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賃金制度を変えると実はメリットよりデメリットが多いかも?

組織の活性化や評価の公平性、そして総人件費の抑制を考えて、賃金制度を根本から見直す法人があります。

私のところにも年間数件の、「賃金制度を変えたいので、手伝ってほしい」という問い合わせもあります。

 

●今の賃金制度が旧態依然だから、

●公務員に準じる制度で、誰でも一律上がる仕組みだから

●仕事のできない年配者やベテランが多くもらえて、頑張っている若手が少ない賃金だから

新賃金制度を検討している理由は分かります。

しかし、安易に賃金制度のシステム設計を変えると、トラブルになる事もあるし、元々目指していたメリットよりも、むしりデメリットの方が大きかったというケースもあるので、慎重に検討して欲しいですね。

 

新賃金制度導入で総人件費が上昇?

「結局、人件費が上がったじゃないか」

新たな制度を導入した結果、総人件費が上がるケースが多い事を理解すべきです。

それは、一般的な制度は「高い能力には高い昇給を、低い能力貢献には、それなりに」が原則であり、「低い能力貢献の従業員」を思い切って減給できれば、人件費はそう上がりません。

しかし、上げる事は出来ても、下げる事はなかなかできないのが実情です。

しかも昨今にような人手不足の時代では、給与を下げる事は退職を促すようなもので、ちょっと下げるだけで、ドンドン離職していく可能性が高い。

そうすると、直ぐ人員の補てんが効かない状況では、残った有能な人材まで疲弊してしまう悪循環になりかねません。

また、基本給を能力評価がしやすい職能等級や役割等級などで再設計すると、既得権である今の基本給を落とすような事は、賞与、残業代、退職金にも影響するので反発も予想されます。

すると、総じて平均より上の評価の職員は本給が上がり、平均以下の職員の本給は維持されます。

もう本給が上がる仕組みは、後々ダメージが効いてきます。

 

賃金制度見直しの前に評価者が正しい評価ができるかが課題

賃金制度見直しよりも大事な事は、「公平な正しい評価を管理職ができるのか」という事です。

今まで、いろいろな病院や施設の人事賃金コンサルティングをしていますが、これが一番難しい訳です。

正しい評価軸を持っていない管理職を先に教育しなければなりません。

よく「考課者訓練」を何回もしている事業所があります。

その中身を見ると、評価項目がどこまでも曖昧で、ヒトによってどうとでも取れる表現になっているケースが多いですね。

すると、評価軸は人それぞれ という事になり、公平な評価ができません。

だから、考課者訓練をしても一向に、評価が定まらないのです。

 

リスクの少ない賃金制度の見直しの中身

本給の制度を変えるという事は、結構厄介なものですが、本給以外で比較的容易な賃金制度見直し手法はあります。

それが、「賞与」の計算式の再設計です。

一律の支給から「査定結果」を反映する事です。

評価の高い職員は、支給倍率が1.5倍、低い評価の職員は0.8倍などにするのです。

例えば

高い評価の職員の賞与は 本給×冬期賞与(2か月)×1.5倍

低い能力貢献の職員の賞与は、本給×冬期賞与(2か月)×0.8番

こうすると、確かに賞与の幅がかなり出てきます。

ただ前述したように、適性な評価が条件になります。

 

また、手当だけを見直す事もあります。

最近、複数の社会福祉法人で導入してもらっている「高額家族手当」なんかもそうです。

子育て世代に厚い子供手当(例 15,000円/名)を支給し、採用を有利に持っていきます。

手当ですから、評価には関係ありません。更に子どもが卒業すれば一気になくなります。

もし3人に子どもがいて、1名15000円なら毎月45000円です。

それば、50代になって子どもが全部卒業すれば、45,000円の減給です。しかも最初から分かっている事ですから問題ありません。

本給を変えるのは大変ですが、賞与とか一部手当だけ戦略的に変える事は十分可能です。

 

各法人の実情によって、ケースバイケースですが、賃金制度見直しの見直しは決して福音にはならない事が多い事を認識してから、決断することをお勧めしたいですね。

もしコンサルタントなどに依頼するなら、そういうリスクをしっかり説明できて、場合によっては「貴法人はやらない方が良いですね」と提案するようなコンサルタントなら、私は信頼します。

 

 

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