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①コーチング会話のポイント

会話力のない会計事務所の職員は今後ますます淘汰されます。ダメな職員をこのまま放置すれば、事務所の存亡にもかかわります。多くの会計事務所の教育やコンサルティングをしている中で、顧問先経営者に対する職員の対応に不安を感じている所長は結構多いようです。知らず知らずに内に、

「不評を買うような態度を取ってないか」

「しっかり、経営者と会って、話を聞いているか」

「顧問先の今の課題を確実に把握しているか」

「経営者のニーズや考えを具体的に聞いているか」

等、その対応の如何によって、クレームや所長が呼び出されたり、又は顧問契約が他事務所へ流れたりしていきます。特に、「相手の話をしっかり聞けない」「表面的な会話で顧問先の本質的な悩みを把握してない」と言う「会話力のなさ」に問題は多いようです。

 

 

職員に必要な【コーチング会話】と【質問力】【書記力】

 

職員のコーチング会話・質問力が高いと差別化になる

(1) 「聴かれた事」を応えるだけの、会話力のない職員が多い業界で、会話力そのものが差別化になる。

(2) 経営者は一緒に経営を真剣に考えてくれる会計事務所を選ぶ。

(3) 経営者は質問を多用されれば、新たな視点で考えるようになり、「気づき」の機会が増える。

(4) 一般的なコミュニケーションは重要だが、それ以上に深く『聴く』能力は、訓練された人しかできない為、「あの事務所は、他と違う」と分かりやすい(逆に、これができなければ【他の事務所でも構わない】という事になる)

 

会話力・質問が苦手な職員の特徴

(1) 自信がない事・知らない事には答えられないと思っている

(2) 顧問先経営者から質問されたら、何が何でも答えて、アドバイスしなければと思っている。

(3) 相手の言葉だけに反応して、「何故、それを言っているのか」とそれ以上聞き出す問題意識を持っていない。

(4) 顧問先経営者から何か言われると、クレームや不平ではないかと、いつもビクビクしている。

(5) 顧問先経営者への苦手意識が強い

(6) 顧問先経営者のニーズに応えていないと自覚しているので、経営者と会って話すのは出来れば避けたい。

(7) 顧問先経営者は、大事な事は所長や上司に相談するから、自分は単なる監査担当と最初から諦めている。

(8) 所詮、自分がいろいろ言っても、相手にしてくれないと思っている。

(9) 面談したくても、アポの約束も守らず、監査時在社もしてくれない。

(10) 長い付き合いの中で、顧問先経営者を尊敬していない。

 

経営者とのコミュニケーションレベルのチェック

                                                       

(1) 「あいづち」「うなずき」「返し」は、あまりはっきりしていないかも知れない   □

(2) 経営者から経営や人事、営業関係の質問が来ても、とにかく答えをすぐ探すようにしている   □¥

(3) いつも同じ経営の悩みになると、それ以上会話を進め前向きな議論にするのが苦手 □

(4) 「経営者が○○をしたいけど、どう思う」と聞かれたら、即自分の意見を言う方だ   □

(5) 経営者から「なるほど。そういう考えもあるね」と新たな視点の気づきを言われた事はあまりない  □

(6) 経営者が言いたい事を、やりたい事をしっかり深く聞くことはあまりしていない  □

(7) 経営者面談の結果、次までに経営者がどう行動をすべきか文書化、データ化して渡す事はない □

(8) 相手の話が長くなると、集中力がなくなり、聞き流す事が多い □

(9) 相手が何を言っているか分からない場合(業界用語等)、理解できなくても、あまりその意味を聞き返さない □

(10) 愚痴や外部環境の責任、自分以外の社員の責任転嫁が多い経営者には、経営者自身が視点を変えるようなアドバイスや考え方の提案をする事は少ない □

 

