嶋田利広ブログ

「中小企業のSWOT分析指導の第一人者」が現場からお届け

2025.2.10 顧問先の来期の経営具体策が簡単にできる生成AI

 

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2月8日(土)、「zoomでのSWOT分析ロープレ」を開催しました。

今回は4名の税理士、中小企業診断士、コンサルタントが参加しました。

そこで今回はいつものSWOT分析ヒアリングロープレと趣を変えて、生成AIを使って1時間弱で中小企業の経営方針、経営具体策をつくる事をロープしてもらいました。

と言うのも、この時期は3月末決算の企業も多く、経営計画や経営方針のニーズが高まる時期だからです。

現場で行うなら1時間以上は必要ですが、ロープレ研修なので今回は30分で経験してもらいました。

1,短時間しか経営者面談の時間が取れない経営計画支援

特に会計事務所では3月決算企業が多い事や確定申告と時期が重なるこの時期、「経営者面談」では決算予測などの話はしても、来期計画をじっくり検討する時間が取れないという監査担当者も多いようです。

「そんな時にSWOT分析や中期計画を一から作成支援する時間は取れない」と言って、首を突っ込まない担当者がいるのも現実です。

そこで、今回の「今期の反省から来期経営方針・具体策」を導き出すヒアリングは重要になるのです。

しかも生成AIを使って、経営方針具体策が約1~1.5時間位で仕上げるものです。

この手法なら、「何回も訪問する時間がないから経営計画支援ができない」と言う言い訳は通用しなくなります。

 

2,今期の「良かった」出来事反省から来期の「強み再強化具体策」を捻出

この手法は今期に起きた出来事を「良かった事」と「課題」の両面からファクトを出し、それを

●「何故起きたのか」

●「社内の何が原因でそうなったのか」

●「その出来事を来期改善する又はもっと強化するにはどうすべきか」

と深堀しながら、ファクトをどんどんリアル化します。

だから、良かった出来事の事実を更に来期も、今期以上に強化し、課題は改善する具体策を出しのです。

そこでどんな「ファクト」を聞き出すかが大事になります。その聞き方のヒントは下記です。

既存客 "

●受注が増えた既存客先

●既存客の変化で+になった事

" 新規客 "

●新たに増えた新規先

●新たな引き合い先

" 商品 "

●売上や引合いが増えた既存商品

●新たな商品の可能性が出た事

" 原価面 "

●値上が成功した客先

●労務費の上昇を抑えた事

" マーケティング・販促 "

●販促企画で奏功した事

●Webや新たなきっかけで出た案件

" 社内・人材面 "

●採用で上手くいったこと

●役割分担や仕事の配分で進んだ事

" 資金面 "

●融資面

●設備投資面"

これらすべては聞かずとも、重要な事を聞き出しながら、その背景、原因、社内要素を整理していくのです。

既存客___-_visual_selection.png

 

3, 今期の「課題」出来事から来期の「ボトルネック具体策」を捻出

今度は今期起こった「課題」即ち、良くなかった出来事から、その背景分析を行い、来期に同じ過ちを繰り返さず、その課題を解決する行動対策を出すようにします。

聞き出すヒントは下記です。

"既存客 "

●受注が減った既存客先

●既存客の変化でーになった事

●次につながるクレーム事実

" 新規客"

●攻略努力をしたが開拓できなかった新規先

"商品"

●売上減少した既存商品

●利益率低下が大きい既存商品

" 原価面 "

●原材料値上げ大きく価格転嫁できないもの

●外注費労務費で増えたもの

" マーケティング・販促"

●販売の仕掛けで計画したが成就しなかった事他

"社内・人材面 "

●離職

●社内トラブル

" 資金面 "

●資金繰り

●コストアップ"

これらから具体的な事実(マイナス出来事)を聞き出し、その原因分析と来期再発させない対策案を出します。

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4,「良かった事」「課題」を整理し、生成AIに答えを聞く

この「良かった事」「課題」から「生成AIへの経営に影響する情報整理(対策に使える事項)」として、5~10点ほど整理します。

それを生成AIにこんなプロンプトで聞き出します(本当のプロンプトはロープレ参加者にしか公開できませんが)

「この経営に影響する情報から、『顧客対策』『商品対策』『人材対策』『資金対策』を出して」と書きます。

すると、生成AIがそれなりの答えを出してきます。

当然、情報整理の内容の精度が低いと、生成AIが出す答えも精度の低いものになります。

 

5,生成AIで行動プロセスのアクションプラン作成

生成AIが来期の方針具体策を4つのカテゴリーで出してくれます。

次にその行動具体策毎に「実施項目を細分化」するようAIに指示します。

ここで実施項目とは行動プロセスや実施具体策が分かるヒントです。

先ず「顧客対策」では

 ①既存顧客・販売代理店への深耕開拓・アイテムアップ・クロスセル・アップセル

 ②新規顧客。ユーザー開拓の為のプロモーション、販促、マーケティング

 ③新規販売代理店の開拓

 ④SNSやWebを使った顧客とのCRM

 ⑤休眠顧客復活のプロモーション

「商材対策」では

 ①既存商品のブラッシュアップ、付加価値アップ

 ②既存商品の改良、改善策

 ③新商品の開発、導入

 ④製品の原価対策

 ⑤新製品のマーケティング

「人材対策」では

 ①新卒、中途の採用対策

 ②既存社員のスキルアップ対策

 ③作業効率、時間当り生産性向上策

 ④幹部のマネジメント力向上

 ⑤人事制度や福利厚生制度

「資金対策」では

 ①資金の有効対策

 ②金融機関との関係性づくり

 ③資金繰り改善

 ④値上と粗利率向上

 ⑤売掛債権回収

これらと期待するフレームと四半期ごとの行動プロセスをプロンプトに書きだすと、一気に来期のアクションプランが四半期ごとに出てきます。

これを眼の前で行えば、経営者も納得するでしょうし、「そんなに沢山の事はできない」と言われれば、それから優先順位をつけて、絞る事も可能です。

 顧客対策では_-_visual_selection.png

こうやって、「2月3月は忙しいから、経営計画の支援ができない」と」言い訳をする監査担当者に、生成AIを使うスキルを教えれば、顧問先満足度も向上するのです。

 

3月1日(土)の「zoomでのSWOT分析ロープレ」でも、このフレームと生成AIを使い、短時間で「経営方針具体策」を出すロープレを経験してもらいます。

是非ご参加ください。

https://store.re-keiei.com/pages/zoom-swot-basic-ver

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