「実施計画に書く施策が弱くて、経営改善の根拠が乏しいのですが…」
「経営者の考える戦略や具体策を明記したが、どうも実現できるように思えない…」
TKC会計事務所が作成する「継続MAS」をよりリアルに、数値の根拠まで提案する仕組みがあります。継続MASのシステムは大変優秀な機能が盛り込まれています。私が指導する会計事務所も、今、継続MASを使った「経営計画書」の提案を重点的に行っています。
これまで会計事務所向けにSWOT分析を活用した経営計画書の指導を延40事務所に実施してきました。SWOT分析は会計事務所の必須スキルだと思っています。RE-経営の指導を受けた会計事務所所長の声です。
前回、機会分析ではマクロ的な聞き方をしても、中小企業では、SWOT分析検討会参加者にはピンとこない、とお話ししました。
今回から何回かに分けて、SWOT分析「機会分析」で、ドンドン議論が進む、裏テクニックをチラッとお見せします。
経営改善計画書を作成しても、その通りの業績が出せない事業所が後を絶ちません。それは、「経営改善計画書」を指導する側にも責任の一端があります。経営改善計画書の中に具体的な「突破口作戦」の指導が欠落しているからです。この「突破口作戦」をより具体的に、より絞ったもので、今の経営資源が十分に活かせるものなら、経営者も行動に移しやすくなります。
「突破口作戦」とは
- スタートしてから、半年以内に成果が出る具体的な取り組み内容
- 突破口作戦は「絞り込み」「集中」が基本
- 決められた突破口作戦は、全社一丸の雰囲気づくりが大事
- 突破口作戦の進捗状況が全員で「見える化」すること
経営改善に必要な3要素…突破口作戦に必ず入れること
- 新商品・新サービスの導入と販売
- 新規客・新チャネルの開拓と契約、販売
- 新組織、新人採用、旧体制・旧人財のカットと新陳代謝
経営改善の方向性(突破口作戦)を決める
売上拡大がメインの場合の突破口作戦
①商品アイテム拡大
- 重点商品の販売チャネル拡大(直販や別ルート)と新規拡大
- 顧客ニーズを聞き出し、既存顧客が他社から買っている商品を取り扱う
- 顧客が困っていることを聞き出し、サービス機能追加
- 特定顧客ゾーンに受け入られる商品の取扱
- 同業他社がやっている追加アイテムを聞き出し、取り扱えないか聴きだす
- 周辺サービス・周辺商材の追加
- フロントエンド(低価格で新規顧客開拓につながる)の新商品の導入
②顧客・エリア・チャネル拡大
- 重点商品で地域内の新たな顧客開発
- 重点商品で地域外の新たな顧客開発
- 戦略商品(低価格でも赤字にならない商品・初めての商品)で顧客開拓
- 既存客で上手く行っている営業方法の横展開
- 他社の協業・コラボ・販売提携等
- 直販の展開
- オンラインでの顧客リストの獲得とWeb営業の展開
- 特定商品の売価アップ計画
- 売れ筋商品の容量・品質見直しによる新価格開発
- 直販商品の取り扱い(ネット・通販・FAX販売等)
- 派生商品・周辺商品の売価アップ
粗利額・粗利率アップがメインの突破口作戦
①低利益・赤字商品の暫時低減
- PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)で商品貢献度を視覚化
- SWOT分析の「積極戦略」で「致命傷回避撤退縮小商品」のピックアップ
- 絞り込み…非効率で経費が掛かっているのに儲からない商品・サービスの縮小計画
- 売上ダウンでも粗利額微減で、経費削減(人員・販促費・物流費等)が進む対策
- 顧客ごと売上・粗利貢献度分析で総合評価(下位30%の削減計画)
- 顧客の絞り込み、その分を重点顧客に営業を振り向ける
- 売上ダウンでも粗利額微減で、経費削減(人員・販促費・物流費等)が進む対策
- ムダ作業・非効率箇所の発見と対策…ムダ取りチェックリスト
- 仕入・原価科目すべての比較見積の実施
- 不良在庫の整理と今後が発生させない仕組み
- 内製化・外注化の見直し
- 物流費の見直し(自社便⇔アウトソーシング)
組織改革が突破口作戦の場合
①組織のフラット化
- 脱ピラミッドで、鍋蓋組織で、個人の責任を明確化
- 権限集中に伴う報告システム、意思決定システムのIT活用化
- 数値ノルマと具体的な行動監視
- 全員営業の具体化
- 顧客調査やデータ収集を行い、マーケティング展開可能な組織
- 顧客調査で課題整理
- 部門別の利益管理で管理者を評価、賞与に反映
- 部門別の詳細目標を設定
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