看護・介護管理職のリアルな「人事評価項目」の書き方②
今回は前回に引き続いて、管理者の評価項目について、どういう事を評価すべきか述べたいと思います。
今回は下記の7点について、評価のポイントをご紹介します。
6、 他事業所への情報公開や情報提供
7、 「見える化」による情報公開と共有
8、 利用者患者満足向上
9、 実習生への対応
10、 目標への動機付けと教育
11、 管理者としてのチャレンジスピリッツ
12、 業務上のチェック
6、他事業所への情報公開や情報提供
これは、「自部門での取り組み事項や活動結果を、他事業所のリーダー管理職へ情報提供しているか」と言う事です。
管理職によっては、「自部門至上主義」のように、自部門さえよければ良いと言う考えの人も時折見かけます。
しかし、それでは「部門間の連携」も思うようにできません。
情報と言うのは「出す人には集まる傾向」があります。
自分の成功例や作成したデータ、フォーム、資料等を「言われなくても」、どこまで積極的に他部門にも見せているか、提供しているかが評価の見極めになります。
7、「見える化」による情報公開と共有
ここのポイントは、「見える化により、事務所内・ステーション内の掲示物、ボード、ノート、PC等で、情報の共有ができるよう努力をしているか」を見ます。
ホワイトボードや掲示版は、古いコピーを貼りだす為にあるのではなく、今のタイムリーな情報を書き出して、皆に周知する為にあります。
「見やすい工夫」も評価のポイントです。
8、利用者・患者満足向上
これは当たり前の事ですが、利用者・患者満足度の向上の責任はリーダー管理職にあります。
評価ポイントは、先ず「利用者・家族から担当職員への具体的な要望、苦情、お褒めを多く聴取できているか」です。
これは、「良い事も、悪いことも」含めた事実の聴取能力を指します。
次に「部門内のサービス全般で新たな事(今までやってきた事のリニュアルや新規取組)の挑戦をしているか(例 レク、行事等)」です。
患者利用者満足度向上を図るには、常に顧客視点に立った新たな取り組みも必要です。
そういう事に挑戦しているかどうかが評価尺度になります。
9、実習生への対応
ここでは「実習生が積極的に取り組めるよう、働きかけたりフォローを具体的に部門でしているか」がポイントになります。
時に介護施設の場合、実習生対応の如何で、介護職の採用面にも大きく影響してきます。
リーダー管理職として、実習生へ良い対応ができるようスタッフに教育できていれば、実習生が就職したくなる可能性も高くなります。
10、目標への動機付けと教育
これは、「今当面の課題を部門の職員全体に分かるように指示指導し、動機付け・意識付けの指導機会を確実にとっているか」がポイントです。
モチベーション維持の為の努力とも言えます。今ではかなり比重の高いマネジメント業務と言えます。
11、管理者としてのチャレンジスピリッツ
ここでの評価ポイントは「現状安住せず常に新しいテーマを見つけ、少しでもレベルを上げるよう努力する姿勢・挑戦意欲はあるか」です。
事故やトラブルは慣れた業務でのマンネリから発生する場合が多くあります。
管理者は常に挑戦目標を見つけ、高い次元へのチャンレンジが求められるのです。
それが、マンネリ打破のポイントでもあります。
12、業務上のチェック
「誰が、いつまでに、何を、どのように行うかを明文化し、当事者が忘れないようチェックと指導をしているか」です。
ここでは、管理者として一番いけないとされる「決めっ放し」「言いっ放し」への問題提起です。
「うちの管理職は、面倒くさい位、良くチェック、確認される」位に評価が丁度良いと言うことです。
次回は残り7項目の評価基準をご紹介します。
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