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 倒産情報から倒産原因を見ると、『不動産投資のつけ』とか『過大な設備投資の借入負担』などの言葉がよく見られます。設備投資は事業活動を成長させる為にも、継続する為にも必要なのですが、経営判断を間違えば命取りになりかねないリスクもあります。周知の通り、設備投資は中小企業においては普通、借入金でまかなわれ、資産計上されます。それを毎年減価償却して経費として落としていきますが、減価償却費や借入金利の負担を凌駕する利益貢献がなければ、投資負担は企業の財務を極度に傷めます。これは経営者としては常識ですが、コンサルタントから見て『必要なのに何故、投資をしないんだ?』と疑問がある場合は、ほとんど財務的に遅疑逡巡しているケースが多いようです。財務的に問題がなければ、多少のリスクも受け入れます。

 

 一般に財務力の弱い中小企業では、時には必要な投資や、事業拡大に欠かせない投資でさえ行えず、機会損失する事もあります。しかし、それらは後から分かる結果論であり、もし投資判断が間違えば、途端に存亡の危機に陥ります。ここに経営者の苦悩がある訳です。
中小企業において『設備投資』を意思決定するには、基本的な条件があります。その条件をほとんど逸脱して判断した場合は、リスク覚悟の判断だという事です。

それでは、一般的な投資判断の条件とは下記に述べることが挙げられます。

  1. 設備投資が時間当たり生産性アップに貢献できる事
  2. 設備投資が合理化、効率化に確実に寄与できる事
  3. 老朽設備を維持しした場合のデメリットと費用、新規投資によるメリットと費用を比較して投資が有効である事
  4. 確実な生産性アップが見込める元請の投資要請がある事
  5. 設備投資により外注等の原価率が下げられ、コストダウンに貢献する事
  6. 設備投資により従業員の職場環境が改善され、労働意欲が高まり、人的生産性が上がる事
  7. 設備投資により、新たな収益源のビジネスが展開できる事  
  8. 代替設備の投資であり、償却負担が変わらない又は、少し下がる事
  9. 設備投資により、償却費負担以上に固定費削減に効果がある事  etc

 

 基本的に設備投資は『生産性アップでお金を生む』かどうかで判断しなければなりません。しかし、7番にあるように『儲けるかどうかも分からない新収益源』の為の投資も、時に求められます。この投資で一番怖いのは、TOPの思い込みです。精細なリスク分析をあまりせず、経営者の思考回路の中に、メリットのみが多くを占めているのです。ニュービジネスがそう簡単に儲けられる訳がありません。もし儲けられるなら、それを専業としている企業や大手企業が既にビジネス展開しており、よほどの差別化要素がなければ、互角に儲ける事は通常は困難です。それでも、TOPが投資してまでも取り組みたい算段の根拠にどんな明確さがあるかです。よく中小企業の経営者は『長年の勘ですよ。数字や理論的な事ばかり言っていては、タイミングをなくします。今までもそれで、会社の変革をしてきたんですよ』と。正直、それも事実でしょう。もし経営が投資判断基準みたいな理論値だけで判断出来るなら、誰でも会社を成長させる事はできます。しかし、実態の中小企業は、理論値よりもTOPの「こだわり」「夢」「経験」「勘」「度胸」による判断がまだまだ多いのも事実です。

 

 そこで当社がここ数年設備投資について、よく申し上げるのは『投資打ち切り条件』『撤退基準』についてです。ニュービジネスや拡大の為の設備投資やコスト負担が発生したとしても、いつまでも収益が上がらず、また先々への希望もあまり見えないなら、ダラダラ資金の流出は避けたいものです。そこで、『投資打ち切り条件』『撤退基準』を理論値と数値で条件化します。確かに、これにもいろいろ問題はあります。

 

 例えば、投資打ち切り条件に該当したとしても「これまでに投資した費用が莫大な場合、ここで打ち切る事は、今までのカネと時間をどぶに捨てるだけで、何の意味もなく、真に勿体ない」といわれるケースです。通常そこで、「もう少し、何とかなる」と意思決定を遅らせるのですが、余ほど特許性がある商材や、差別化商材で、ニーズがある物以外、やはり無理でしょう。また仮にニーズもあり、差別化商材でも、その商材が費用面で高ければ、それも昨今の環境から厳しいかも知れません。付加価値が高いからと言って、売れないのが今の経営環境のようです。ですから、皆様のクライアントで、設備投資の判断や縮小撤退の判断は、最後はTOPの意思決定に委ねられますが、その根拠となる理論値やメリット、デメリットを言葉と絵で分かりやすく提案されると、TOPも経験、勘、度胸というKKDの判断だけから、少しは脱皮するかもしれません。

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