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部下に上手に仕事が振れず、過重労働とストレスで「いっぱいいっぱい」のリーダー責任者が、病院でも施設でも増殖しています。

人手不足の折だけど、増え続ける仕事量をこなすには、若手や部下を育て、仕事を割り振っていかなければ、トラブル続出のチームや部門になっていきます。

病院や介護職でも管理職研修で、いろいろな悩みを聞く場がありますが、そこで感じた事整理しました。

 

1、何故、部下に仕事を振れないのか?

仕事を部下に割り振りするのが苦手なリーダー責任者、幹部には共通の特徴があります。それは以下の8点です。

(1) 自分がやったほうが手っ取り早い…部下に指示しても時間ばかり取られる。自分がやればすぐできるから

(2) 部下に振ると「それはできません」と断れる …部下も仕事を抱えているから、無理強いができない

(3) 部下に任せると納期や期限に間に合わない…仕事のスピードが違うので、任せられない

(4) 任せて業績が落ちるのが怖い…自分がしないと数値が落ちるのが怖い

(5) 部下に任せると抜けが多い(二度手間になるから)

(6) この仕事を任せると、自分の存在価値が減ってしまう 

(7) 現場の実務が好きだ(マネジメントは嫌いだ)

(8) 出来の悪い部下ばかりで、任せたくても任せられない

これは、本音ですが放置していると、ますますリーダー自身がドツボにはまっていきます。

 

2、仕事を任せられず、自分ばかりバタバタしている人の特徴

リーダー責任者自身も分かっている筈ですが、「任せられない」幹部には、こんな行動特性があります。

レベルの低い部下のせいではなく、リーダー責任者自身の問題ですが、それを率直に認めて、自己改革していかないと、状況改善は進みませんね。

あなたもちょっと振り返ってみては?

(1) 忙しい中身が分かってない…何が、忙しいのか、論理的に分析しよう。感覚的に忙しいとストレスを溜めている人も多い

(2) 正味仕事時間で考えていない …正味仕事時間には、会議、報告書、報連相、根回り、電話待ち、移動時間、ネットサーフィン、メールチェックは含まれない(それらは作業時間)

(3) 後ろ向き、追われる仕事だから…追われ仕事はストレスが溜まりやすい

(4) 何でも自分で片付けようと、仕事を溜めこむから…結果、部下にも迷惑が掛かる

(5) 最初から行動計画が杜撰(ずさん)…行動計画・スケジュール表の為の結果工程で、実際の段取り、根回し、指示期限、中間確認等の『プロセス』を細かく書いてない。

(6) 誰もリーダー責任者、幹部の仕事内容・進捗状況を知らない…だから部下も手伝いようがない。仕事を「見える状態」にしていないから、そうなる

(7) 早め早めに着手する先行管理ができてない…いつもギリギリになって、仕事をやっつけている(期限まじかにならないとケツに火が付かない)

(8) やらねばならない事を平気で忘れる…メモや忘れない仕組みを作ってない

(9) 仕事の指示が遅い…必要な業務が来た時、直ぐ指示せず、「そのうち」「後から」 が多過ぎる。その結果忘れている。

(10) いつも緊急な事、即やれ的な業務が多い…段取りが悪いと、いつも緊急、いつも「すぐヤレ」の指示が多くなる。部下は上司の段取りの悪さをお見通し

(11) 部下を指示待ち族にしている

  指示がなければ動かない部下は、こう思っている

   ●「次の仕事が分からない」

   ●「事前にどんな行動計画か知らない」

   ●「何をどう報告したらいいか分からない」

   ●「次の仕事の取り組む前に、取り組めない壁があるが、その処理方法を教えて貰ってない」

(12) 必要な資料やデータがすぐ取り出せない。4Sができてない… 机の上の資料が横積みで、下に何があるか分からない。 どこにあるか分からない。探すのに時間が掛かる。 PCのフォルダー管理やファイル名の管理を見ればダメな人 は直ぐ分かる。

 

これは性格ではありません。

心構えですね。

 

 

性格の優しい管理職、年上の部下を持つ、病院や介護施設のリーダー責任者の為の、「研修プログラム」があります。

それは、「リーダシップが変わる9週間プログラム」という、通信教育です。

毎週1講義のDVDを聞いて、その週はその事を意識してマネジメントします。

性格の優しいリーダーや年上の部下を持つ若いリーダーに必要な「9つ」のリーダシップ技術を学習し、9週間後には、「以前よりは少しは成長したかな」と思えればOKです。

DVD教育なので、いつでも、何人でも学習できます。

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これまでいろいろな後継者の教育をしてきました。

事業承継問題は経営の根幹であり、非常にナーバスな課題です。

いろいろな後継者と会う中で、中には違和感を感じる後継者も少なからずいますね。

それは、どんな後継者か?

「本来の社長の仕事をしていない」

という事です。

そういう後継者の企業は、将来的に非常に危うい訳です。

 

1、システムや規則、管理体制強化に現を抜かす

後継者の中には、就任早々、組織や配置を変えたり、人事評価制度を導入したり、規則を作ったり、IT化をメインの仕事のように行う人がいます。

これまで、経営改善のコンサルティングを何十社をしてきていますが、私の経験からすると、そういう管理体制の強化や組織をいじった結果、業績が大きく回復したようなケースは、本当に稀です。

管理システムとは手段であり、目的ではありません。

また、管理システム構築は費用は出るけど、即おカネを生みません。

何か、会社の体裁や仕組みを作れば「儲かる」「従業員がヤル気になる」と誤解しているように感じます。

確かに、その手段が喫緊に必要な場合はあります。

しかし、そのことに社長の多くの時間を取られるのは、やはり違いと思います。

2、会社が大きく変わるのは3の「新」である

私の長年のコンサルティング経験から言える、鉄則があります。

それは、会社を大きく変えて、業績を維持し続ける唯一の方法は「3つの新」を同時に行う事です。

経営改善のコンサルティングをする時も、この「3つの新」が基本にあります。だから「3つの新」を阻害するようなコスト削減をメインには決してしてはいけません(経営改善計画の指導を会計事務所に依頼する場合、コストばかり言うところは要注意です。その数値合わせの経営改善計画を立てても、成果は出ません)

後継者が承継前から「3つの新」に取り組んだ企業では、就任後3年以内に何らかの結果が出てます。

そういう後継者のいる企業では、「管理システムの強化」の多くの時間を取っていません。

「3つの新」とは

●新商品

●新規客

●新人又は新組織

です。

「新しい事」こそ、企業を活性化させ、将来への期待を作ります。

「3つの新」がない企業は、いずれ衰退しているのは自明の理です。

 

 

既存商品だけでは、いずれ飽きられ、競争力をなくします。だから新商品開発、開拓、取扱をする事で商品に新鮮さが生まれ、既存客も反応します。

新商品がないと結局、既存客から飽きられ、捨てられる運営をたどります。

特に先代が作った商品だけに依存していると必ず、大きな業績不振にあうものです。

新商品開発や新商品の導入が進むのは、既存顧客のニーズを良く理解しているからです。逆に言えば、新商品を作らない企業は、顧客の変化するニーズを無視しているといえます。

新商品・新サービスは経営者が率先して行動して成果を出すものです。

この大事な作業を幹部や社員任せにしている企業で、市場から評価される商品開発が成功した中小企業を私は知りません。

これこそ「経営者の専任業務」です。

 

4、新規顧客のチャネル開発で、未来も続く営業開拓

次の新は「新規顧客の開発」です。

といっても、営業マンにように飛び込みしたり、紹介を貰って1件の顧客を、経営者自ら増やす作業を言うのではません。

経営者が行う営業とは、「新たな顧客チャネルの開発」です。

既存の顧客とは違う、新チャネル、新ルートなど戦略的な販路開拓こそ、経営者が行う営業です。

業務提携、コラボレーション、直販システム、Web販売等々  

かのピータードラッカー氏は言っています。

「会社の究極の目的とは顧客を開発することだ」と。

今の営業手段とは違う戦略を自ら責任者となって実現し、将来の為の新販路を作るのです。

経営者には、その為に「代表取締役」という名刺があり、異業種や顧客上層部の知り合い、関係先経営者と会える権限を持っています。

もし、そういう仕事が嫌で、幹部や社員に任せて、彼らが上手に仕事をしているなら、いずれ彼らは独立したり、転職して、経営者の元を離れるでしょう。

 

5、新人・新組織で活性化

「新しい酒は新しい革袋に盛れ」

これは、西洋の古くから伝わる格言です。

酒はワインの事です。新しいワインは新しい革袋に入れないと、袋が割けるとのたとえからです。

古い袋をそのまま使って、新しいワインを入れるとトラブルの元という事でしょうか。

新商品や新顧客チャネルを推進するなら、発想が凝り固まっていない若手や新人を採用した方が良いという事です。

しかも、そのマネジメントは経営者が直接行うのです。

新しい商品、新しい顧客チャネルの仕事を、旧来の仕事しか経験ないベテランにさせてならないのです。

 

6、「3つの新」こそ、社長の仕事

ご理解いただけただろうか?

管理システムに現を抜かす時間があれば、「3つ新」に全エネルギーを投入すべきです。

しかも、自らがその矢面に立って。

これこそ、後継者や経営者の仕事ですね。

 

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わが社には、「強み」なんて見当たらない。

見えるのは「弱み」ばかり。

SWOT分析をしていて、そんな嘆き節を言う経営者や幹部がいます。

そんな方の多くは、「現状の眼で見える強み」「誰でも分かる強み」ばかりに、眼が行って「強み」がどう活かせるか、本来の視点を忘れているケースがあります。

「強み」は別の言い方をすれば、「今の経営資源を他の角度から見る」とも言い換える事ができます。

では、「自社の経営資源」をどのように分析すれば、新たな「強み」として、認知できるのでしょうか?

