない可能性があります。その部下は、誰にも相談できず、「隠れダメ管理職」の呪縛から逃れらず、潰れていきます。そんな部下が潰れると、「隠れダメ管理職」は言います。「あいつは、もともとダメだった」と。そして、周囲も「隠れダメ管理職」の言葉を信じます。難しいのは、「隠れダメ管理職」に注意したり、指導する人がいないと言う事です。本人に気づいて貰うしかありませんが、そういう機会はなかなか訪れません。
やはり、我々管理職は、どこまで自分を客観的に見れるかが大事だと思います。いろいろな可能性を否定しない「柔らか頭」を持ちたいですね。
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