 「アドバイス」ではなく、深く丁寧に聞き出す「質問」に注力する

(1) 職務の特性上、聞かれればついつい、自分なりの見解や答えを行ってしまう職員が多い

(2) 相手の真意が分かる前に、早々と答えやアドバイスはせず、判断に必要な情報を聞き出す事、それが「質問」である。

(3) 複数の考え方や答えがある事例について、経営者はアドバイスや答えを求めていない。むしろいろいろな考え方の視点を期待している。

(4) 「質問」の基本は

  1. 「何故、社長はそう思ったのですか」「何故、それをやりたいのですか」と、その真意を聞くことから始める(人間の判断には必ず理由がある)
  2. 相手が答えた内容に、さらに疑問点を質問する。「何故ですか」「それでどうした方がいいと社長は思っているのか」と、相手の返答に乗って畳み掛ける。
  3. 一番やってはいけないのが、相手が話している事に注力せず、次に自分の質問を考える事である。
  4. 人は、聞かれていないと思えば、それ以上胸襟は開かない。

 

「何故、経営者はそういう問いかけや答えをしたのか」その疑問を聞く

(1) 経営者は唐突に何の根拠もなく、「○○がしたい」とか「○○を止めたい」とか「○○についてどう思うか」などの問いかけはしない。

(2) 質問や行動の背景に理由があるので、先に聞き出すのは「どうしてそう思ったんですか」「何か、ありましたか」とその原因を聞き出す事が最重要である。

(3) 経営者が経営課題で「○○したいんだけど、どう思う」と直接聞いてくる場合は、自分なりに答えを決めている場合が多い。

(4) その答えが職員の価値観と異なった場合「社長、それは止めた方がいいですよ」や「社長、それは逆にやるべきですよ」と直球で否定してはいけない。内容を吟味する前に否定されれば、相手は面白くない。

(5) 経営者の発言の真意を聞く事が「質問」のスタートである。

今の経営課題や直近のテーマで経営者への絞り込みの質問をする

(1) 監査後面談で聞くポイント

  1. 月次試算表から見た「売上ダウンの歯止め対策」「新規開拓」「商品開拓」「顧客対策」等の売上直結課題のテーマや具体策、「何故、できないのか」を聞く。
  2. 「粗利」「経費」「利益」の増減の理由と、「何故、粗利が減少しているのか」「経費削減が予想ほど進まない原因」等を聞く。
  3. 前回面談時に確認した売上対策、粗利対策、利益対策や、経営改善につながる各種課題から検討した「実施事項」の進度チェック(できてない場合は、「何故進まなかったのか」を聞く)

 

(2) 経営者がその具体策を実施した理由・真意を聞く場合、他の方法もあったのに、その方法や対策を選択した理由がある。それを深く聴く。

(3) その理由を聞き出す事で、相手の選択判断が正しいかどうかを再考させる事ができる。

(4) 「経営者は何を一番したいのか」

(5) 「何故、その方法を選択したのか」「それはどうしてか」

(6) 「社長、Aのやり方もあると思うが、Bを選んだ理由は何ですか」「それは、どうしてですか」

(7) 「社長、まだAの準備ができていないが、Bを急ぐ理由は何ですか」「それはどうしてですか」

経営者が答えやすいヒントや可能性を出す

(1) 経営者自身に答えや真意が明確でない場合、「何故」「どうしたい」のかを連呼しても話は進まない。

(2) 経営者の問いかけやこちらからの質問への返答をしやすくする為には、類似事例のヒントを示す。

(3) 「ヒント」は

・誰もが知っている大企業の事例
・自分の顧問先であった事例
・人から聞いた事例

を使い「某社では、こんな方法をしましたが、社長の会社では、どんな事なら可能性がありますか」と聞く。

(4) 「○○すれば可能性はありますか」
「こういう方法は全くダメですかね」等と、ヒントや事例から経営者の意見を出るように進める(職員のこういう積極的な態度は、ピンとはずれの質問でない限り、大変好感をもたれる)

経営者に行動を意思決定させる

(1) 面談中にいろいろな話をしていく中で、質問を繰り返す事で、徐々に具体的な行動まで質問を進める。¥

(2) 相手の抽象的な答えをより具体化する為の質問とは

  1. 「社長、その考え方を具体化するには、誰が、何を、どうしたらいいですかね」
  2. 「社長、それを行動に移すには、まず第1段階として、どんなアクションが必要ですか」
  3. 「社長、それは誰が、した方がいいですか」
  4. 「それは、いつまでにしないと、困りますかね」

 