当社では、この「経営資源」を大きく分けて「顧客資産」「商材資産」「サービス資産」「組織機能資産」の4つに定義しています。

1、顧客資産とは

① 今取引している商材や売上だけに目を奪われずに、顧客の将来に渡って自社のメリットを考える事(Life time value=生涯付加価値)

② 将来も有望な顧客が変化していくなら、自社も変革させて対応する…「顧客についていく」

③ 今の取引商材だけでなく、顧客のニーズがあるビジネスに積極参入(仕入先や納入業者という枠を超えて提案する。既に口座を持っているので相見積になりやすい)

④「顧客の顧客」は何を望んでいるかリサーチし、顧客を支援する新たなニーズを開拓する

今の顧客の未来を考えて、自社の「強み」をシフトしていくことが、顧客資産の活用といえます。

 

2、商材資産とは

① 今の取り扱い商品・販売権を、違うチャネル(販売先)に展開できないかを考える。

② 業務用を個人用に、個人用を業務用に、代理店販売を直販に、店頭販売をWeb販売にと、チャネルを変える事で、できる事はないか

今の商材を違う視点で見ると、今までとは異なる販売戦略が見えてきます。それが「商材資産」の活用です。

3、サービス資産とは

多くの企業は既にいろいろなサービスを展開していますが、それらのサービスを3段階に分けて、よりブラッシュアップします。

すると、それが新たな「強み」へと転換します。

3段階とは

① 既にやっているビフォアサービス(契約前、購買前に展開しているサービス)

② 既にやっているインナーサービス(取引中、施工中に実施しているリアルタイムサービス)

③ 既にやっているアフターサービス(アフターサービスやメンテナスなどのサービス)

4、組織機能資産とは

これは、今の社内経営資源を組織や機能で見てみます。

① あるチームを持っている事で差別化できている事(例えば、修理部門等の技術サービス部門、店頭窓口サービス部門等)

②配送車両の多さ、エリアの強み、体制の強み

③ 営業と営業事務の分業化して、即応体制がある

④年齢が高い社員が多い。しかし、休日でも対応してくれる  等々

「組織機能資産」は、意外と高コスト要因として認識されており、どちらかというと合理化対象にされがちですが、視点を変えれば正に資産になる訳です。

 

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SWOT分析をいろいろな方面で実践していると、こんな質問を複数回受けた事があります。

「自分自身の【強み】が分からない」

「社内で、どんな【強み】を活かした仕事をすべきか」

「将来の個人ビジョンにつながる【強み】はどうやって、創っていくか」

一般的なSWOT分析は、企業や法人のマーケティング戦略立案としてのメソッドとして認知されています。

その法人が生き残る為に、どんな差別化や「ニッチ市場」「ニッチカテゴリー」を見出し、そこに自社の経営資源である「強み」をぶつけるという事です。

しかし、「パーソナルSWOT分析」は少しニュアンスが違います。

「パーソナルSWOT分析」とそのクロス分析から生まれる「積極戦略」や「改善戦略」にはは、いくつかあります。

1、自社の経営方針や経営戦略に、直接役立つ「強み」を掛け算する「パーソナル積極戦略」

会社や法人が示す経営戦略やその為に必要なリソースに、自分の資格や強みのスキルが活かせれば、それは一番幸せな事です。

「強み」のスキルやノウハウを更に磨きを掛けていきます。

具体的には、「経営戦略×強み」から生まれる「パーソナル積極戦略」として、

 ①それに類する実績をNO1にする

 ②そのノウハウをパターン化、マニュアル化し、他の社員の育成ツールにする

 ③NO1はノウハウを公開すべき。自分のアドバンテージの為に秘匿しておくと、「強み」が認められないし、  

  自分のノウハウが成長しない

 

2、自社の経営方針や経営戦略に、今はない必要なスキルを掛け算する「パーソナル改善戦略」

会社や法人の方向性や戦略、それに必要な人材スキルは分かっているが、まだ自分自身には、そのスキルがないケースです。

その場合は、3か年計画を立てて、そのスキルが向上する努力をします。

年の初めに抱負を言う人がいますが、85%の人は、1月15日位で、正月に何を言ったか忘れるそうです。

それは、目標が曖昧で、「その目標達成が何故必要か、明確な指針がない」からです。

3か年で、会社の今後の戦略に使えるスキルが向上すれば、会社目標と自分目標が一致します。

 

3、社内のニッチカテゴリーにおいて、NO1スキルとノウハウを作り出す「パーソナル積極戦略」

会社や法人には従業員に対して、いろいろなニーズがあります。

営業、開発、設計、生産管理、生産技術、物流、総務、経理など、いろいろなセクションで

「この〇〇の分野の□□担当なら、社内の誰をみても、貴方が一番だね」

と言われる事です。

いろいろな事が平均的にできる「アベレージタイプ」もニーズとしてはありますが、そういう人はNO1の評価は貰えません。いわゆる器用貧乏では、認められないのです。

しかし、「あの人は、いろいろできないけど、あの□□の事が、とんでもなくスゴイよね」「社内どころか、業界でもTOPクラスじゃないかな」と言われるスキルやノウハウは、その後の転職や起業にも有利です。

 

4、社内のニッチカテゴリーにおいて、まだNO1ではないスキルとノウハウを作り出す「パーソナル改善戦略」

ここは、まだどのジャンル社内業務においても、「強み」が見えない状況です。

従って、社内のニッチカテゴリーを決めて、そこに必要な「強み」となるスキルやノウハウを、今後3か年で計画的に磨いていく事が望まれます。

 

5、将来の転職や起業の為の「機会分析」と自分の「強み」を掛け算する「パーソナル積極戦略」

もし、将来独立や転職を考えているなら、その分野で目立つ「強み」を、今から明確に作り出す事が必要です。

今後転職したい業種や個別企業は、どういう分野を伸ばそうとしているかを、どの分野に「自分の経験や強み」が活かせそうかを複数整理します。

パーソナルSWOT分析では、「業界を決める」「目指す法人をある程度決める」事が必要です。

そして、就活する学生と同じように、企業研究をする事です。

そうしないと、自分の「強み」が活かせるか分からず、変な片思いの転職願望で終わる場合があります。

これは本人にとって不幸な事です。

そして、転職する先に分かりやすいスキルやノウハウという「手土産」を持っていければ、転職成功も近いでしょう。

起業する場合も同じです。

起業したい分野の「機会分析」をしっかりして、自分の「強み」を掛け算して、「ニッチ市場やニッチカテゴリーにおいて、地域又は国内NO1」を目指します。

 

 

 

SWOT分析は主に、ビジネス需要がメインです。

しかし、このメソッドは、実は「パーソナルSWOT分析」として、使える事をご存知でしょうか。

今から5年前、ある方の転職相談を受けた際に、「パーソナルSWOT分析面談」を初めて実践しました。

「パーソナルSWOT分析」をした結果、その人は、自分が選んだ転職先に自信を持ち、「パーソナルSWOT分析」で、導き出された「積極戦略」(機会×強み)を面接時にアピールし、転職に成功しました。

では、転職に使った「パーソナルSWOT分析」の戦略をどのように、使ったのか?

下記の記事をお読みください。

本事例は会計事務所に転職をする為に、資格試験に挑戦中の中途転職者をSWOT分析したリアル例である。 

先ず「機会分析」では、「何故会計事務所業界が良い」を考えているのかである。

実際には会計事務所業界はオーバーストア状態で吸収合併をして大型化する税理士法人がある一方で、旧来の事務所経営のままで苦戦を強いられている事務所も結構多い。

その中で、何故この業界を狙うのかと言う理由づけが必要なのだ。

被験者は会計に興味を持ったことと、聞きかじりだが数値だけでなくコミュニケーション能力があれば、事務所でも評価されるし、そういう事務所なら今後も成長すると言うことを見ている。

更に、今後「女性経営者・女性起業者が増える事」は、女性経営者とのコミュニケーション能力があれば、自分のアドバンテージがあると踏んだ。

伸びる業界ではないは、自分なりにニーズポイントを絞り、会計事務所の所長にアピールするという戦術だ。

 

次に「強み」では、「機会」に使えるコミュニケーション能力があることと、パソコンでブラインドタッチができることを上げた。

ブラインドタッチだけなら、多くの人ができる。

しかし、彼女は、聞きながら文書要約もしながらできるという能力を持っていた(本が好きで、文字を書く事に抵抗感がない)

それなら、会計事務所では顧問先経営者との会話、事務所内での議事録など活躍場面があるかも知れない。

また細かい計算が好きと言うことも基本スキルとしてポイントになる。

また、経済・経営のニュースを毎日チェックしているという習慣は、実務上好ましい。

特に経営者と会う仕事なので、そういうことに興味を持たない人よりはアドバンテージがある(実際、経営に関連する仕事の筈なのに、新聞も見ない、経営経済の情報に全く疎い若手職員が多いのが実態である)

個人の性格でも被験者は女性だが、「感情が表に出て相手を不愉快にするようなことがない態度的安定」を強みにしたのは、女性を使う男性管理者の立場からすると、これは本音の部分であるからだ。

 

ではその「機会」×「強み」からどんな「積極戦略」をだしたか。

コミュニケーション能力とブラインドタッチの「強み」が顧問先でも事務所内で使えるスキルであること。

また、気安い性格から事務所の営業活動の一環も担えるということをアピールポイントにした。

「弱み」と「改善戦略」は、試験の2科目を取得し3科目目も視野に入っていることから、実務経験はなくても知識と思考回路は使えるということ

そして最悪パートからでも可能と言う姿勢をPRするように決めた。

 

 

こういうパーソナルSWOT分析では「自分を採用することで、採用側にどんなメリットをもたらすか」を明確にしなければなりません。

具体的な実務内容をドンドン記入して、後からロジカルに整理することです。 

この被験者のように、コンサルタントやコーチが「パーソナルSWOT分析」をコーディネートする事で、より分かりやすくなると思います。

 

 

 

 

 

10月28日(土)東京で開催した「SWOT分析スキルアップ集中研修会」は終了しました。

75名の受講者が全国から集まり、SWOT分析の事例や新たな切り口、そしてファシリテーション技術を

学んでいただきました。

受講者からの「もっと東京でセミナーを開催して欲しい」との声も多くありました。

そこで、来る2018年3月24日(土)に、「SWOT分析スキル検定 初級資格講座」を開催します。

詳細は、ホームページでご案内します。

今度は、丸一日かけて、SWOT分析のコンサルティングスキルをしっかり学ぶカリキュラムになっています。

 

SWOT分析がいかに、良い戦略分析ツールだとしても、経営者がそれを受け入れない限り、宝の持ち腐れです。

コンサルタントや会計事務所職員、はたまた自社内の幹部が

「社長、SWOT分析をしてこれからの経営戦略を明確にしましょう」

と言い張っても、経営者から

「うちの業界で、新しい事はないし、新しい事をやる資金もないし、現状が厳しいのに、下手な事をやって上手くいかなかったら、それこそ死活問題だ」

と、超ネガティブ意見を言う場合もあります。

そんな経営者や事業責任者に、SWOT分析の必要性や有効性を理解してもらう為に、どんな事をすればいいのでしょうか?

私の過去の経験からいくつかのメソッドをご紹介します。

 

1、中期ビジョンを聴きだす

経営者は本来、常に未来を見ています。

今が厳しくとも、未来に何らかの可能性を見つける意思は必ずあります。

中期ビジョンのイメージを聴きだし、それを実現する為に「止める戦略と伸ばす戦略」に事業仕分けを提案する訳です。

経営者も「ムダ」は止めたいと思っています。そして、できるだけ経営資源を集中して収益を上げる事を願っている筈です。

その経営者の意思とSWOT分析は完全にリンクするので、

「ビジョンを創る為に、SWOT分析は不可欠です」と説得します。

これはいわゆる正攻法です。

但し、零細事業所の場合、経営者にそういうヤル気のない場合は、正直言って、何をどう言っても難しい場合はありますけどね。

 

2、値上げしたい商品と値上げの仕方を議論する

値上げは「経営戦略」です。

値上げして顧客が受け入れるのか、それとも拒否されるのか、

値上げを議論すると、様々な経営戦略や商品戦略、顧客戦略が議論されます。

そこで、それとなく「強み」整理し、何となく「機会分析」にもっていきます。

値上げできる商品は既に付加価値があり、それを求める顧客がいる訳だから、それに付随した周辺商品やサービス、アフターなどの「機会分析」のヒントを多用して、小さな可能性、ニッチ市場やニッチカテゴリーの意見を聴きだします。

大上段に「これからSWOT分析をします」と言わない方が、良い場合もあります。

 

3、顧客アンケートをして、その集計分析からSWOT分析へ誘導

顧客アンケートに興味を示さない経営者はいません。

只、どんな苦情や悪い意見が出るのか、怖いだけです。

顧客アンケートは、総花的なモノではなく、ある「仮説」に基づいたモノから、ヒアリング調査などをして収集します。

仮説は、SWOT分析をしようがしまいが、どの企業にもあるはずです。

その仮説の検証として顧客アンケートをします。

その集計後に、

「この顧客のニーズは、どんな広がりが出るでしょうか」

「この顧客層に特化した商品、サービスってどんなものでしょうか」

「社長は、このアンケート結果から、どこにどんな戦略をぶつけるべきだと思いますか」

こういう事を聞く事自体、既にSWOT分析に入っています。

それを「SWOT分析記入シート」に書いていけば、良いのです。

 

「SWOT分析をしましょう」というから、理解されない

上に2つの切り口は、最初に「社長、SWOT分析をしましょう」とは言っていません。

元々SWOT分析の知識にない経営者に、そもそもSWOT分析とは何ぞや、と一から説明しても理解して貰えない場合もあります。

そんなときは、『結果的にSWOT分析をしていた』見たいな、スタイルでも良いと思います。

元々「SWOT分析」とは、単なる経営戦略立案ツールであって、それ自体が儲かる仕組みではありません。

SWOT分析の議論をして、行動してこそ、成果がでるものです。

だから、入り口のSWOT分析の理解で躓いては、次に進めませんね。

 

『後から振り返ったらSWOT分析だった』もいいんじゃないでしょうか。

10月28日(土)の東京で開催された『SWOT分析スキルアップ集中研修会』での、参加者のアンケート結果を集計しました。

その結果、いくつかの事が分かりました。

今回のセミナーでは、大きく分けて「自社の戦略分析の為」と「コンサルティング等の付加価値の為」の2つに分類されます。

SWOT分析の目的は、「経営戦略づくり」の為のツールだから、自社の為であろうが、クライアントの為であろうが、進め方や内容に大きな違いはありません。

唯一違うとすれば、「自社の戦略の為」の場合は、いかに推進者がファシリテーション技術を使っても、客観性が取りづらい事でしょう。

推進者も参加者も自社の現状を良くわかっているから、ニッチ市場やニッチカテゴリーの「機会」を発見する場合、「できない理由」や「限界説」が出てくる事も致し方ありません。

自社内SWOT分析が上手くいかない理由

自社内でSWOT分析を行う場合、推進者(コーディネーター)も参加者も同じ、自社の外部環境も内部要因も十分知っている人で構成されています。

いわゆる「身内」です。

「身内」でSWOT分析を行う場合「脅威」「弱み」「強み」は、だいたい同じような意見になります。ここでは皆のベクトルがあっていると言えるでしょう。

ところが、「機会」の検討での意見がなかなか出ないという事です。

知り過ぎている自社の市場の事ですから、SWOT分析をしたところで、今更新たな発見も意見も出にくい訳です。

しかも、もし戦略的なニッチ市場やニッチカテゴリーのマーケット攻略があるなら、既に実行中でしょう。

知り過ぎているからこそ、「発想の限界」に直面するのです。

自社でのSWOT分析をすると、この「発想の限界」から「機会」の革新的な意見がでないので、「落としどころの戦術的な意見」で、まあ何とか落ち着いた、という感じの結論になりがちです。

自社内SWOT分析の「機会のヒント」は以前議論した事が多い

「発想の限界」は、業界や自社固有事情の「固定概念」に起因しています。

また、「機会分析」に、あまりに革新的な意見を求めすぎかも知れません。

元来、SWOT分析の「機会分析」で、誰も気づかなかった斬新な意見が出るはずもありません。

むしろ、「以前からそういう考えと発想はあったが、果たして自社がやって上手くいくものかどうか」

と、雨ざらしにされていた「意見」を深堀して、自社のハッキリわかるような「強み」とも言えない、もしかしたら、「ムダ」に位置するような経営資源を掛け合わせることで、「戦略的作戦」みたいなものが生まれるケースがあります。

以前議論され、雨ざらしにされたまま、放置している「機会」やニッチ市場やニッチカテゴリーのマーケットこそ、取り上げて十分仮説検証すべきだと思います。

革新的な「機会」より、蒸し返した古い「機会」のアイデアを深堀る

革新的な「機会」から生まれた独自の経営戦略は格好いいものです。

ただ、大事な事は、その経営戦略は利益を生むかという事です。

いかに独自性のあるニッチ市場・ニッチカテゴリーを見つけても、「捕らぬ狸の皮算用」であってはダメですね。

「革新的なアイデア」は、数字に直結しない事が多いのも、事実です。

だから、「革新的なアイデア」よりも、以前の古いアイデアを、もう一度俎上に挙げて、再検討する方が賢明です。

問題は、「蒸し返した古い機会」と言いましたが、以前と同じレベルの議論なら、時間のムダです。

そこで、その「蒸し返した古い機会」を更に、とんがった、顧客やニーズをセグメントした事を議論します。

ヒット商品は革新的なアイデアより、既存商品の「とんがり」から始まる

昔から、ヒット商品の法則には、

「革新的なモノより、既存商品をよりトンガって工夫したモノが売れる」と言われます。

あまりに革新的なモノは、お客様がなかなか認知してくれない為、市場ができるまでに時間が掛かります。

しかし、他社のマネで、ある部分がとんがったモノは、既に認知度もあるので、市場形成の時間が必要在りません。

最近、「家電ベンチャー」や大手家電企業の「特定カテゴリーに絞った家電」が人気を集めています。

その家電は掃除機であれ、扇風機であれ、オーブンレンジであれ、炊飯釜であれ、元々市場にある商品です。

それを、特定顧客向けの特定ニーズに合った製品にする事で、それまでより高単価の製品なのに売れている訳です。

顧客は数か月先の納期待ちでも、待つわけです。

これは単なるブームとは思えません。

自分のニーズに合致した商品は、高価格、長納期でも良いという消費者が増えているという事でしょう。

 

自社内SWOT分析では、「革新的な意見」だけを求めず、既存商品のとんがりで、既存顧客のセグメントに絞った「機会」をひねり出すような推進が必要だと思います。

 

 

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をどうぞご活用ください。

 

 

職人型コンサルタントの実態

職人型コンサルタントは、「コンサルティングを本業として、自分以外に代わりが効かないプロ」の事だと私は定義しています。

自分で一から企画し、受注し、コンサルティングをし、時にはセミナー講師をし、事務所や自宅に帰ってきたら、請求書業務や事務作業に忙殺されます。(私の場合、さすがに経理や事務作業、秘書業務、顧客管理等はスタッフにしてもらっています)

休日も

「クライアントが休みしか研修できない」と言われれば、それに合わせます。

また、来週のコンサルティング予定の為に、その準備の仕事をする事もあります。

クライアントが遠隔地にあれば、クルマや電車、バスに乗って相当な移動時間をかけて、訪問します。

帰宅が深夜になったり、早朝に出発する事なんか日常茶飯事です。

営業の為に、人脈づくりの為に、いろいろな会合に顔を出したり、飲食の機会も多い事でしょう。

もしかしたら、家庭の時間は相当削っているかもしれません。

多くの経営コンサルタントという仕事は、そんな感じでしょう(但し、これは多くのクライアントをもって、平均以上の売上のあるコンサルタント。クライアントの少ない暇なコンサルタントは、時間は結構あるでしょう)

 流行のコンサルタント養成講座に若干の違和感?