(3) 「社長、それを実行するには、まず何から実施しますか」
「それはいつまでにしないといけないですか」と相手に期限を言わせるようにもっていく。

(4) 期限を言わせる事で、今回の職員との会話で具体的な決定事項が出たという事になり、面談のメリットが確認される事になる(答えがない会話や次に進めない会話は、単なる世間話だが、こういう面談は世間話ではない)

(5) ここで、「決定事項」を文章にして渡す。

(6) 「決定事項」とは、誰が、いつまで、何を、どうすると、書かれたもので、次回に監査時に確認できるような表現にしておく。

前回の意思決定した事をモニタリングする

(1) 「社長、先月に決めた○○実施の件ですが、どうなりました」と毎回、決定した事を確認する事から面談を始める。

(2) 実行していなければ、さらに実行できるための質問や会話を繰り返す(行動力のない経営者はこれを何回も来り返さないとなかなか実行しない)

(3) 経営者との面談だけでなく、奥さんや後継者、社員が参加すれば、それは「会議指導」になっていく。

コーチング会話のケーススタディ

(1) 経営者からの問題提起①…「赤字だけど、何とか賞与を出したいが、どう思うか?」

普通の職員の悪い例…「赤字なのに、賞与だすなんて、今は我慢してください。業績が上がれば、いつでも出せます。今は資金繰り優先で・・・」

答えさせ上手な職員の良い例…「赤字で賞与が出せるはずはないのを社長も知っているのに、どうして賞与を出そうと思ってのですか?何か、どうしても出したい理由がありそうですね」


(2) 経営者からの問題提起②…「資金繰りは厳しいけど、こんな新規の事業提案があり、初期費用が必要だが、やろうと思うけど」

普通の職員の悪い例…「今はそんな余裕はありませんよ。今は辛抱した方が良いですよ。以前もそんなうまい話に乗って、ムダ使いしてきたじゃないですか。本業でしっかりやりましょうよ」
答えさせ上手な職員の例…「失敗すれば資金的にも大変な事になりますが、どうして、それでもその事業に魅力があるのですか?何か、当社の強みが活かせて、大きな可能性がありますか?」

(3) 経営者からの問題提起③…「営業体制を見直して、もっと新規訪問と飛び込みができるようにノルマ化しようと思う」

普通の職員の悪い例…「今、飛び込みは厳しいですね。飛び込みなんてノルマ化したら、営業は皆辞めますよ。もっと他に方法があるんじゃないですか」
答えさせ上手な職員の例…「ノルマを営業が受け入れる条件を一緒に考えましょうよ。目的とメリットが明確なら、可能性はあると思います。但し、飛び込みだけで結果を出すのは、厳しいと思いますが」

(4) 経営者からの問題提起④…「銀行から経営改善計画書を出すように言われているけど、どう書けばいいか分からないし、会計事務所で作成してよ」

普通の職員の悪い例…「計画書は社長が書かなければだめですよ。金融機関の書式に沿って、分からなければ、銀行に聞いて早急に作成しましょう。私は数値面のチェックはできますが・・・」
答えさせ上手な職員の例…「社長心配しなくて大丈夫ですよ。一緒に作成しましょう。先ず、いくらなら返済可能か決めましょう。それに沿った新収益源の可能性を検討しましょう。私の方で、いろいろ聞いていきますから、社長は考えて答えてください。文書化は私がしますから・・・」

(5) 経営者からの問題提起⑤…「値段を下げないとなかなか売れないなあ」

普通の職員の悪い例…「値段を下げると、もう上げるのは難しいですよ。値段を下げずに付加価値を考えた方がいいと思います」
答えさせ上手な職員の例…「社長、値段を下げるのは良くない方法と思いつつも、値下げをしたい理由がありそうですね。何故値下げが一番の対策だと思われたんですか?」


(6) 経営者からの問題提起⑥…「幹部が幹部の仕事をしないから、現場の統制がとれないんだよ」

普通の職員の悪い例…「管理者への教育が必要ですね。管理者のリーダーシップ不足が原因ではないでしょうか」

答えさせ上手な職員の例…「社長はどんな事を幹部にして欲しいのですか?それをする為には、どんな教育が今不足していると思いますか」

 

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