でも、そういうコンサルタントの生き方を否定する「コンサルタント養成講座」も結構あります。

そういう講座では、コンサルタントは「もっと自由な時間が使えて、旅行にも行けて、高い売上があって、仕事はネットワークの仲間に振って、クライアントの満足度を高める」事こそ、理想だといいます。

そういう事を言っている「コンサルタント養成講座」の多くは、ノウハウ提供型・知識提供型のコンサルタントで、最近ではマーケティング戦略系に多いように思います。

Webを使った営業戦略、高額セミナー中心のコンサルティング、研修系コンサルタント、そして主に東京、大阪などの大都市で行っているコンサルタントの人たちです。

 

私も決して、その発想法を否定するつもりはありません。

ただ、私が生きてきた経営コンサルタントの世界とは、価値観が違うのかな?と思っています。

私が生きてきた世界は、前述の「職人型コンサルタント」のパターンに似ています。

 

職人型コンサルタントの現実

職人型コンサルタントは、クライアントの経営者や幹部と一緒に物事を考え、意思決定に参画します。

「ノウハウや知識を教えるコンサルティング」ではなく、どの戦略やノウハウが妥当で、どう活かすかを一緒に議論していきます。

そして、決定した事について、モニタリングを行います。

都会から飛行機でピューっとやってきて、「ノウハウ知識をバーッと言って、後は自分たちでやってね」スタイルではありません。

私たちがやってきた「経営顧問スタイル」のコンサルティングは、結構ドロドロして、手間もかかり、クライアントが悩む経営課題や人間関係まで理解した上で、一緒にプランニングと直接指導をしていきます。

もしかしたら、都会のコンサルタントや大手企業向けのコンサルティングファーム、研修中心のコンサルタント、マーケティング系のノウハウ知識でコンサルタント起業した人には、分からないかもしれません。

職人型コンサルタントは、そういう顧問先を数社以上持ち、毎月訪問指導します。それも長ければ10年、20年も。

ある意味終わりがないコンサルティングです。

それは、クライアントの経営者には、次から次に課題が発生し、その都度アドバイスが必要だったり、一緒に議論するからです。

 

経営顧問型コンサルタントには、地道で外注しにくい

「飽きっぽい人」には、この職人型コンサルタントは難しいでしょうね。

だから、正直言いますと、一人の行動量には限界があり、ある一定以上の売上はあがらず、事務所を大きくできません。

多くのスタッフを雇用するほどの売上が出来ないんです。

もし、自分に何かあったらと考えると、事業の継続性という点では、問題です。

でも、経営顧問中心のコンサルタントはクライアント共に歩いた歴史があります。

仮に自分が病気して、自分の代わりに誰か(部下や外注先)を派遣しても、歴史やPDCAの流れを知らないと上手くいきません。

これが「ノウハウ・知識型」「研修スタイル」なら、スポット指導なので当面は代理もききましょう。

 

そう考えると、事務所で何人か雇用しても、部下に振る事も来ません。

そして、いきなり外部のコンサルタントに振る事もできません。

どう考えても、自分しかできないんです。

 

職人型コンサルタントで経営顧問を目指すか、ノウハウ系で高単価スポットコンサルティングを目指すか?

 

どちらが正しいか、それは価値観次第です。

私は、プロとして1つのクライアントに直接関与し、そのクライアントの事業承継まで面倒見たいし、いずれ「老軍師」になって、先代経営者と昔話をしたり、現経営者や後継者や役員の行動ににらみを利かせる仕事がしたいですね。

 

たぶん根っからの職人型コンサルタントなんですね。

でも、やりがいもあるし、それなりに高い売上をキープしています。

 

さあ、あなたはどちらを目指しますか?

 

 

 

前号から引き続き、就業規則の補完的意味合いの「内務規定」で掲載して頂きたい箇所をご紹介します。

前回までは  

「異動命令への順守義務」

「セクハラ・パワハラへの処分経緯と窓口の明確化」

「マイカー通勤に関する取り決め」

「就業時間に関する基準」

「時間外労働に関する基準」

「出退勤の基準」

「欠勤について」

「出張者の勤務時間」

「有給休暇の取り方」

「休職に関する取り決め」

「退職に関する取り決め」

ご紹介しました。

 

3回シリーズの最終回である今回は、後からいろいろ問題になる「懲戒」「解雇」に関するルールについて、内務規定案をご紹介します。

一般的に「就業規則」では、下記のような事由に該当する場合と規定されている施設が多いようです。

(1) 精神または身体の障害により、業務に耐えられないと認められるとき、または完全な労務の提供ができないとき

(2) 勤務成績または勤務態度が著しく不良で、改善の見込みがないとき

(3) 勤務意欲が低く、これに伴い、勤務成績、勤務態度その他の業務能率全般が不良で、改善の見込みがないとき

(4) 特定の地位、職種または一定の能力の発揮を条件として雇入れられた者で、その能力および適格性が欠けると認められるとき

(5) 事業の縮小または廃止、その他事業の運営上やむを得ない事情により、従業員の減員が必要になったとき

(6) 懲戒解雇に該当する事由があるとき

(7) 天災事変その他やむを得ない事由により、事業の継続が不可能となったとき、あるいは雇用を維持することができなくなったとき

(8) その他前各号に準ずるやむを得ない事由があるとき

 

ただ、『解雇』は従業員の生活保障権を奪う事になり、労働法上も労働者を擁護する立場に立っています。

従って、どういう場合が「解雇」相当の懲戒事由を明確にしておく必要があります。

ある程度、規定が進んだ施設では、懲戒解雇の該当事由の説明として、下記のような表記をしています。 

従業員が次のいずれかに該当するときは、懲戒解雇とします。

ただし、情状により諭旨退職、降格、出勤停止、減給処分とすることがあります。

(1) 正当な理由がなく無断欠勤をした場合に、その無断欠勤をした日以前6ヶ月間の間に連続・断続を問わず7日以上の無断欠勤があり、その間出勤の督促をしても応じないとき

(2) 重要な経歴を偽り、採用されたとき

(3) 刑事事件で有罪の判決を受け、社名を著しく汚し信用を失墜させたとき

(4) 故意または重大な過失により、災害または営業上の事故を発生させ、法人に重大な損害を与えたとき

(5) 法人の許可を受けずに在職のまま他の事業の経営に参加したり、または他の法人に雇用されたり、あるいは、自ら事業を営むとき

(6) 職務上の地位を利用して第三者から報酬を受け、もしくはもてなしを受けるなど、自己の利益を図ったとき

(7) 就業規則および法人が定める規定に違反した場合で、その事案が重大なとき

(8) 前条の規定により、譴責、減給、出勤停止、および降格の処分を受けたにもかかわらず、なお改善の見込みがないとき

(9) 暴行、脅迫その他不法行為をして著しく社内の秩序を乱したとき

(10) 職務上知り得た法人の秘密事項(顧客データなどを含む)を第三者に漏らし、または漏らそうとしたとき

(11) 法人のデータを許可なく持ち出し、あるいは持ち出そうとしたとき

(12) 法人の所有物を私用に供し、または盗んだとき

(13) 法人のお金を不正に横領したとき、または横領しようとしたとき(それが経費精算などで小額である場合も含む)

(14) その他前各号に準ずる程度の行為があったとき

今までよりも少し踏み込んだ表現をしています。

しかし、私共の経験から言えば、医療福祉の従事者には、こういう一般概念論よりも、具体例を挙げた事例を示した方が、内規には良いかも知れません。 以前にもご紹介しましたが、例えば、下記はある病院で作成したものです。

これは今まであったケースを紹介し、それが懲罰行為になる事を明記したものです。

(1) 業務中、患者及び職員又はサービスの利用者に対して、副業行為であるネットワークビジネスや通信販売の強要と誤解される行為をした場合は該当する

(2) 業務中 患者及び職員又はサービスの利用者に宗教等の普及と誤解される執拗な案内をし、本人の迷惑をかけたと判断された場合は該当する

(3) 物品・機材が職員の不注意により損壊・紛失した場合は必ず申告しなければならない(その状況と不注意度、頻度、実被害に応じて一部費用の負担を伴う事がある)

(4) 業務に関係ない電話で、イチイチ業務に支障を来たす外電(私的理由等)が改善されない場合は該当する(防げない営業電話以外で)

(5) 業務中(休憩時間以外)に喫煙者が喫煙場所に移動して喫煙する時、業務に支障を来たすほど何回もあった場合や喫煙時間が長い場合で、幾度か注意されても、改善されてないと判断された時は該当する

(6) 無断遅刻、無断欠勤による業務へ支障を来たすと判断された場合は該当する

(7) 同じ人の、同じような原因・ケースでの不注意によるミス、トラブルが連続して発生した場合は該当する

(8) 病院へ報告せず患者・利用者からの金品・供用を勝手に受け隠匿した場合は該当する

(9) 飲酒運転による免停、取り消し等の処分があった場合、その運転免許が業務上、必要かどうかを問わず、その状況により懲戒解雇もありうる

(10) 度重なる交通違反により2ヶ月免停以上の罰則で車両運転ができず、業務上他人に迷惑をかける場合は該当する

(11) 院内・訪問先で理由の如何に関係なく暴力、又は暴力と誤解される行為、言葉の暴力を使用したり、又はそれに相当する行為(虐待)をしたと判断された場合は、その状況により懲戒解雇もありうる

(12) セクシャルハラスメント・パワーハラスメント及びそれと誤解される行為をした場合(セクハラはセクハラ委員会で処分決定)は該当する

(13) 重要な報告を遅延したり、虚偽報告したり又は報告がなく、問題になったと判断された場合は該当する

(14) 業務中の自己の不注意による人身、物損交通事故を起こした場合は該当する

(15) 当事者が注意していても、法人の車両損傷し、その報告義務を怠った場合は該当する

(16) 刑事事件につながる法律違反を個人で犯した場合(警察による処理を必要とした場合)、その状況により懲戒解雇もあり得る

(17) 公平な理由で始末書を要求したにも関わらず提出しない場合、所定の手続きを経て、賞罰委員会で処分が決定される

(18) 故意に患者、利用者のカルテからの情報持ち出しをした場合は、その状況により懲戒解雇もあり得る(別途 個人情報保護規程に準じる)

(19) 業務上知りえた患者・利用者情報及び、院内の機密情報に関して「守秘義務」を果たさなかった場合は、該当する

(20) 幾度となく注意をしたにも関わらず、携帯電話でのマナー違反がなくならない場合は該当する

(21) 法人内で男女間のトラブルや風紀の乱れと判断される行為があり、組織管理上、支障をきたすと判断された場合は該当する

(22) 学歴詐称、経歴詐称が発覚した場合は、賞罰委員会より処分が決定される。その状況と影響により、懲戒解雇もあり得る

(23) 職務上の地位を利用して、私利を図った場合又はそのように誤解された場合は、その状況により、懲戒解雇もありうる

(24) 業務中に飲酒をした場合は該当する

(25) 職員の不注意による 訓練中の転倒等で、患者が骨折等で手術が必要になった場合は該当する

(26) 職員の不注意による データ資料類の紛失で情報漏えいの可能性がある場合は該当する

(27) 他人を教唆して、違法行為をさせた場合は該当する

(28) 資格者として、法令にある違反行為をした場合は、該当する

(29) その他、管理者の進言により賞罰委員会が罰則対象と判断した場合

 

以上のように従業員から見て「何をすれば懲戒行為なのか」が」ある程度分かる表記は、管理上必要な職員教育かも知れません。

この3回シリーズで紹介した「内務規定」は決して万能でもないし、かと言って職員を縛り付けるツールでもありません。

この職場で気持ちよく働くために、常識を文書化しただけのものです。

しかし、入職時に説明し、管理職にも定期的学習の機会を与える事で、マネジメントは少しはしやすくなるようです。

前号から引き続き、就業規則の補完的意味合いの「内務規定」で掲載して頂きたい箇所をご紹介します。

この内規は、施設独自のハウスルールが主体になるので、労働法規上の課題を社労士を入れて、作成する事をお勧めします。

前回は

「異動命令への順守義務」

「セクハラ・パワハラへの処分経緯と窓口の明確化」

「マイカー通勤に関する取り決め」

「就業時間に関する基準」

「時間外労働に関する基準」

「出退勤の基準」

「欠勤について」

ご紹介しました。

今回は、

8、出張者の勤務時間について   

「出張する場合は、勤務時間を正確に把握することが難しいため、通常の勤務時間を勤務したものとみなし、次の日のため休日に出張先に移動する場合、移動するだけで勤務がない場合は、勤務時間とは扱わない」旨を明記します。

また、「出張先での業務が明らかに所定労働時間を超える場合は、上司に申し出て、時間外勤務時間の取り扱いを受ける事と、直行・直帰については、上司に報告し、許可を得る事」も注意書きにします。

9、有給休暇の取り方について   

年次有給休暇を申請する場合は、所定の書式を使って、1週間前に届出」と言う事前の申請をベースにする事を明記します。

また、「有給は、できるだけ本人の請求があった日に与えるようにするが、業務の都合によりどうしてもその従業員がいなければ業務に支障が出るような場合は、会社は別の日に年次有給休暇を取るように命令することがある」旨をしっかり伝えます。

「休暇の取得により、お客様や職場の仲間に迷惑をかけないように、業務を前倒ししたり、休暇中にお客様からの問い合わせに対応できるように、上司や同僚に引き継ぎ」等も基本姿勢と記述します。

「3日以上連続して年次有給休暇を取得するときは、職場の上司や同僚の協力体制をとる為に、休暇日予定日の2週間以上前に所属長に申し出る事」も社内体制を考慮すれば必要なルールと言えます。

10、休職に関する取り決め  

 今後増える精神疾患や体調不良の休職には最低限の規制が必要です。

先ず、

「休職期間は無休である事」

「休職は会社が指定する診療機関を使い、1カ月ごとの報告を求める事」

「休職期間は勤続年数に加算されない事」

「同一または類似の事由による休職は1回のみ」

「休職期間が終わるまでに休職事由が消滅しない場合は自然退職」  等を明記します。

11、退職に関する取り決め 退

職の定義を決め、その日を退職の日とし、従業員としての身分を失う事を明記します。

(1)死亡したとき

(2)会社に届出のない欠勤が所定の休日も含め連続14日間におよんだとき

(3)自己の都合により退職を願い出て、承認されたとき

(4)定年に達したとき

(5)期間を定めて雇用した者の雇用期間が満了したとき

(6)休職期間が満了しても復職できないとき

(7)会社の役員に就任したとき

(8)会社が行う退職勧奨を受け入れたとき

(9)関連会社に転籍したとき

(10)その他、退職につき労使双方合意したとき  等です。

また

「退職を希望するときは、少なくとも30日前までに、所属長に退職願を提出」(これはローカルルールです)

「退職願を提出してから実際の退職日の間は、誠実に勤務し、業務の引き継ぎを完了する事」

「退職願を提出してから実際の退職日の間に年次有給休暇を取得する場合は、引き継ぎを充分に行う事」

「充分に引き継ぎが行われることなく年次有給休暇を取得した場合は、懲戒処分の対象になる事」

「退職時までに会社から貸与された健康保険証、文房具、制服、備品などを返却」

「業務の都合で、退職後も連絡を取り可能性があるので。退職後の連絡先を伝える事」等を明記します。

12、解雇に関するルール  

解雇についての定義を詳細に決めます。

事例としては、

(1) 精神または身体の障害により、業務遂行が難しいと認められるとき、または完全な労務の提供ができないと判断された時

(2) 勤務成績(人事考課結果含む)または勤務態度が著しく不良又は意欲不足で、再三の注意にもかかわらず改善の見込みがないとき

(3) 社員仲間への精神的な危害、又はその人の影響による悪影響(仲間の退職事由)が発覚し、注意指導にも関わらず再発した場合

(4) 特定の地位(年収条件として)、職種または一定の能力の発揮を条件として雇用さられた者で、その能力貢献および適格性が欠けると認められるとき

(5) 事業の縮小または廃止、その他事業の運営上やむを得ない事情(業績悪化)により、従業員の削減減員が必要になったとき

(6) 懲戒解雇に該当する事由があるとき

(7) 天災事変その他やむを得ない事由により、事業の継続が不可能となったとき、あるいは雇用を維持することができなくなったとき (8)その他前各号に準ずるやむを得ない事由があるとき 等です。  
 
次回も引き続き、内務規定案をご紹介します。

ほとんどの病院や施設には、就業規則や服務規律があるはずです。

ただ、実際に現場で起こる数々の課題に対して、一般論的な規定で十分かと言えば、おそらく疑問符が付くのが実情だと思います。

よく言われるのが、「どこかの専門家に依頼したが一般論のひな形で作成されており、その組織固有の内容が網羅されておらず、使えなかった」と言う声です。

現実的には、就業規則だけでは、どんなに具体的に書いても限界があるのも事実です

だからと言って、マニュアルのようなルールブックを作成しても、誰も見もせずに、使えません。

 

そこで、『就業規則と業務マニュアル』の中間に位置付される、その組織独自のルールや決まりを規定した『内務規定』が、今求められています。

内務規定は、就業規則の補完的な意味合いですが、実例(過去にあった出来事)中心に作成されもので、その組織にあった「オリジナル規定」と言えるものです。

ではどういう事を規定にしておくべきでしょうか?

今回は2回に渡って、そのポイントを紹介します。

まず第1回目は下記の内容です。

1、 異動命令への順守義務

施設の人事対策や、キャリアプランで行う異動命令・配置転換命令には従う旨を明記します。

この命令に応じない場合は懲戒対象であることも、付加すべきです。

また、職種が変わる事で賃金が変わる事も併記します。

2、 セクハラ・パワハラへの処分経緯と窓口の明確化

これも、管理者の意識不足で、よく現場で起こりうるハラスメントの種類を明示し、懲戒内容も記載すべきでしょう。

相談窓口や対処方法について記載しておけば、組織としての対策もある事の証明にもなります。

3、 マイカー通勤に関する取り決め

先ず、組織が指定する補償範囲の任意保険に加入している事を推奨します。

未加入での通勤は懲戒対象です。

4、 就業時間に関する基準

8:30始業の場合、8:29 59秒にタイムカードの打刻をしてもセーフかも知れません。

しかしそれでは、業務開始が数分遅れるばかりか、通勤時の危険性も高まります。

そこで、「始業時刻は施設に到着する時刻ではなく、仕事を開始する時刻です。始業時刻には業務を開始できるよう、余裕を持って出社することを心がけましょう。」等の一文を追加しておきます。

同じく退社時は「終業時刻までは勤務時間です。終業時刻前に退社準備をするようなことがないように心がけてください。」も。

5、 時間外労働に関する基準

時間外手当については、各組織で規定があると思います。

この時間外労働の基準については、「命令があれば従うのが原則」と言う基準と「許可を得ずに勝手に時間外をしない」と言うルールを明記します。

また管理者への警告として「上司は部下の業務の割り振りを考え、特定の部下に残業が集中しないようにするとともに、管理する職場の残業時間の削減に努める」と言う文言も必要です。

6、 出退勤の基準

タイムカードの打刻時間がそのまま労働時間にすれば、残業対象が増えます。

そこで、「ただし、タイムカードの時間は在社時間とし、その時間をそのまま労働時間とはしません。労働時間に関しては、別途、労働時間申告書にて管理します。」等の一文を付加するケースもあります。

7、 欠勤について

欠勤は不可抗力でする場合と、そうでない場合があります。

そこで

「連絡や届出を怠った場合や欠勤の理由としてふさわしくないと会社が判断した場合は無断欠勤として懲戒処分の対象とする場合もあります。」と言う一文や、

「無断欠勤は職場放棄とみなし、懲戒処分の対象となる場合もあります。また、このことは職場の周りの仲間に多大な迷惑をかけることも肝に命じておいてください。」

「傷病による欠勤をする場合は、その日数にかかわらず医師の証明書(診療明細書でも可)または診断書など勤務できない理由を明らかにする証明書類を求めることがあります。これらを提出できない場合には、無断欠勤として扱います。」等を明記しておきます。

 

次回も引き続き、対処法をご紹介します。

ビジョンとは将来的展望の意味です。

将来にどういう希望を持つかと言う事です。

組織にもこのビジョンが絶対必要です。

それは、一生懸命に働く最大の動機付けにつながるからです。

人間と言うのは、今が苦しくても、先々に夢や希望があれば、耐えることができますが、仮に今が良くても、未来に希望がなければ、モチベーションは落ちてしまいます。

ビジョンの必要性は理解していても、昨今の経営環境の変化からビジョンを出しにくい組織も多いようです。

 

 

病院や介護施設と言う組織では、度重なる医療報酬・介護報酬の削減で、将来もさらなる削減が予想されています。

どんなに使命感を持って看護や介護の仕事をしても、減り続ける報酬はそのまま給与にも反映されます。

また、職員を増やす事もできず、同じメンバーで部下もできずに平均年齢だけ上昇していくと、やはり、モチベーションの維持は難しくなります。

 

それでは、そういう組織ではビジョンはないのかと言えば、そんな事はありません。

経営者や事務の責任者が知恵を絞り、戦略的に事業運営を検討すれば、何らかのビジョンは出てきます。

ビジョンが出ないのは、今の状況だけで未来を考えるからです

私がお手伝いさせて頂いている介護施設では、「ビジョン」の中核に、『地域の施設から羨望される5つのNO1を実現する施設経営』と言う命題を挙げています。

1つは「接遇NO1」、2つ目は「カイゼン成果NO1」、3つ目が「第3者評価NO1」、4つ目が「権限委譲NO1」、5つ目が「教育機会の経験NO1」としています。

ビジョンは何も、小規模多機能型への展開、ケアつき住宅の展開などの、投資型のビジョンだけではないのです。

そのビジョンが、職員にとってどれだけ、魅力的かが大事なのです。

 

元来、ビジョンと言うものは、将来が見えなくても、『将来は これを絶対やるんだ』と言う決意から生まれます。

見える事だけでビジョンを考えるなら、正直何も難しくありません。

経営者に『なんとしてでも、これをやり遂げたい』と言う熱望するビジョンがあるから、その迫力と熱意に社員は心を動かされ、このTOPについていこうと思います。

そのTOPにビジョンがなければ、この労働流動化時代においては、早々と有能な社員から辞めていくでしょう。

 

ある企業でこんな事がありました。

その会社は設備業の業界で、官需に左右される典型的な下請け構造でした。

社長は一から会社を興し、年商5億円の設備会社にしたのですが、官需の削減で業績が芳しくありません。

そんな時に、他社から転職してきて3年になる中堅社員が、全体会議で社長へ提案しました。

『社長、これからうちは、どういう方向へ進んでいくんですか?何らかのビジョンが欲しいです』と。

すると、社長はこう答えました。

『こんなご時世だから、どの設備屋も、先ずは食う為に今を一生懸命頑張るだけだ。将来はこうなると考えるレベルではない』と。

これでは、会社の未来をまじめに考え、しっかり自己の将来設計を考える社員への答えではありません。

こればかりが理由ではないのですが、その社員は、それからしばらくして退職しました。

確かに、業種的にビジョンを示すことは難しい場合もありますが、どんな業種でも将来においても、まったく打つべく手がないという事はありません。

 

新事業の展開や、同業他社との提携や共同化、技術の深堀、技術を活かした新分野への進出など、いろいろあるはずです。

先立つ資金がないというなら、そのビジネスプランを持って、助成金や融資依頼などの行動をしたのか、という事になります。

しかし、そういう行動を、その社長はしていませんでした。

簡単に言うと、『大変だ、大変だ』と言うだけで、未来への布石をしていなかったのです。

これでは、先ほどの社員でなくても、将来が不安になるのも当たり前です。

ところが、多くの社員は、そういう事に触れませんでした。

それどころか、ある幹部は辞めていく社員にこういったそうです。

『確かに厳しいけど、最後は社長が何とかするから、もう少し辛抱したらどうか。今は厳しいけど、また先には少し業界も良くなると思うよ』と。

これを聞いた社員は、改めて『考えない経営者には、考えない幹部が育つ』と思ったそうです。

 

もし、皆さんの事業所で、ビジョンを示さない経営者や院長、施設長がいたら、恐れずに『理事長、ビジョンを作りましょう』と提案してください。

恐らく、経営者もどの方向性が良いのか迷っているはずです。

その経営者の迷いを払拭するのは、実は、スタッフの元気な後押しなのです。

医療介護の現場であれ、一般の企業であれ、組織運営の生命線が「報告連絡相談」略して「報連相(ホウレンソウ)」だと言われています。

多くの部門やチームでその重要性がわかっているはずなのに、その漏れや遅延が原因によるヒヤリハットやトラブル、事故が枚挙に暇が無いほど起こっています。

では、何故「報告連絡相談」の漏れや遅延が生じるのでしょうか?

その根本原因に、問題の解決策が潜んでいます。

順不同になりますが、「報告連絡相談の遅延と漏れ」が発生する要因には、以下のことが考えられます。

各ケース別に対応を整理していきます。

 

① そこまで重要(または緊急性が高い)とは思わなかったと言うケース

これは認識の違い、経験の違いから発生する「自覚不足」が原因のホウレンソウの漏れです。

ベテランでも陥ることがあるので、日ごろから啓発すべきです。

当然、患者や利用者の生命に関する事は、誰でも第一義にする事でしょう。

しかし、それ以外の事では何が重要か、緊急度が高いかは、その法人や部門の方針や目標によって異なります。

たとえば、「患者利用者の家族の要望」を優先的に考える組織なら、家族からの会話から、即反応すべき事を意識するでしょう。

従って、日ごろの指導から優先順位の高い項目を伝え、またホウレンソウの漏れや遅延があれば、適時適切に、即指導する事が求められます。

 

② 次の作業に忙殺されてついつい忘れてしまったケース

これも良くあるケースです。

決して本人に悪気があった訳でも職務怠慢が理由でもありません。

こういうケースを撲滅するには、「その場でメモる」習慣が必要です。

手のひらや甲をメモ代わりにして書いているケースも見ますが、見た目も良くありませんし、衛生上疑問もあります。

そこで、小さな手帳や付箋を持ち歩き、その場で書く習慣をつける事が必要です。私たちは忘れる動物なのですから。

 

③ 誰かが報告してくれると思い、自分がしなかったケース

複数が担当した場合によく起こります。これはいたって簡単です。

その複数の中での一番の重責者が「誰がどうする」と指示すればいいのですが、これも忘れたり、本人に意識が欠落していると、そんな簡単な事も出来ません。

そこで、毎回『誰が報告するか』を決める習慣をつける為、指示した時に担当を明確にさせるよう徹底させることです。

 

④ 記録やイントラネットにしようと思っていたが、スピードを逸してしまったケース    

物事の間違いを防止したり、多くのスタッフに情報共有させようと、記録やイントラネットに記入する事が ありますが、スピードが必要な報告連絡の場合は、そういうルートを無視してでも、「迅速性」を優先する事が求められます。

まずは、口頭報告して、その後記録帳やイントラネットを心がける必要があります。

 

⑤ 正直、あの人には苦手意識があり、自分でなんとかしようと思って報告しなかったケース    

報告すればいろいろ文句や叱責を言われたりすると、そういう上司への報告は疎遠になりがちです。

もそれは、職員の個人的な感情を優先したレベルの低い発想といわざる得ません。

プロとして、上司に対してどんな苦手意識があろうとも、そういう私的感情は封殺してもらわねばなりません。

私的感情を優先して、トラブルなれば、それこそ患者や利用者に対する「職業人としての倫理観の欠如」というそしりは免れないことだと思います。

 

⑥ 報告はしたが、大事な情報を伝えそびれてしまったケース  

 報告内容の事実を優先せずに、自分で加工修正したりすると、重要な報告が抜ける事があります。

報告は自分の見解をいれずにすべて事実を報告させるよう厳しく指導しなければなりません。

「口数が多くて、言葉が少ない」人は、特に要注意と言えます。

 

「良い組織の条件」に一つに、「報告連絡相談」のレベルが、「迅速・細心・正確か」どうかがあります。組織活動の基本であることを十分認識させましょう。

ここでは、2人のコンサルタント起業者の話をします。

1人は「大手コンサルティングファームから独立して、大きく収入減になったコンサルタント」

もう一人は、「コンサルタントとしてクライアントの顧問をしていながら、自ら事業を起業し失敗した元コンサルタント」

です。

この2人は、どこに「こんなはずじゃなかった」原因があったのでしょうか?

 

1、コンサルティングファームの金看板がなくなると・・・

1人目のケースです。

A君は、有名な上場のコンサルティングファームで辣腕をふるっていました。

売上も年間5000~8000万円あったそうです。このコンサルティングファームでも優秀な方でした。

年収も1000万円近くありました。

そんなA氏が、独立を決意しました。

単純計算で、年間5000万円の売上があれば、個人事業主になっても年収は3000万円位はもらえる と計算していたようです。

最初は、大手ファーム時代のクライアントをいくつか引き継ぎました。だからコンサルティング報酬は、大手時代のままですから、かなり高額です。

しかし、そのクライアントの契約満了に伴い、新規のクライアントを開拓しなければなりません。

ある新規の見込み客に提示した金額は大手ファーム時代の金額でした。

すると、「これはバカ高い」と言われ、何件も連続して失注したそうです。

大手ファーム時代なら、普通の金額だったのですが。

そうなんです。

A氏は「大手コンサルティングファーム」という金看板で仕事をしていたから、高額報酬にもクライアントは応じただけです。

個人事業主のコンサルタントなら、一気に相場が下がります。

もし、このA氏が、特定分野の専門家で知名度もあり、実績や書籍も多く出しているなら、高額報酬も可能だったでしょう。

しかし、A氏は高い生産性とは言え、個人の評価ではなく、組織の評価による高額報酬だったわけです。

その結果、A氏は「恐ろしいほどの報酬ダウン」で現在、コンサルティングを提供をしています。

彼が高額報酬になるには、「ブランディング」を高めていくしかないでしょう。

 

2、コンサルタントが自ら実業を起業してしまった・・・

B氏のケースは、コンサルティングをしていたクライアントが行っているある事業を専門に行う為に、コンサルタントを辞めて「実業家」になった事です。

そのクライアントが扱う商品は魅力的でしたが、社内のリソースが弱く、なかなか生産性が上がりません。

そこで、そのクライアントの経営者から「先生も一口かんで、一緒に儲けませんか」と悪魔のささやきがありました。

B氏も、今のコンサルティング売上では生活もギチギチであり、もっと多く稼ぎたいといつも思っていたし、日ごろから親交もあり、信頼できる経営者からの誘いだったので、思い切って乗った訳です。

しかし、傍から見て、コンサルティングしていたビジネスを、自分が直接すると、あまりに思ったように進まない事に驚愕します。

なかなか生産性も上がりません。

提案してくれた経営者からも「先生、もうだいぶ経ちますが、まだ売上が上がりませんね。」とジワリと厳しく叱責を受けるようになります。

焦ったB氏は、他のクライアントや知り合いのコンサルタントへ売り込みを始めます。

すると、知り合いが自分に距離を置いているように見えてきました。

これまでコンサルタントとして、お付き合いしていたのに、「物売りをしている営業マン」というイメージが出てしまったのです。

当然、結果も出ないし、売上も上がらない。更にもともと多くなかったコンサルティング売上も減った事で、本格的な資金不足に陥りました。

そして、彼は再度、本業であるコンサルタントに集中していますが、なかなか収入が増えない状況です。

コンサルタントで実業に成功するケースは稀です。

ほとんどのコンサルタントは、コンサルティングはできても、実業の経営者には不向きなケースが多い事を、自己認識すべきですね。

私たちは、決してスーパーマンでも、優秀な経営者でもないのですから。

 

この2人のケースと似たような人を数人知っています。

私が言いたい事は「コンサルタントが本業であり、自分のスキル・ノウハウがブランドであり、男一匹、自分自身の腕と人格で勝負するしかない」という事です。

誰も頼れないし、誰も助けてはくれないという決意が必要ですね。

 

これまで、多くの中小企業で新規事業のコンサルティングをしてきました。

私のメソッドは「SWOT分析」を使って、

●その新規事業が本当に大丈夫か

●その新規事業が経費ばかり掛って、収益を生まない問題児にならないか

●その新規事業をやる事に意味があり、既存事業とにシナジーがあるか

などを判断していきます。

しかし、この新規事業というものは、とにかく成功確率が低いのです。

そして、何回も新規事業に取り組んで、その都度失敗し、虎の子の資金を無為に減らしている社長には、どうも似たような特性があるように思います。

それは、経営者としての能力ではなく、性格みたいな習性みたいなもので、論理的ではないのです。

私がこれまで見てきた「新規事業を失敗しやすい社長の特徴」を10点に整理しました。

 

1、儲かる事が前提の事業計画で「捕らぬ狸の皮算用」

  新規事業の話になると夢みたいなことを言い、リスクや儲からない理由を話したがらない。

  本人は盛り上げっているので、頭の中は「成功する根拠なきイメージ」で出来上がっている

  そういえば、経営の格言に「独立と新規事業と不倫は、周囲が止めれば止めるほど、盛り上がる」とある。

  まさにそんな感じ。

2、その事業のリスクについて、第3者の声を聴きたがらない

  本人が新規事業で盛り上げっている時、冷静な経営者なら、第3者の厳しい意見に耳を傾け、より準備を怠らなくする。

  しかし、せっかくのアドバイスも「新規事業にケチをつけている」という見方をして、ネガティブ意見を遠ざける。

  だいたいこんな経営者が良く失敗する。

3、旨い話が何故、自分に来たのか疑っていない

  「この仕事はアメリカ発で、日本にはまだ来ていない。だから今代理店資格を取れば、将来権利ビジネスになるよ。

  だって、アメリカで市場規模が1000億円だよ」と甘いささやきを真に受けて投資した社長を何人も知っている。

  何故、そんな将来有望な事業のインサイダーみたいな話が、田舎の中小企業の社長にオファーがくるのか?

  本来なら上場企業などが情を知っているのが当たり前。

4、過去に新規事業を何回も失敗している(失敗する性格)

  経営者には、「新規事業を失敗する性格」というものがある。

  残念ながら、その性格の持ち主には、他の経営者なら上手くできそう新規事業でも、立派に失敗にもっていく。

  さてその性格とは、どんなものか?

   ①お人よし

   ②数字に疎い

   ③騙されやすい

   ⑤儲け話に乗りやすい

   ⑦論理的思考の欠如

   ⑧感情的な行動に走りやすい

   ⑨耳に良い意見だけ聴く(裸の王様)

   ⑩思慮が浅い

  まあこんなところだ。

5、何故、お客様がそのビジネスにおカネを払うのか、理論的 に説明でない(おカネを払うお客様の声が不足)

  新規事業の成否は、お客様がおカネを払ってくれるかどうかだ。

  お客様は感覚やブームだけでおカネを払う訳ではない。メリットがあからおカネを払う。

  その論理性を実際の顧客や見込み客から十分聞いていない

6、とにかく準備・事前調査を省きたがる

  行動が早いといえば聞こえは良いが、結局は「軽はずみ」「思うつき」「行き当たりばったり」なだけ。

  事前調査や「この新規事業は何か隠れた問題がある」と、ロジカルに分析をしない。

7、最初はやる気があるが、途中で冷めやすい

  「熱しやすく冷めやすい」経営者はその傾向がある。

  ちょっと前まで、新規事業の事が最優先だったのに、いつの間にか、違う事が先している。

  長続きしない経営者に新規事業を育てる事は難しい

8、自分で始めておいて、直ぐ自分以外の誰かに任せたがる

  これも「熱しやすく冷めやすい」と連動している。

  当初は、新規事業の小さなことも全部自分自身でやっていたのに、いつのまにか、大事な事も誰かに任せたり、

  関与しなくなっている。

  新規事業は軌道に乗るまで、経営者が進めないとほとんど上手くいかなくなるのに。

9、資金的な余裕がない中で、勢いと思い付きで参入する

  新規事業はカネが掛る。なのに資金的なバックボーンを考えず、中途半端な進出で結果的に失敗する。

  これも準備や調査段階をしっりしていないから起こるごく当たり前の事

10、「悲観的に準備し、楽観的に行動せよ」の逆をいく

  準備は疎かなのに、いざ動きだしたら、

  「ああでもない、こうでもない」「やっぱり中止すべきか」「この戦略ではダメなのでは」

  などと徹底してやってもいないのに、朝令暮改を行う。

 

新規事業の成否は、結局「経営者の勘とか見識」だけではなく、「胆力」によって決まるのかもしれない。

腹が決まらない、方針があやふやな場合は、新規事業に着手すべきではないですね。

以前のブログでも書きましたが、「コンサルタント起業」を目指す方が増えています。

一説には研修・コンサルティング市場は5000億円とも言われています。

これに、コーチ、メンター、個人向けコンサルティングなどの市場を入れると、

更に、市場規模は増えて、そのニーズはますます高まる事でしょう。

そして、どの業界も経験する「乱立、群雄割拠から、淘汰の時代」がきます。

しかし、淘汰と言っても、コンサルティング業界は個人で活動している方も多く、ただ目立たないだけで、細々とは続けられるかもしれません。

あるコンサルタント仲間との会話

コンサルタントのA氏

「我々の業界も、ドンドン新規参入が増えますね。週休3日制の導入で週末コンサルタントになったり、定年退職で経験を活かしたコンサルタントを自称したり、インターネットマーケティング系のコンサルタントなんかも最近はやたら増えているし。コンサルタント業界も淘汰の嵐に巻き込まれて、今みたいな生産性の維持が難しくなるかもしれませんね」

それに対して、私はこんな答えをしたと思います。

「そうだね。でもいいじゃない。本物と付け焼刃のマネ者との違いもハッキリする訳だし。だから『ブランディング』を今の内のしっかり構築しないと、本物といえども、偽物にかき消されてしまうかもね。」

コンサルタントのA氏

「そこなんですよ。ブランディングとかポジショニングとか、理屈では分かっているけど、その具体化が難しいですよね。結局、我々のように地方でコンサルティングするモノは、ある程度何でもできないといけないし。特定の『強み』を出しても見込み客も少ないですから。」

「確かに地方では「何でもコンサルティング」が要求されるけど、その入り口はやはり『特定の強み』とか『USP(ユニークセリングプロポジション)』だと思うけどね」

コンサルタント

「嶋田さんは良いですよ。本も出しているし、SWOT分析とか、病院・介護・障がい者施設向けのコンサルティングで強みがあるから、ブランディングもUSPもあるし。でも僕は、これといってないですもんね。」

 

このコンサルタント仲間もそれなりに稼いでいる優秀なコンサルタントです。

しかし、先行きに不安を持っている訳です。

 

地方でコンサルタント起業して、長期で稼ぎ続けるには、多くの現実の壁があります。

起業前には、自分に都合のよい未来を信じて、独立開業したものの、あっという間に挫折した事例をあまりにたくさん見てきました。

特に家族をもって生活している人は慎重に起業して欲しいですね。

巷にある「コンサルタント起業養成講座」を聞きかじりして、「これで、俺にもできる」と変な自信を持っている方は要注意です。

 

失敗する多くの地方でのコンサルタント起業者は何が間違っていたのか?

いくつかの見当違いが重なり、コンサルタント起業者は挫折していきます。

1、収入が上がるまでに、時間が掛かり過ぎ、貯金を取り崩してしまう。家族から経済的な悲鳴が上がる

2、見込み客や顧客開拓が上手くいかない

3、人脈づくりやセミナー参加にばかり時間とコストを取られている

4、生産性の低いコンサルタント同士でキズのなめ合い

5、経済的ストレスと長い移動時間、アルコール、不規則な働き方で、体を壊す

6、誰かの下請け仕事が増えて、低単価な貧乏暇なしになる

7、最初にクライアントになってくれた顧客と長続きしない。見込み収入が途切れる

8、いろんな教材購入やセミナーに参加しても実践できず「ノウハウコレクター」になっている

9、家族との時間が取れず、家庭不和が発生

10、昔のコンサルティング手法や営業方法に固執し、最新のメソッドを受け入れない

11、特定のクライアントの収入比重が極端に高い。このクライアントが解約したら、収入が半減以下になる。

12、収入確保のために あれもこれも、いろいろと手を出し、どれも中途半端

 

残念ながら、コンサルタント起業者で挫折した方は、こんな方が多かったですね。

私もこの32年間で、以前のコンサルタント会社時代から、現在まで70名弱のコンサルタントの栄枯盛衰を見てきましたが、だいたいこの12項目に集約されます。

「コンサルタント起業」を目指すなら、一呼吸おいて、冷静に未来を見つめた方が良いですね。

 

 

 

 

 

 

組織の活性化や評価の公平性、そして総人件費の抑制を考えて、賃金制度を根本から見直す法人があります。

私のところにも年間数件の、「賃金制度を変えたいので、手伝ってほしい」という問い合わせもあります。

 

●今の賃金制度が旧態依然だから、

●公務員に準じる制度で、誰でも一律上がる仕組みだから

●仕事のできない年配者やベテランが多くもらえて、頑張っている若手が少ない賃金だから

新賃金制度を検討している理由は分かります。

しかし、安易に賃金制度のシステム設計を変えると、トラブルになる事もあるし、元々目指していたメリットよりも、むしりデメリットの方が大きかったというケースもあるので、慎重に検討して欲しいですね。

 

新賃金制度導入で総人件費が上昇?

「結局、人件費が上がったじゃないか」

新たな制度を導入した結果、総人件費が上がるケースが多い事を理解すべきです。

それは、一般的な制度は「高い能力には高い昇給を、低い能力貢献には、それなりに」が原則であり、「低い能力貢献の従業員」を思い切って減給できれば、人件費はそう上がりません。

しかし、上げる事は出来ても、下げる事はなかなかできないのが実情です。

しかも昨今にような人手不足の時代では、給与を下げる事は退職を促すようなもので、ちょっと下げるだけで、ドンドン離職していく可能性が高い。

そうすると、直ぐ人員の補てんが効かない状況では、残った有能な人材まで疲弊してしまう悪循環になりかねません。

また、基本給を能力評価がしやすい職能等級や役割等級などで再設計すると、既得権である今の基本給を落とすような事は、賞与、残業代、退職金にも影響するので反発も予想されます。

すると、総じて平均より上の評価の職員は本給が上がり、平均以下の職員の本給は維持されます。

もう本給が上がる仕組みは、後々ダメージが効いてきます。

 

賃金制度見直しの前に評価者が正しい評価ができるかが課題

賃金制度見直しよりも大事な事は、「公平な正しい評価を管理職ができるのか」という事です。

今まで、いろいろな病院や施設の人事賃金コンサルティングをしていますが、これが一番難しい訳です。

正しい評価軸を持っていない管理職を先に教育しなければなりません。

よく「考課者訓練」を何回もしている事業所があります。

その中身を見ると、評価項目がどこまでも曖昧で、ヒトによってどうとでも取れる表現になっているケースが多いですね。

すると、評価軸は人それぞれ という事になり、公平な評価ができません。

だから、考課者訓練をしても一向に、評価が定まらないのです。

 

リスクの少ない賃金制度の見直しの中身

本給の制度を変えるという事は、結構厄介なものですが、本給以外で比較的容易な賃金制度見直し手法はあります。

それが、「賞与」の計算式の再設計です。

一律の支給から「査定結果」を反映する事です。

評価の高い職員は、支給倍率が1.5倍、低い評価の職員は0.8倍などにするのです。

例えば

高い評価の職員の賞与は 本給×冬期賞与(2か月)×1.5倍

低い能力貢献の職員の賞与は、本給×冬期賞与(2か月)×0.8番

こうすると、確かに賞与の幅がかなり出てきます。

ただ前述したように、適性な評価が条件になります。

 

また、手当だけを見直す事もあります。

最近、複数の社会福祉法人で導入してもらっている「高額家族手当」なんかもそうです。

子育て世代に厚い子供手当(例 15,000円/名)を支給し、採用を有利に持っていきます。

手当ですから、評価には関係ありません。更に子どもが卒業すれば一気になくなります。

もし3人に子どもがいて、1名15000円なら毎月45000円です。

それば、50代になって子どもが全部卒業すれば、45,000円の減給です。しかも最初から分かっている事ですから問題ありません。

本給を変えるのは大変ですが、賞与とか一部手当だけ戦略的に変える事は十分可能です。

 

各法人の実情によって、ケースバイケースですが、賃金制度見直しの見直しは決して福音にはならない事が多い事を認識してから、決断することをお勧めしたいですね。

もしコンサルタントなどに依頼するなら、そういうリスクをしっかり説明できて、場合によっては「貴法人はやらない方が良いですね」と提案するようなコンサルタントなら、私は信頼します。

 

 

北海道建設新聞掲載記事

これまで、いろいろな公的機関で講演をしてきましたが、

財務局主催の講師になったのは初めてですね。

参加者は、北海道の金融機関の幹部の方々や北海道財務局の職員、約60名。

今回、指定を受けたテーマは、「事業性評価 SWOT分析によるアプローチ」

でした。

今、金融庁は各金融機関に対して、「不動産担保主義、財務諸表中心主義から、融資先の事業の中身をじっくり見た支援をすべき」

というスタンスで、指導しているようです。

そこで、わざわざ九州の熊本の当社に、オファーが来ました。

私が4年前に出版した「SWOT分析コーチングメソッド」を読まれた財務局職員からの依頼でした。

 

融資先の「強み」を発見せよ・・というが・・・

融資先に「強み」を活かして事業展開すべきという、概念は分かります。

しかし、「強み」と言っても、「活かせる強み」と「活かせない強み」があります。

その分析の仕方も知らなければ、「方向違いの事業性評価」になりかねません。

また、「強みを活かす」中には、売上利益に直結しない「強み」もあります。

その「強み」は顧客評価は高まるでしょうが、「売上利益に直結しない」状況です。

これでは、収支改善は望めません。

だから、「強み発見」には、勘所があるんです。

表面的な、誰でも分かる「強み」は、なかなか事業化できないのが現状です。

 

どうすれば、時間と知識が必要な事業性評価ができるか?

多くの金融機関では、そういう分析をするノウハウもキャパシティーも厳しい状況です。

担当者は数十件から数百件の融資先を持ち、日々稟議書や煩雑な業務に忙殺されてます。なのに時間短縮が要求されています。

じっくり時間をかけて融資先の「強み」を発見して、将来性のある事業計画を書く時間がないといいます。

だから、その合間を埋めるべく、「SWOT分析」の知識を習得する事が有効なんだと思います。

確かに1回聞いたくらいでは、即実行という訳にはいきません。

しかし、考え方だけでも、知っていれば、融資先の経営者に対して「質問の仕方やヒントの出し方」は変わってきます。

 

銀行内部で「SWOT分析検定」を提案

実は、当社も2018年から民間資格として「SWOT分析スキル検定」を発足します。

SWOT分析のノウハウを学習してもらい、実践に活かしてもらう為の検定です。

公開講座やオンライン講座の受講で、検定をしますが、銀行などの多くの担当者が「SWOT分析スキル」が必要な事業所では

「派遣型講座」として、私が直接赴き、「SWOT分析スキル検定 初級講座」を実施します。

中身は、終日のスクーリングと事前にお渡しする30講義280分のオンライン講座「SWOT分析コンサルタント養成講座 基本編」を提供します。

1回限りの研修では、頭に残らなくても、オンライン講座で何回も頭に記憶する事ができます。

いずれ、ホームページでご案内をします。

 

AIの進化で、財務諸表や不動産による融資先の評価は、人間がしなくて済むようになりそうです。

人間らしいアナログ部分のスキルが「事業性評価」に直結するかもしれません。

ある意味「SWOT分析を使った事業性評価」は、生き残り、差別化のキーになるような気がします。

 

 

 

 

以前、「プロコンサルタントにはカタがある」というお話をしました。

反面「教えたがりの知識提供型のコンサルタント」には、あまりカタがないようです。

そして、「教えたがりの知識提供型のコンサルタント」は、実はアドバイスし続ける事で苦痛になるという事実もあるのです。

 

1、いつもアイデア、情報を言い続けると期待するクライアント

そのコンサルタントが、毎回訪問するたびに新たなアイデアや知恵、情報を提供しているとします。

いつの間にか、「新情報を提供してくれるコンサルタント」という認識と期待が、クライアント側に生まれます。

そうすると、コンサルタントはそれがノルマになり、アイデアや情報を供給し続けなければなりません。

もし、アイデアや新情報のないコンサルティングが続くと

「最近、先生は新しい情報がないですね」と不満を言うかもしれません。

実際に、新情報のみを期待するクライアントは「新情報を聴く事が目的」になっていて、一番大事な、実行する事、咀嚼する事、以前の具体策のモニタリングする事をなおざりにしています。

だから、そういうクライアントは業績が上がりません。

 

2、新情報、アイデアを追い続けるとクライアントも虻蜂取らずに

新情報や斬新なアイデアは、それだけで魅力的なものです。

何とか現状の打開を考えている経営者や、行き詰りを感じている経営者なら、新たな事に飛びつきやすいものです。

しかし、新しいモノに飛びつきやすい経営者に限って、次から次へと新情報を食い散らかしながら、浅い取り組みをするので、なかなか成果が出ません。

現場の幹部や社員も「また、社長が変な事を始め出した。現場はドンドン混乱するばかりだ」と不平や愚痴を言います。

全てが中途半端な行動になってしまい「虻蜂取らず」の状態で、忙しいけど、成果がでない状況になっていきます。

場合によっては「いつも新情報をもたらしたコンサルタント」に対して、「あまり余計な事を、うちの社長に吹き込まないでくれ。現場が大変なんだから」と不満を持っているかもしれません。

 

3、たくさんの新情報よりも、1つずつしっかり取り組むのがコンサルタント

コンサルタントの仕事は、分析と仮説と検証を繰り返し、「勝てる具体策」の徹底方法を提案し、その仕組みを作る事ですね。

実は、この基本的な手法を理解していないコンサルタントが、新情報に眼が行きすぎて、クライアントを混乱させているのです。

「1つの事をじっくりと取り組み、その結果、効果がなければ次の対策に進む」

これが王道ですが、これは忍耐の必要な事ですね。

ついつい、目立つ手法にドンドン眼が行ってしまいがちです。

でも、「現場のコンサルティング」とは、忍耐の連続だと思います。

経営顧問契約が10年、20年と続くクライアントの経営者は、この忍耐を持っています。

だから、1つの事に取り組んで成果を出すまで相応の時間が掛かるという事を認識しています。

長期経営顧問になるのも、その為です。

 

4、新情報に飛びつきやすい経営者は、短期契約が多い

経験上言える事は、新情報に飛びつきやすい経営者や企業とは、短期契約になりやすいし、突然の解約の結構ありますね。

そういう経営者は思い込みも強く、自分勝手な判断も多い「ワンマンタイプ」が多いです。

新情報ばかりに眼が行き、基本的な事を軽視し、虻蜂取らずのコンサルタントと経営者がタッグを組んだプロジェクトが上手くいくはずがありません。

 

 

だから、欧米で流行した経営管理方法、新たな経営手法、マーケティング戦略をクライアントに提案し、ドンドン手掛けるコンサルタントは、ちょっと心配ですね。

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